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11月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対円で続伸、109円台-米小売売上高が予想上回る

  ニューヨーク時間15日の外国為替市場ではドルが対円で続伸し、5カ月ぶり高値。先週の大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利して以降のドル買いが続いている。

  前日まで4日続伸していたドル指数はこの日はもみ合い。米小売売上高が予想より強い数字となった。ボストン連銀のローゼングレン総裁は財政投入による景気刺激策が拡大されれば金融引き締めはペースを加速するだろうと述べた。次期米大統領が歳出拡大と減税を公約したことを受け、経済成長が加速し政策金利の引き上げを当局に促すとの見方が広がっている。

  ドルは8日以降の上げが行き過ぎだとの見方から、一時は下げる場面もあった。対円で買われすぎの領域に入ったのは今年初めて。ゴールドマン・サックス・グループのゲーリー・コーン社長はドル高は輸入製品の競争力を高め、米製造業への脅威を強めていると警告した。

  シティグループのマクロ戦略・資産分散投資責任者ジェレミー・へイル氏(ロンドン在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「財政投入による景気刺激を拡大する方向に進むのなら、ドルはなお大幅に上昇する可能性がある」と指摘。「財政による成長促進と金融引き締めという組み合わせはドルを強力に押し上げる可能性がある」と説明した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.7%高い1ドル=109円20銭。6月以来の高値に達した。対ユーロでは0.1%上昇の1ユーロ=1.0722ドル。対ユーロでのドル上昇は7営業日連続、2015年3月以来で最長となっている。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下した。

  この日の米商務省発表によると、10月の小売売上高は前月比0.8%増。前月は1%増に上方修正された。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値で10月は0.6%増だった。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、金利先物市場が織り込む12月利上げの確率は94%。大統領選挙の投票日前日の80%から上昇している。ボストン連銀のローゼングレン総裁はこの日、11月FOMC会合では声明の文言が12月利上げの可能性が高いことを示唆する表現に変更されたため、政策決定に反対しなかったと述べた。リッチモンド連銀のラッカー総裁は14日、米財政政策が拡張的な方向に進めば利上げが必要になる公算が大きいと話した。

  ゴールドマンのコーン社長はCNBCとのインタビューで、ドル高は外国製自動車を国内で割安にするため、特に米自動車メーカーにとってやっかいな問題になるだろうと話した。

  UBSセキュリティーズ(ニューヨーク)のマクロストラテジスト、ジェフ・グリーンバーグ氏はさらなるドル高をトランプ次期大統領の政策に対する「漠然とした期待」ではなく、小売売上高のようなマクロ経済のファンダメンタルズが主導する場合はより持続性が高くなると指摘。「ドルがどこまで上昇できるか限度はある」と述べた。
原題:Dollar Extends Post-Election Advance Versus Yen on Retail Sales(抜粋)  


◎米国株:上昇、ハイテク株が巻き返し-ダウは4日連続で最高値

  15日の米株式相場は上昇。最近、出遅れていたハイテク株がけん引役となった。S&P500種株価指数の8日以降の上げは合計で1.9%に達した。ダウ工業株30種平均は一時の下げを埋め、4営業日連続で終値ベースの過去最高値を更新した。

  米大統領選挙でのドナルド・トランプ氏の勝利を受け、米株式市場では勝ち組と負け組の差が過去8年弱で最大に開いており、プロの株式運用担当者にとってはまたとない状況になっている。

  投資家はトランプ政権の政策の影響を考慮しながら現金を投入しており、足並みがそろっていた株式市場内の動きがばらばらになっている。ダウ平均とラッセル2000指数は選挙後に過去最高値を更新。一方、ハイテク株の比重が高い指数は後れを取っている。S&P500種のセクター別では金融株は前日までに10%上昇し、最も成績の悪い公益事業株を17ポイント近く引き離していた。この差は2009年4月以降で最大。

  S&P500種株価指数は前日比0.8%高の2180.39。ダウ平均は54.37ドル(0.3%)上げて18923.06ドルで終えた。ナスダック100指数は1.3%上昇。ラッセル2000指数は0.3%上昇し、連日で最高値を更新した。

  アクティブ運用担当者は今年、狭い取引レンジの中で名声を失っているが、産業ごとに違いが出ている今は腕の見せ所と言える。この日は同時に、拙速な判断は危険であることもあらためて認識させた。金融株はほぼ変わらずで終えたが、一時は1.7%下げる場面もあった。一方、ハイテク株は選挙後の下げの半分近くを埋めた。

  アドバイザーズ・アセット・マネジメントの スコット・コリヤー最高経営責任者(CEO)は「成長を感じて資金が入っている。これは銘柄選択が効果を発揮する相場だ。選好されていなかった銘柄を買う参加者が報われるだろう」と述べた。

  大統領選挙前は不透明感から、運用担当者の現金の水準が過去最高水準近くにまで膨らんでいた。選挙後は予想外のトランプ共和党候補の勝利にもかかわらず、強気な高揚感に打って変わり、過去1週間にS&P500種に連動する最大の上場投資信託(ETF)に140億ドルを超える資金が流入した。

  トランプ氏の勝利以降、負け組だった銘柄の一部がこの日は反転。アルファベットとマイクロソフトがハイテク株をけん引した。公益事業株は5日ぶりに上昇。原油相場が6%近く上昇したため、エネルギー銘柄は7週間ぶりの大幅高となった。  
原題:Torrent of Cash Flowing to U.S. Stocks Abandons Lockstep Moves(抜粋)  


◎米国債:反発、利回り上昇に行き過ぎ感-次期大統領の公約を懸念

  15日の米国債は反発。前日は利回りが年初来の高水準に押し上げられていた。この日はトランプ次期米政権が発足した後で実際にどの程度、財政支出を拡大できるのかを投資家は疑問視した。

  相対力指数(RSI)はこの日低下。前日の指数からは10年債が売られ過ぎ、そのペースも速過ぎる可能性が示された。

  モルガン・スタンレーの世界金利戦略責任者、マシュー・ホーンバック氏は「コンセンサスは前向きな理由で変化した」と述べ、「トランプ次期大統領が選挙戦中から主張してきた公約の中でも特にインフラ支出と減税について、どの時期に、またどの程度実現できるのかについては懸念する向きもある」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.22%。同年債価格(表面利率2%、2026年11月償還期限)は3/8上昇して98 1/32。

  10年債と同年限インフレ連動債(TIPS)の利回り差は2bp下げて1.86ポイントとなっている。

  10年債利回りのRSIは前日に83と、1990年代以来の高水準をつけた。同指数が70を上回ると、利回りの上昇が大き過ぎ、かつペースも速過ぎる可能性を示唆する。この日は78に低下した。

  RBSセキュリティーズの米州戦略責任者、ジョン・ブリッグス氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は「トランプ氏勝利後の反応を市場が見直した反動だ」と述べ、「財政支出計画だけでなくその他の政策についても具体的な数字や時期、有効性などについて詳細を待っており、今は値固めの時期だ」と続けた。

  この日CBOE/CBOT10年債ボラティリティ指数は低下した。前日までは4日続伸していた。投資家が次期政権をより明確に見極めようとしていたことが背景だ。

  ブルームバーグがまとめた金利先物動向によると、来月の米金融政策会合で利上げされる確率は約94%。11月11日時点では84%だった。
原題:Signs Are Flashing That Bond Rout Has Gone Too Far, Too Fast(抜粋)


◎NY金:小反発、トランプ勝利を受けた3日続落から値ごろ感

  15日のニューヨーク金相場は小幅反発。前日まで3日間の連続安としては過去1年余りで最大となり、相対力指数(RSI、14日ベース)は30を下回り売られ過ぎを示唆した。この日のドル下落も買いを促した。

  マレックス・スペクトロン・グループの貴金属取引責任者、デービッド・ゴベット氏(ロンドン在勤)は、「状況はやや落ち着いたが、まだ非常に値動きが荒く、神経質だ」と電子メールで指摘。「ドルが大幅に上昇しない限り、当面はもう十分に下げたと考える」と述べた。

  ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク時間午後1時54分現在、金スポット相場は前日比0.1%高の1オンス=1223.08ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.2%上昇の1224.50ドルで終了。

  銀とプラチナ、パラジウムの各スポット相場も上昇した。
原題:Gold Snaps Biggest 3-Day Drop in a Year as Trump Fallout Eases(抜粋)

◎NY原油:急反発、7カ月ぶり大幅高-OPEC合意期待で

  15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急反発。前日の8週間ぶり安値から転じて7カ月ぶりの大幅上昇となった。減産合意の具体化を詰める月末の石油輸出国機構(OPEC)総会に向けて、加盟国による最後の外交努力への期待が高まった。16日の週間在庫統計を控え、先週の原油在庫が増加したと市場ではみられている。

  コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「ショートカバーとOPECへの期待が重なった」と指摘。「月末までにOPECが何らかの合意をまとめられるとの期待は大きい。合意は産油国の利益にかなう」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比2.49ドル(5.75%)高い1バレル=45.81ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント1月限は2.52ドル(5.7%)上昇の46.95ドル。
原題:Oil Rebounds From 8-Week Low as OPEC Said to Work to Secure Deal(抜粋)

◎欧州株:上昇、石油・ガス株に買い-トランプ氏勝利の影響が弱まる

  15日の欧州株式相場は上昇。石油・ガス株が買われたほか、ドナルド・トランプ氏の次期米大統領当選で最も打撃を受けた銘柄が値を戻す展開となった。

  世界的な債券安が鎮まったことを受け、債券の代替投資先とされる公益事業株や不動産株が上昇。石油・ガス株指数は9月以来の低水準から反発。石油輸出国機構(OPEC)加盟国が価格安定に向けた合意を確実にするため取り組んでいると伝えられた。一方、米大統領選後に買われていた鉱業株が大きく下げた。

  CMCマーケッツのアナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロンドン在勤)は「トランプ氏勝利後の株式市場の長期的な方向性について確固たる結論を下すのはまだ難しい」と述べ、「建設業や金融業などの一部セクターが直後に恩恵を受けたのは明らかだが、ボラティリティは高止まりするだろう。欧州株は全体としては実際それほどでもない」と語った。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.3%高の339.16で終了。一時は0.3%安となった。同指数は過去6営業日とも前日終値を挟みもみ合う展開で、20ポイント前後の取引レンジ内に7月以来とどまっている。

  個別銘柄では、スウェーデンの衣料小売りヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が4.8%上昇。英格安航空会社のイージージェットは5.3%値上がり。ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)の優先株は1.3%上げた。
原題:European Stocks Rise as Waning Trump Effect Flips Industry Moves(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債、7日ぶり上昇-米国債や南欧債とのスプレッド拡大

  15日の欧州債市場ではドイツ国債が7営業日ぶりに上昇。最近の世界的な債券安の中でも、経済や政治をめぐるリスクから逃れる避難先としての地位を同国債は引き続き保っている。

  米大統領選でドナルド・トランプ氏が衝撃的な勝利を収め、投資家はインフレ見通しを見直さざるを得なくなっている。これが世界的な債券売りを促し、14日にドイツ10年債利回りは1月以来の高水準まで上昇した。それでもパフォーマンスは他のユーロ参加国の国債や米国債を上回り、イタリア国債のドイツ債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は今週、過去2年余りで最大に拡大。米国債のドイツ債に対するスプレッドは少なくとも1990年以来の大きさとなった。

  スベンスカ・ハンデルスバンケン(ストックホルム)のトレーディング戦略責任者、クラウス・マーレン氏はドイツ債のスペイン・イタリア債を上回るパフォーマンスについて、欧州で「ポピュリスト(大衆迎合主義者)の流れが強まっている」ためだと指摘。「可能性は低いが最悪のシナリオでは、ポピュリストが権力を握り、ユーロ圏を分裂へと導く。この場合、ペセタやリラ建て資産よりもドイツ債を保有したいと望むはずだ」と語った。

  ロンドン時間午後4時15分現在、ドイツ10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.3%。14日には0.4%と、1月28日以来の高水準に達した。米大統領選が行なわれる前日は0.15%だった。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格はこの日、0.14上げ97.08となった。

  米10年債とのスプレッドは前日に195bpまで拡大。イタリア国債とのスプレッドは176bp、終値ベースでは2014年半ば以来の大きさとなった。
原題:German Bonds Outperform in Selloff as Safe Status Remains Intact(抜粋)

(米国株、米国債を更新します.)
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