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ミネアポリス連銀総裁:大き過ぎてつぶせない問題解決で提案

  • 4本柱で構成、最大規模の銀行は普通株で23.5%の資本要件
  • 資産規模500億ドル超のシャドーバンクは債務に最低1.2%課税

米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は16日、銀行とノンバンクを対象とした一連の新規則を提案した。金融機関の破綻が世界の金融市場に大損害を及ぼしかねない脅威を取り除くことになると説明している。

  金融危機時の損失に備え、銀行に保有を義務付ける資本バッファーを大幅に増強するのが提案の柱。米財務省が個々の金融機関について、もはや「大き過ぎてつぶせない」状態ではないと認定するか、さらに高い資本要件を求めるようにする。最終的には大手ノンバンクの債務に課税する一方で、コミュニティバンクに対する規制面の負担を減らすことも計画する。

  カシュカリ総裁はニューヨークのエコノミック・クラブでの講演のテキストで、「現行の規制に比べ、『ミネアポリス・プラン』は社会的に合理的なコストで、リスク低減に一段と大きな効果を発揮すると確信する」と主張。「最終的には、国民自身が決断を下さなければならない」としている。

  同総裁は2010年制定の米金融規制改革法(ドッド・フランク法)を含め、08-09年の金融危機以後に導入された各種規制によって、今後100年間に政府が金融機関を救済する確率は84%から67%に低下したと分析。自身の提案は同確率を10%未満に引き下げるものだと論じた。

  「金融システム全体としてはずっと資本増強が進み、危機を引き起こすことなく大きな衝撃に持ちこたえることができるようになるだろう」と同総裁は話した。

4本柱

  カシュカリ総裁の打ち出したミネアポリス・プランは次の4つの柱から成る。

  資産規模が2500億ドル(約27兆4000億円)を上回る全ての銀行持ち株会社は、損失吸収力を持つと認められる資本をリスク加重資産の23.5%に引き上げるよう求められる。その算定に当たっては、現行規制とは異なり長期債務は加算されず、普通株だけを認める。現在の最大規模の銀行に対する普通株の保有要件は10.5%にすぎない。

  米財務省は個々の大手銀行がもはや大き過ぎてつぶせない状態ではないかどうか分析の上、認定する。この認定を得られなかった銀行はリスク加重資産の38%まで資本を増強するよう義務付けられる。

  ヘッジファンドや投資信託会社、他の金融機関を含むいわゆるシャドーバンクには、資産規模が500億ドルを上回る場合、債務について1.2-2.2%の税を課す。

  資産規模が100億ドルを下回る銀行は、「経済に及ぼすリスクが比較的小さいことを反映する形で、一層簡素化され負担が少ない規制の枠組み」の下に置かれる。

  08年の金融危機当時に財務次官補として7000億ドル規模の問題資産購入計画(TARP)の運営責任を担ったカシュカリ総裁は今年1月に就任。大き過ぎてつぶせない問題の解決に最優先に取り組んできた。ただ、同総裁の計画は純粋に助言を企図し、ワシントンで金融監督に取り組む連邦準備制度理事会(FRB)上層部の姿勢を代弁するものではない。

原題:Fed’s Kashkari Unveils His Plan to End Too-Big-to-Fail Banks(抜粋)

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