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黒田日銀総裁:「あまり適切でない」-かなり急ピッチの金利上昇

  • 特に2~5年の中期ゾーンの国債金利が急ピッチで上昇-黒田氏
  • 最も適切と考えられるイールドカーブの形成を促していく-黒田氏

日本銀行の黒田東彦総裁は18日午前の衆院財務金融委員会で、9月に導入した新たな金融調節の枠組みの下で17日初めて行った国債買い入れの指し値オペについて、中期ゾーンを中心とした急ピッチの金利上昇が「適切でない」ため行ったもので、結果的に「落ち着いた」との見方を示した。丸山穂高氏(維新)の質問に答えた。

  黒田総裁は「先週以降、米国の長期金利が大幅に上昇する下で、わが国の国債金利も上昇傾向にある。特に2年から5年の中期ゾーンの国債金利がかなり急ピッチで上昇していた」と指摘。こうした動きはイールドカーブ全体として「あまり適切な形ではない」として、「金融市場調節方針を整合的なイールドカーブの形成を促す観点から、2年と5年ゾーンを対象とした指し値オペを実施した」と述べた。

  その上で「日銀としては、今後とも長短金利操作付き量的・質的金融緩和の下で、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、2%の物価目標に向けたモメンタムを維持するため、最も適切と考えられるイールドカーブの形成を促していく」と語った。

Bank Of Japan Governor Haruhiko Kuroda Speech and News Conference

黒田日銀総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  指し値オペを行った結果については「それが抑制的、けん制的に効いて、2年債や5年債のところで異常に金利が上がっていたのが落ち着いた」と述べた。黒田総裁はさらに指し値オペについて「場合によってはいくらでも無制限に買い増す」と言明。「これを常時使うということではないにしても、仮に金利が上の方に跳ねるようなことがあれば、必要に応じて使っていく」と語った。

応札はゼロ

  日銀は17日の金融調節で、固定利回りで金額に制限を設けずに国債を買い入れる指し値オペを実施した。対象は残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以下」となり、2年物国債370回債の利回りはマイナス0.09%、5年物国債129回債はマイナス0.04%で買い入れると通知。ただ、オペ通知を受けて各年限の利回りが急低下したことや、実勢より高い金利設定だったため、ともに応札はゼロだった。

  日銀は9月21日の金融政策決定会合で、操作目標をマネーの量から長期金利と短期金利を操作する長短金利操作付き量的・質的金融緩和に変更し、短期金利をマイナス0.1%、10年物国債金利を0%程度とすることを決定。その際、イールドカーブが大きく変動することを防止するため、金利が上昇した場合などには日銀が指定する利回りによる国債買い入れ、いわゆる指し値オペを実施する用意があると表明した。

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