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ドルは109円台前半、米指標の下振れ重し-日銀指し値オペで反発場面

更新日時
  • 前日の海外では一時109円76銭と6月1日以来の高値
  • いったん調整の動き、米金利上昇にも一服感-バークレイズ証

17日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=109円台前半で上値の重い展開となった。前日発表の米経済指標が市場予想を下回ったことなどを背景に、急速なドル高に一服感が広がった。

  午後3時15分現在のドル・円相場は前日比0.1%高の109円15銭。早朝に付けた109円09銭から108円56銭まで水準を切り下げた後、日銀の指し値オペ通知を受けて一時109円27銭まで戻したものの、上値は限定的だった。前日の海外市場では、米金利上昇に連れて一時109円76銭と6月1日以来のドル高・円安水準を付けた。

  バークレイズ証券の門田真一郎シニア為替・債券ストラジストは、「トランプ氏が大統領選に勝ってから、ここ数日間のドル・円上昇のスピードが速かったので、いったん調整の動きが入っている。米金利上昇がドル・円を押し上げる材料だったが、これも一服感が出ている」と説明。「当面は、今晩のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言や来月の雇用統計が焦点となる」と述べた。

  日銀は17日午前、9月に導入した長短金利操作の一環として固定利回り方式の国債買い入れ(指し値オペ)を初めて通知した。残存期間が1年超3年以下、3年超5年以下が対象で、いずれも応札はなかった。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、指し値オペについて「金利を低く抑えるという意味ではドル・円の上昇要因になるだろう。ただ、頻発すると材料視されなくなるのではないか」と指摘した。また、SMBC日興証券の野地慎シニア為替・債券ストラテジストは、指し値オペ通知後のドル・円の反発は「アルゴリズムで一瞬円売りが出ただけ。長期的な材料にはならない」と語った。

ドル・円相場の推移

  米労働省が16日発表した10月の生産者物価指数(PPI)は前月比変わらずとなり、市場予想の0.3%上昇を下回った。またFRBが16日発表した10月の製造業生産指数は前月比0.2%上昇となり、市場予想(0.3%上昇)を下回った。17日には10月の消費者物価指数(CPI)や住宅着工件数などが発表される予定。

  三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの柳谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、「ドル・円は上値を更新したが、そこからはちょっと下がってあまり動意がないという感じ。生産者物価も鉱工業生産も下振れしている」と指摘。「110円のところで節目というのが効いてくる格好になるので、この辺りでスピード調整」と見込んでいた。

  米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ予想確率は、16日時点で約94%に達している。米国では17日、イエレン議長の議会証言のほか、安倍晋三首相とドナルド・トランプ米次期大統領の会談などが予定されている。

  あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、「イエレン議長の証言では長期金利と今後の利上げペースに関する発言が注目される。12月の利上げは織り込み済み」と指摘。「トランプ次期大統領はドル高を志向していないと思うので、どの水準でけん制発言が入るかが焦点となる」と語った。

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  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.0698ドル。前日の海外市場では一時1ユーロ=1.0666ドルと昨年12月3日以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。

  バークレイズ証の門田氏は、ユーロ・ドルについて「ドル高が一服したのでユーロの下げも一服。イタリアの国民投票やフランス大統領選の予備選などがダウンサイドリスクとして注目されている」と指摘した。

  豪ドル・米ドル相場は同時刻現在、ほぼ横ばいの1豪ドル=0.7483米ドル。10月の豪雇用者数が前月比9800人増加と市場予想(1万6000人増加)を下回ったことを受けて、朝方に付けた0.7501米ドルから0.7467ドルまで下落する場面もあった。

  中国人民銀行は17日、人民元の中心レートを10営業日連続で引き下げ、1ドル=6.8692元に設定した。

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