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11月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルは対ユーロ続伸、米利上げ期待で8営業日連続高

  ニューヨーク時間16日の外国為替市場ではドルが対ユーロで続伸し、2012年以降で最長の連続高。ドナルド・トランプ氏が大統領選挙に勝利したことで生じたモメンタムに、米経済データが強さを増すとの予測が加わり、ドルへの買いにつながっている。

  ドル指数は2月以降の高水準に達した。セントルイス連銀のブラード総裁はトランプ政権の政策により、米経済が中期的に押し上げられる可能性はあると発言。歳出拡大や減税が成長とインフレを加速させ、政策金利の引き上げを米当局に迫るとの見方が8日以降のドル堅調の背景にある。

  この日発表された10月の米鉱工業生産統計では製造業が2カ月連続で伸びたことが示され、市場が織り込む12月利上げの確率は94%に押し上げられた。ドルにはさらなる上昇余地があるとの見方がある一方、17日にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が予定している議会証言を警戒する声もある。

  モントリオール銀行の外為戦略グローバル責任者、グレッグ・アンダーソン氏(ニューヨーク在勤)は、「ドル指数にはまだ2%ほどの上昇余地がある」と指摘。「15営業日で実現するとは必ずしも予想していないが、次回利上げのすぐ後になる12月16日にはユーロは1.05ドルを割り込んでいるだろう」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.3%高い1ユーロ=1.0691ドル。8営業日連続で上昇した。一時は昨年12月以来の高値となる1.0666ドルを付けた。ドルは対円で6月以来の高値を付けた後、現在は1ドル=109円06銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇した。

  米連邦準備制度理事会(FRB)の16日発表によると、10月の製造業生産指数は前月比0.2%上昇、伸び率は前月と同じだった。15日発表の10月小売売上高は0.8%増加し、9月は1%増に上方修正された。

  ブラード総裁は16日、米成長を支え得る政策として「生産性向上に向け的を絞ったインフラ整備の財政パッケージ」と、投資を促進するため企業利益の米国回帰を促す税制改革の2点を挙げた。そのような政策を取れば恐らく2018、19、20年に景気浮揚効果が表れるとの見方を示した。

  ジェフリーズ・グループ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、ブラッド・べクテル氏は、「ここまで長い距離を猛スピードで駆け上がってきた」と振り返る。政策会合に向けてドルにはさらに上昇する可能性があるものの、「FOMCはそうした取引を若干鎮めようとするかもしれない。当局のハト派的な姿勢が市場から熱気を取り除く可能性は高い」と述べた。
原題:Dollar Posts Longest Winning Streak Since 2012 as Fed Hike Seen(抜粋)  


◎米国株:反落、大統領選後の上昇に陰り-銀行や工業株が下げる

  16日の米株式相場は反落。ドナルド・トランプ次期米大統領が計画している政策の影響に引き続き注目が集まる中、選挙後の上昇局面をけん引してきた銀行や工業株が勢いを失った。

  金融株は8日ぶりに下落。工業株はキャタピラーやボーイングを中心に下げた。エネルギー銘柄は原油相場とともに下落。一方、アップルとビザは買いを集めた。好調な新学期セールが第3四半期の業績を押し上げたターゲットは、2年ぶりの大幅高となり小売株をけん引した。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2176.94で終了。ダウ工業株30種平均は54.92ドル(0.3%)下げて18868.14ドルで終えた。一方、ハイテク株の上げを反映し、ナスダック総合指数は0.4%上昇した。

  ウンダーリヒ・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト兼調査ディレクター、アート・ホーガン氏は「時には一服も必要で、上昇が行き過ぎたと判断する時もあるだろう。新政権と共和党主導の議会が進めるであろう企業に優しい政策を信じたいのはやまやまだが、実際にそれが起こるのは来年だ。短期的には伸びきっている相場を直視する必要がある」と指摘した。

  ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏は「トランプ氏の勝利以来、どの程度上昇してきたかを判断する上で小休止する必要が全般にあったようだ。これほどのセクター間のばらつきは長い間見たことがない。今では全てが変わった。パラダイムシフトだ」と述べた。

  ボストン連銀のローゼングレン総裁ら金融当局者は財政による景気刺激策を拡大するなら、金融引き締めペースが加速し得るとの認識を示している。イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は17日、議会で景気見通しについて証言する。市場が織り込む来月の利上げ確率は94%と、1週間前の82%から上昇している。

  個別銘柄では、ホームセンターのロウズが2.9%安。利益が失望を誘った上、通期の見通しを下方修正した。

  S&P500種の11セクターのうち、8セクターが下落。金融や公益事業、エネルギーの下げが目立った。一方、情報技術(IT)と通信サービスは上昇した。
原題:S&P 500 Retreats as Post-Election Rally Shows Signs of Fatigue(抜粋)
  

◎米国債:30年債上昇、利回り曲線平たん化-12月利上げ観測強まる

  16日の米国債市場では30年債のパフォーマンスが短期債を上回り、利回り曲線が平たん化した。トレーダーの間では米金融政策当局が来月利上げに踏み切るとのコンセンサスが形成されつつある。

  2年債と30年債の利回り差は9月以降で最も大幅に縮小した。2年債利回りは1月以来の高水準をつけた。市場が織り込む利上げ確率は約94%。

  トランプ次期米大統領が経済成長を促すために財政政策を拡大するとの期待から米国債は売りを浴び、30年債利回りは今週に入り一時年初来の最高をつけた。この日は朝方発表された10月の米生産者物価が予想外に弱かったことが手掛かりとなり、30年債は上昇した。

  BMOキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、アーロン・コーリ氏は「市場は当局が利上げするとの見方を固めつつある」と述べ、「この日発表された経済統計の内容は良くなかったものの、利上げを見送るほど悪くもなかった。ここ1週間半で国債が売りを浴びたが、ここにきて多少資金が市場に入ってきている」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.92%。同年債価格(表面利率2.875%、2046年11月償還)は21/32上げて99 2/32。2年債利回りは1bp上げて1.01%。30年債との差は約1.91ポイントに縮小した。

  10年物ドイツ国債に対する米国債の上乗せ利回り差は今週拡大し、1989年以降で最大に広がった。日米の利回り差はここ約3年で最大となった。

  ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券取引責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は「長期米国債が非常に割安となり、海外投資家にとっては投資妙味が増した」と述べた。
原題:Treasury Yield Curve Flattens as Fed Rate Hike Seen as Done Deal(抜粋) 


◎NY金:ほぼ変わらずで終了-金ETFからの資金流出は止まらず

  16日のニューヨーク金先物相場はほぼ変わらずで終了。金から投資資金を引き揚げたのはジョージ・ソロス、スタンリー・ドラッケンミラー両氏にとどまらない。金を裏付けとする上場投資信託(ETF)最大手のSPDRゴールド・シェアーズからは今月に入って5億7600万ドルの資金が流出した。ブルームバーグのデータによれば、同流出額は前月の2倍を超え、8月以来の最大となっている。

  シンクマーケッツUKのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏は、「投資家らは船を見捨てて、リスク取引に飛びついている」と指摘。「ドル指数のロングが当たり前とされ、12月利上げ確率が91%に上昇したことを考慮すると、金未決済建玉 の減少トレンドは続くだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比ほぼ変わらずの1オンス=1223.90ドルで終了した。
原題:Soros, Druckenmiller Joined by ETF Investors Abandoning Gold (2)(抜粋)

◎NY原油:反落、米在庫が急増-ロシアはOPEC合意を楽観

  16日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で、先週の原油在庫が市場の予想を上回る527万バレル急増したことが明らかになった。ロシアのノバク・エネルギー相は一方、石油輸出国機構(OPEC)総会で合意が成立する可能性は高いと述べた。

  トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)のシニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「原油在庫がこれほど大きく積み上がったのだから、もっと売りが出てもよかったはずだ」と話す。「OPECが月末に何らかの合意にこぎ着けるとの感触があるため、売りにはリスクが伴う」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比24セント(0.52%)安い1バレル=45.57ドルで終了。ロンドンICEのブレント1月限は32セント下げて46.63ドル。
原題:Oil Falls as U.S. Crude Supply Grows, Russia Optimistic on Deal(抜粋)

◎欧州株:上げを消す、荒い値動き続く-バイエルや銀行株が安い

  16日の欧州株式相場は一時の上げを消して終了した。過去数日と同様に値動きの荒い展開となった。

  ドナルド・トランプ氏が先週、米次期大統領に当選したことが主な材料となり、これが市場の勝者と敗者を生み出したが、欧州の株式相場は総じて横ばいとなっている。ただ、日中取引では昨年12月以来の大きな値動きとなり、指標のストックス欧州600指数は7営業日連続で前日終値を挟んだ展開となった。

  ストックス600指数は前日比0.2%安の338.47で引けた。0.6%上げた後、0.6%安となる場面もあった。

   バンコ・デ・インベスティメント・グローバル(BiG、リスボン)のブローカー、スティーブン・サントス氏は「こうした値動きは欧州株に現時点で自らの方向性がないことを示している」とし、「市場参加者は選挙のあった週から立ち直り始めたばかりで、何が次の材料になるか注目するとともに、欧州を取り巻く状況がまだかなり厳しいことを認識している。方向性を確信できずにいるが、投資すべき多くのマネーがある。これで値動きが荒くなっている」と語った。

  個別銘柄では、ドイツ製薬会社バイエルが4.2%安と、化学株を押し下げた。オランダのABNアムロ・グループが4.1%下げるなど、銀行株も安い。一方、決済処理サービスを手掛ける独ワイヤ ーカードは7.5%上昇した。2017年通期利益の上限見通しが一部アナリストの予想を上回ったことが買いにつながった。
原題:Apparent Calm in European Stocks Masks Wildest Days of the Year(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、米国債に連れ安-米利上げ観測で

  16日の欧州債市場では、ユーロ参加国の国債が総じて下落。減税やインフラ投資拡大を公約とするドナルド・トランプ氏の大統領選勝利で米金融当局による12月利上げがほぼ確実になったとの見方が広がり、これで下げた米国債に連れ安した。

  ロンドン時間午後4時現在、ドイツ10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.32%。14日には0.4%と、1月以来の高水準に達していた。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格は0.112下げ96.939。

  クレディ・アグリコルCIBの金利戦略責任者、モヒト・クマール氏(ロンドン在勤)は、「純粋にバリュエーションの観点からすると、ドイツ国債はやや割高だった。欧州中央銀行(ECB)が量的緩和策を延長すると考えるなら、現在はやや安い」と語った。

  ただ、ドイツ10年物のブレークイーブン・レート上昇幅は、米10年物のそれに追いつかず、両レートの差は2016年以降最大に広がった。インフレ期待の指標とされる欧州の5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートは、ECBが資産購入プログラムを開始した2015年3月の水準をまだ下回っている。

  クマール氏は「欧州の国債に対する最近の大きな売り浴びせは米国の見通しによるものが主で、インフレに関しては欧州発ではない」とし、「欧州のインフレへの影響はせいぜい取るに足らない程度だろう」と発言した。

  ドイツ10年物ブレークイーブン・レートは1.06ポイント。米10年物ブレークイーブン・レートは1.87ポイント。両者の格差は10日に85bpと、終値ベースで15年2月以来の大きさを付けた。
原題:Europe Inflation Outlook Shows Limit to Trump-Led Stimulus Angst(抜粋)

(NY外為、米国株、米国債を更新します.)
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