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11月17日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、110円台-安倍首相とトランプ氏の会談控え

  17日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で1ドル=110円を突破し、5カ月ぶりの高値となった。安倍晋三首相はニューヨークでトランプ次期米大統領と会談する。

  トランプ氏はこれまで、為替を操作していると日本を批判しており、市場ではトランプ氏の発言に注目が集まっている。トランプ氏のアドバイザーによれば、安倍首相と同氏はニューヨーク時間午後5時に会談する。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は利上げが「比較的早期に」適切になる可能性があると述べた。これを受けてドルは上昇した。

  ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレクター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は「イエレン議長が市場の12月利上げ期待を押し返すような姿勢を示さなかった事実こそ、恐らく最も重要なポイントだ」と指摘。「その結果、ドルは上昇している」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比約1%高の1ドル=110円12銭と、6月以来の高値水準。対ユーロでは0.6%高の1ユーロ=1.0626ドルと、昨年12月以来の高値。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は2月以来の高値に達した。

  金利先物市場の動向によると、イエレン議長の発言を受けて、12月会合での利上げ確率は98%となった。

  イエレン議長は上下両院合同経済委員会の公聴会で証言し、利上げについて「今後明らかになる経済指標が連邦公開市場委員会(FOMC)の目標に向けて前進を続けるさらなる証拠を示せば、比較的早期に適切になる可能性が十分ある」と発言。議長は利上げを長く待ち過ぎることのリスクにも言及した。

  バンク・オブ・ノバスコシアの為替ストラテジスト、エリック・セオレット氏(トロント在勤)は「イエレン氏の発言では、先手を打つよりも後手に回って遅くなるリスクを懸念することにニュアンスがシフトしている」と指摘。これはドルにとって「強材料だ」と述べた。
原題:Dollar Sets Five-Month High Versus Yen Before Trump Meets Abe (抜粋)
 

◎米国株:S&P500が最高値に接近-議長の利上げ示唆で金融株上昇

  17日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数は最高値に接近した。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が利上げに近づいていることを示唆したことから、金融株が上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%高の2187.12で終了。最高値にあと4ポイント未満に迫った。ダウ工業株30種平均は35.68ドル(0.2%)上げて18903.82ドル。小型株で構成するラッセル2000指数は2013年3月以降で最長の連続高となった。

  選挙後初の公の場での発言となったイエレン議長は、景気が引き続き拡大しているとして金融政策当局は利上げに近づきつつあると述べた。これを受けて米国債相場が下落し、10年債利回りは2.29%に上昇した。ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利以降、銀行株の上げは再び10%を超えた一方、エネルギー株は下げた。トランプ政権が財政出動を実施するとの見通しから、景気回復の恩恵を受けるとみられる工業株が引き続き上昇した。

  BGCパートナーズ(ロンドン)の市場ストラテジスト、マイケル・イングラム氏は「トランプ氏の勝利はインフレ高進や金融規制の緩和、支出拡大、米金融政策当局の独立に対する攻撃を告げている可能性がある。トランプ氏勝利で終末論的な予想が出ていたが、コップはまだ半分も満たされていると楽観的な見方に転じた。しかし、もっと重要な問題はコップに入っているのがシャンパンなのか、それともシアン化物なのかだ」と述べた。

  決算発表にも注目が集まった。利益が予想を上回ったベスト・バイは12%高。一方、シスコシステムズは売上高見通しが失望を誘って5.7%下落。収益予想が市場見通しを下回ったほか、予想外に減収見通しを発表したことが嫌気された。売上高が予想を下回ったウォルマート・ストアーズとステープルズも安い。

  S&P500種は月間ベースで、このままいけば7月以来の上昇となる。年初来の上昇率は6.8%。セクター別では金融株が大統領選があった8日以降で9.3%上昇しており、最も成績の悪い公益事業株を約15ポイント上回っている。この差は2009年以降で最大。

  第3四半期の決算発表が終わりに近づいている。S&P500種構成銘柄の利益に対するアナリストの予想は2.7%増。11月初めには1.6%減と予想されていた。実際に増益となれば、5四半期連続の減益決算に終止符が打たれる。
原題:S&P 500 Rises to Near Record After Yellen as Treasuries Retreat(抜粋)
S&P 500 on Brink of Record as Yellen Comments Fuel Rate Bets(抜粋)

◎米国債:下落、10年債利回りは年初来の高水準-FRB議長証言で

 17日の米国債は下落。10年債利回りは今年の最高水準に押し上げられた。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は利上げが近いことを示唆した。

  イエレン議長は17日、上下両院合同経済委員会の公聴会で証言。利上げについて「今後明らかになる経済指標が 連邦公開市場委員会(FOMC)の目標に向けて前進を続けるさらなる証拠を示せば、比較的早期に適切になる可能性が十分ある」と述べた。朝方発表された10月の米住宅着工件数は3カ月ぶりに増加し、9年ぶりの高水準に達した。

  ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャパ氏(ニューヨーク在勤)は「データの内容が当局の想定通りであることが強く裏付けられている」と述べ、「金融政策当局は12月に利上げしない理由はないとみている。それが国債相場を押し下げた」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.30%。年初来の最高をつけた。同年債(表面利率2%、2026年11月償還)価格は97 10/32。

  金利先物動向によると、来月13ー14日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ決定は約98%織り込まれている。

  MUFGセキュリティーズアメリカのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「かなり売りを浴びたが、回復は難しい」と述べ、「市場は上昇への足がかりをつかめずにいる」と続けた。

  オーバーナイト・イン デックス・スワップ(OIS)データによると、政策金利は今後2年で1.28%への引き上げが見込まれている。11月7日時点では0.83%だった。
原題:Treasury Yields Near Year’s High as Fed on Track for Rate Hike(抜粋)

◎NY金:下落、ETF通じた保有量は5日連続で減少-利上げ警戒

  17日のニューヨーク金先物相場は下落。金を裏付けとする上場投資信託(ETF)からの資金流出が続いた。ブルームバーグのデータによれば、ETFを通じた金保有量は5営業日連続で減少し、7月以来の低水準となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は利上げが近いことを示唆した。

  ロジック・アドバイザーズのパートナー、ビル・オニール氏は電話インタビューで、金利上昇の見通しを背景に「金相場の勢いがやや弱まった」と指摘。「市場から著名投資家の引き揚げが相次いでおり、それが市場全体に影響を与えている。金はETF手じまいの影響を受けている」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.6%安の1オンス=1216.90ドルで終了。一時は0.6%上昇する場面もあった。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナも値下がり、パラジウムは上昇した。
原題:Gold-Fund Holdings Slide for Fifth Day as Rate Concerns Mount(抜粋)

◎NY原油:続落、朝方の上げから反転-ドル高が商品売り促す

  17日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言で利上げが近いと示唆したことから、外国為替市場でドルが上昇した。

  シティ・フューチャーズ・パースペクティブのエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「朝方と違うのは、ドルがますます強くなったことだけだ」と指摘。「ドルの上昇が商品売りを引き起こしているようだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比15セント(0.33%)安い1バレル=45.42ドルで終了。
原題:Oil Falls as Dollar Rally Outweighs Saudi Optimism on OPEC Deal(抜粋)

◎欧州株:上昇、米国株に追随-幅広く買われる

  17日の欧州株式相場は上昇。幅広く買われ、指標のストックス欧州600指数は取引終盤に上げ幅を拡大した。

  ストックス600指数は前日比0.6%高の340.60。一時は0.3%下げていた。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が来月にも利上げがあると示唆したことで米国株式市場で銀行株中心に上昇。欧州株もこれに追随した。商品高を手掛かりに鉱業株と石油・ガス株も買われた。最近の世界的な債券安が鎮まったことを受け、債券の代替投資先とされる通信株や不動産株が上昇。

  ただ、来月のイタリアでの国民投票や、来年のフランスやドイツでの総選挙などの政治イベントを控えて投資家らは慎重で、ストックス600指数構成銘柄の世界株に比べたバリュエーションは6月以来の低水準に近い。

  バークレイズのウェルスマネジメント部門欧州投資戦略責任者のウィリアム・ホッブス氏(ロンドン在勤)は、「欧州株は引き続き狭いレンジ内での取引となるだろう」とし、「イタリア国民投票やトランプ政権の組閣、フランス大統領選の予備選の組み合わせが、投資家らをどちらかと言えば『判決が先で、評決は後』という心構えにしているかもしれない」と語った。

  個別銘柄では、スイスの保険会社チューリッヒ・インシュアランス・グループが1.8%上昇。コスト削減計画と増配方針が買い手掛かり。英資産運用会社インベステックは1.7%上げた。一方、オランダの小売りロイヤル・アホルド・デレーズが3.8%下落。英郵便サービスのロイヤル・メールは7%安。
原題:Europe Stocks Cheapest Since June to World Post Late-Day Rally(抜粋)

◎欧州債:イタリアなど高利回り国債が下落-ECBがQE期待を抑制か

  17日の欧州債市場ではイタリア国債が続落。欧州中央銀行(ECB)当局者が量的緩和策が延長されるとの投資家の観測を抑えようと意図する中、高利回りの国債が売られた。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債が3日続伸した一方、スペインとポルトガルの国債はイタリア国債とともに下落した。定例政策委員会を3週間後に控えたECBはこの日、10月19、20日の議事要旨を公表。これによれば、政策委は緩和策拡大に過度の期待を生じさせないよう留意すべきだとの見解を示した。

  みずほインターナショナルの金利戦略責任者、ピーター・チャトウェル氏(ロンドン在勤)は、議事要旨に見られた「いくつかの指摘が恐らく売りにつながった。市場がこれらを周辺国債に対する弱材料だと解釈した可能性があると理解できる」と述べた上で、「実際のところ、個人的な見解は異なる。ECBは現時点でQE拡大しか選択肢はない」と付け加えた。

  ロンドン時間午後4時5分現在、イタリア10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.10%。14日には2.23%と、2015年7月以来の高水準を付けた。同国債(表面利率1.25%、2026年12月償還)価格はこの日、0.6下げ92.415。

  スペイン10年債利回りは6bp上げ1.60%。同年限のポルトガル国債利回りは3.77%と、2月12日以来の高水準に達した。一方、ドイツ10年債利回りは2bp下げて0.28%。
原題:Italy Leads Euro-Area Bond Selloff as ECB Calms QE Expectations(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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