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11月18日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、対ユーロでは過去最長の連続高

  18日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで続伸し、過去最長の連続高となった。トランプ次期米大統領のリフレ経済政策が金融政策引き締めペースを加速させるとの観測が背景にある。

  ドルはユーロに対し10営業日連続で上昇。これは1999年のユーロ導入以降で最長となる。ドルは対円でも上昇し、2週間ベースの上げ幅としては1988年以降で最大となった。

  ドルは過去2週間にわたって上昇。次期米政権が支出を拡大しインフレ率を押し上げるとの見方から、米国債利回りが急上昇し、ドルの買いを促している。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は前日、金融政策引き締めの軌道を引き続き進んでいると示唆した。

  クレディ・アグリコルCIBの為替ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「米ドルの勢いはここのところ力強い」と指摘。「この動きは一段と進む余地がある。感謝際の祝日を前にある程度の値固めは予想されるが、ドルの押し目では買いが入る状況が続くだろう」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.4%高の1ユーロ=1.0588ドル。昨年12月以来の高値に達した。対円では0.7%高の110円91銭。2週間の上昇率は7.4%と、1988年以来の最大。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は2月以来の高水準。

  サンタンデール銀行のG10通貨戦略担当の責任者、スチュアート・ベネット氏(ロンドン在勤)は「ドルはすさまじい勢いだ」と話す。「米国が来年から財政政策によるリフレーションに入るというのは仮説にすぎない。今の段階ではまだ仮説だ」と述べた。
原題:Dollar Extends Record Streak of Gains Versus Euro on Trump Plans(抜粋)

◎米国株:最高値圏から小反落、ドル高などへの警戒で

  18日の米株式相場は小反落。経済成長が加速するとの見通しを背景に大統領選後に最高値圏まで上昇してきたが、ドル高への警戒感などから下げた。週間では2週連続の上昇。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2181.90で終了。一時は8月15日に付けた終値ベースの最高値2190.15にあと2ポイント未満に迫る場面もあった。週間では0.8%高。ダウ工業株30種平均は35.89ドル(0.2%)下げて18867.93ドルで終え、週間での上げを0.1%高に縮小した。一方、小型株で構成するラッセル2000指数は最高値を更新。11日続伸と過去13年で最長の連続高となった。ナスダック総合指数は日中取引ベースの最高値を更新した後、0.2%安で終えた。

  トランプ次期政権が財政出動するとの見通しを背景に、経済成長の恩恵を受けるとの思惑からこのところ工業株が堅調で、銀行株や小型株もけん引役となっている。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が前日、利上げは近いとの認識を示したことから、ドルは2月以来の高値に上昇した。ドル高は海外の売り上げが多い企業の業績を圧迫する。

  ナショナル・アライアンス・キャピタル・マーケッツの国際債券責任者、アンドルー・ブレナー氏は「市場はトランプ政権の景気刺激策の影響に注目している。市場は米経済が堅調になるとみているが、問題はドルの上昇に歯止めが利かなくなることだ」と指摘した。

  トランプ氏が大統領選挙に勝利して以来、S&P500種は2%上昇。金融株や工業株が主導している。金融株は週間で2.2%上昇し、工業株はほぼ変わらず。ヘルスケア株は前週5.8%上昇したが、今週は1.2%下げた。

  選挙以降、負け組は引き続き公益事業や不動産、生活必需品など配当利回りの高いセクターとなっている。これらのセクターは上半期にはけん引役となっていた。
原題:U.S. Stocks Slip From Near Records Amid Bets on Trump Stimulus(抜粋)
U.S. Stocks Rise in Week as Trump Rally Slows Amid Dollar Surge(抜粋)

◎米国債:2週連続安、トランプ氏勝利でインフレ期待上昇

  18日の米国債は下落。週間ベースで2週間連続で下げた。ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利を受け、インフレ期待が急伸した。

 ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル・アグリゲート指数は今月4日以降、4%低下した。これは2週間の下げ幅としては1990年のデータにさかのぼり最大だ。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は17日、上下両院合同経済委員会の公聴会で証言し、利上げについて「今後明らかになる経済指標が 連邦公開市場委員会(FOMC)の目標に向けて前進を続けるさらなる証拠を示せば、比較的早期に適切になる可能性が十分ある」と述べた。

  SEIインベストメンツ(ペンシルベニア州オークス)で80億ドル相当の資産運用に携わるショーン・シムコ氏は、「大統領選挙の後で激しい値動きが見られる。相場はトランプ次期政権の今後の政策を織り込みつつある」と述べ、「大きな問題はこれが実際にどの程度、またどれだけ速やかに実行されるのかということだ」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.35%。同年債(表面利率2%、2026年11月償還)の価格は96 27/32。

 10年債と同年限インフレ連動債(TIPS)の利回り差は今週、一時1.97ポイントと2015年4月以来の最大となった。  

  モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのグローバル債担当最高投資責任者、マイケル・クシュマ氏はトランプ次期大統領が公約通りの減税と財政出動を実行した場合、10年債利回りは1年後に2.5ー2.75%に上昇すると予想している。

  その上で同氏はドル上昇とトランプ次期政権の政策が成長を損ね、利回りの上昇を制限する可能性があると指摘する。

  クシュマ氏は「短期的には米国債利回りはピークをつけたとみているが、今後再び上昇する可能性は十分ある」と続けた。
原題:Global Bonds Poised for Biggest Two-Week Loss in Quarter Century(抜粋)

◎NY金:続落、12月利上げ織り込み進む-銀は弱気相場入り接近

  18日のニューヨーク金先物相場は続落。来月の利上げはほぼ確実との織り込みが進むのに伴い、銀からの投資資金引き揚げが強まり、銀を裏付けとする上場投資信託(ETF)で最大手アイシェアーズ・シルバー・トラストからは今月に入って前日までの時点で7900万ドル近い資金が流出した。月間ベースでは1月以来の大幅な流出となる。

  ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏は電話インタビューで、「ここ最近のニュースで圧倒的だったのはイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長のコメントだ」と指摘。「貴金属は利息を生まない資産であり、金利が上昇する環境ではこうした投資は相対的に価値が下がる。そのため、安い価格でないと買いは入らない」と述べた。イエレンFRB議長は17日の議会証言で、利上げが「比較的早期に」適切になる可能性は十分あると述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銀先物12月限は前日比0.9%安の1オンス=16.624ドルで終了。一時は16.43ドルと、中心限月としては6月以来の安値をつけた。16.5608ドル以下で終了すれば8月に達した2年ぶり高値から少なくとも20%の下落となり、弱気相場に入る。

  金先物12月限は前日比0.7%安の1オンス=1208.70ドル。一時は1201.30ドルと、中心限月としては2月以来の安値となった。
原題:Silver ETF Investors Exit as Bear Market Looms on Rate Concerns(抜粋)

◎NY原油:週間で上昇-OPEC・露協議終えて先行きを楽観

  18日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。ドーハで開かれた石油輸出国機構(OPEC)とロシアの協議を終えて、アルジェリアは生産調整で合意に達する確信を得たとの見方を示した。ドル高と米国内の石油リグ(掘削装置)稼働数が1年半ぶりの大幅増加となったことを嫌気し、原油価格は下げる場面もあった。週間ベースでは10月中旬以来初めて上昇した。

  コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「OPECが何らかの結果を出すとの期待は広がっている」と指摘。「減産協議がこの数カ月の相場を押し上げてきた」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比27セント(0.59%)高い1バレル=45.69ドルで終了。週間では5.3%の値上がり。前週までは3週連続で下げていた。ロンドンICEの北海ブレント1月限は37セント(0.8%)上昇の46.86ドル。
原題:Oil Caps Weekly Gain After OPEC Holds Informal Talks With Russia (抜粋)

◎欧州株:下落、刺激策まだ必要とドラギ総裁示唆-鉱業株安い

  18日の欧州株式相場は下落。鉱業株の下げが目立った。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が域内経済には刺激策がまだ必要との見解を示した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.4%安の339.39で終了。今週の上昇率は0.6%に縮まった。ドラギ総裁はこの日の講演で、景気回復はまだ十分力強くなく、現水準の金融政策による支援が「重要な要因」になるだろうとの認識を示した。

  金属価格の下落を背景に鉱業株と石油・ガス銘柄が下げた。債券相場が週間ベースで2週続落となり、債券の代替投資先とされる公益事業株や通信株も売られた。

  BGCパートナーズ(ロンドン)の市場ストラテジスト、マイケル・イングラム氏は、「欧州の景気回復は明らかにまだ金融支援に依存している」とし、「企業業績の伸びがしっかりと根づいておらず、欧州株式市場は複数の要因にほぼ支えられていることを認識させられた日だった。欧州政治の先行きはますます不透明さを増しつつある」と語った。

  イタリアとスペインでは銀行株が売られ、FTSE・MIB指数とIBEX35指数が西欧の主要株価指数の中で大きく下げた。フランスのCAC40指数は0.5%下落。ドイツのDAX指数は0.2%、英FTSE100指数は0.3%それぞれ下落。

  個別銘柄では、スイスのセメントメーカー、ラファルジュホルシムが1.9%下落。英航空機エンジンメーカーのロールス・ロイス・ホールディングスは5.9%安と急落した。
原題:Miners Lead Drop for Europe Stocks Trimming Second Weekly Gain(抜粋)

◎欧州債:イタリア債、週間ベースで続落-国民投票めぐる懸念

  18日の欧州債市場ではイタリア国債が下落し、週間ベースでは4週連続の下げとなった。世界的にインフレが上昇するとの見方に加え、レンツィ首相の進退を問う国民投票を来月控えていることが背景にある。

  ドナルド・トランプ次期米大統領の財政計画がインフレを煽り、債券のリターンを損ねるとの観測の高まりを受けて、ユーロ参加国の国債利回りは上昇基調にある。イタリア10年債利回りは今週、約1年半ぶりの高水準に達した。 

  レンツィ首相は憲法改正の是非を問う12月4日の国民投票で否決された場合、辞任する意向を示している。この4日後には欧州中央銀行(ECB)の定例政策委員会が開かれる。

  DZバンク(フランクフルト)の金利・デリバティブ(金融派生商品)アナリスト、レネ・アルブレヒト氏は「政治をめぐる不透明感がややある。新たな総選挙があり得ることを考えればなおさらだ」と発言した。

  ロンドン時間午後4時30分現在、イタリア10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.09%。同国債(表面利率1.25%、2026年12月償還)価格は0.57下げ92.55。

  ドイツ10年債利回りは14日に10カ月ぶり高水準となる0.4%に達したが、この日は0.28%となった。スペイン10年債利回りは1.58%。一時は1.69%まで上昇した。
原題:Italy’s Bonds Post Weekly Decline as Local Politics Meets Trump(抜粋)

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