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【今週の債券】金利上昇か、米債安懸念強い-10年債の指し値オペ焦点

  • 長期金利の予想レンジはマイナス0.03%~プラス0.06%
  • 10年債の指し値オペ催促相場になっていく可能性も-パインブリッジ

今週の債券市場では長期金利が上昇すると予想されている。米国市場で新発10年国債利回りの上昇が続いていることに加え、円安基調や国内株式相場の堅調推移を背景に売り圧力が掛かりやすい。市場では日本銀行が長期債を対象とする指し値オペを発動するかが注目されている。

  ブルームバーグが前週末に市場参加者4人から聞いた新発10年物国債利回りの今週の予想レンジは、全体でマイナス0.03%~プラス0.06%となった。前週は一時0.04%と2月以来の高水準を付けた。

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日本銀行本店

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  前週は日銀が2年と5年債を対象とした固定利回り方式の国債買い入れ(指し値オペ)を初めて行った。この結果、9カ月半ぶり水準まで利回りが急上昇していた中期ゾーンは底堅くなった。一方、長期や超長期ゾーンは利回り上昇が続いている。

日銀の指し値オペ実施についてはこちらをご覧下さい。

予想レンジと相場見通し

*T
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
先物12月物=150円00銭-150円80銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.01%~0.06%
  「トランプ次期大統領の政策期待や米利上げ観測が強まって円安・株高基調の上、主要国の国債利回り上昇も続いており、しばらく相場の上値は抑えられる。日銀の国債買い入れオペや、利回りが上昇すれば指し値オペも見込まれ、日銀の金融緩和姿勢が相場を支えるが、しばらく国債利回りの低下は限られる。40年債入札は生保や年金資金の買いがある程度見込めるが、やや低調な入札結果になる可能性がある」

◎JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長
先物12月物=150円20銭-150円80銭
10年物国債利回り=マイナス0.03~0.045%
  「今週の債券市場では引き続き、米国の次期政権の主要閣僚人事やトランプ氏と共和党の妥協点の模索などが焦点になるとみている。日本経済の指標結果うんぬんよりも、トランプリスクを市場がどう織り込むかだ。米国の長期金利がさらに上がったので、日本の国債市場でも売り圧力が強まっている。ただ、日銀がこうした水準で先週に指し値オペを発動しており、円金利の上昇余地は限られるだろう」

◎大和証券の山本徹チーフストラテジスト
先物12月物=150円20銭-150円80銭
新発10年物国債利回り=0.00%~0.045%
  「米大統領選以降、拡張的な財政政策の織り込みによって米長期金利が上昇し、国内10年金利は『鉄板』と思われた0%を突破。そうした中、日銀は指し値オペを実施した。日銀はイールドカーブを適切にコントロールすることができているとはいえ、10年金利は9月決定会合後で最も高い水準。日銀のイールドカーブ・コントロール政策の下、レンジの上限に達したとみており、押し目買いの好機と判断している」
 
◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長
先物12月物=150円00銭-150円70銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.01%~0.06%
  「2年債、5年債には指し値オペが入り、アンカーされているため、超長期は10年対比でスティープ化が進むだろう。10年債で指し値オペが入ることになるかが注目される。先週、中期ゾーンに入ったが、ある種のもやもや感はある。10年の指し値オペ催促相場になっていく可能性もあり、利回りで0.05%を超えたところでの動きに注目したい。40年債入札は、20年債入札が弱い結果だったこともあり、不安がある」
*T

今週の主なイベント

22日流動性供給入札残存5年超15.5年以下発行額5000億円程度
25日40年利付国債入札利回り競争入札発行額5000億円程度
新発10年物の344回債利回り推移
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE