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11月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル急伸、年初来の下げ縮小-さらに上昇余地との予測

  14日のニューヨーク外国為替市場ではドルが急伸。トランプ次期米政権の下で財政支出が拡大し、経済成長とインフレが押し上げられ、政策金利の引き上げにつながるとの見方を背景に、ドル指数は2月以来の高水準に達した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は4営業日続伸。5年ぶりの大幅上昇となった先週の流れを引き継いだ。1月に発足する次期米政権の主要閣僚人事が少しずつ明らかになっている。米国債市場では30年債利回りが一時、1月以降で初めて3%を突破した。

  ドイツ銀行の外為調査グローバル共同責任者、アラン・ラスキン氏(ニューヨーク在勤)は、「ドルには少なくともあと5%の上昇余地がありそうだ」と顧客へのリポートで指摘。「すでに完全雇用の状態にある中で、リフレ方向の財政政策が講じられる可能性が高い。これを相殺するディスインフレ方向の現象としてドル高は極めて重要な役割を担う可能性がある」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在のブルームバーグ・ドル・スポット指数は約0.7%上昇。ドルは対円で1.6%高い1ドル=108円42銭。対ユーロでは1.1%上昇の1ユーロ=1.0740ドル。

  トランプ次期米大統領は道路や橋、空港などのインフラ事業に10年間で5000億ドルから1兆ドルを費やすと公約している。数百万人規模の雇用を創出し、経済成長率を2倍にすると勝利演説で言明した。

  シティのG10外為戦略のグローバル責任者、スティーブン・イングランダー氏はドルについて「上昇の可能性は高い」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで話した。

  高利回り通貨が堅調に推移する中で、円は対ドルで5カ月ぶり安値に下落。日本の7-9月国内総生産(GDP)が予想よりも強かったことから、世界経済の成長が上向くとの観測が広がり、逃避先としての円の需要が後退した。

  ブルームバーグがまとめた金利先物データによると、市場が織り込む12月の米利上げ確率は90%を超えた。1週間前は80%だった。

  ブルーベイ・アセット・マネジメントのパートナー兼マネーマネジャーのマーク・ダウディング氏(ロンドン在勤)は、「2017年には、われわれが2週間前に予想していたよりも多くの利上げが必要になるだろう」と述べた。
原題:Dollar Erases 2016 Loss as Deutsche Bank Says Advance Has Legs(抜粋)  

◎米国株:S&P500種はほぼ変わらず、利回り上昇で割高感強まる

  14日の米株式市場ではS&P500種株価指数がほぼ変わらず。債券売りで米10年債利回りが1月以来の高水準に上昇し、株価が一段と割高になるとの懸念が強まっている。

  株式と債券のバリュエーションを比較する手法「FEDモデル」に基づく株式の割安感に疑問符が付き始めた。S&P500種の益回りは現在4.9%。債券利回りの急上昇により、株式の割安感は3年ぶりの低水準になっている。

  S&P500種株価指数は前日比ほぼ変わらずの2164.20。ダウ平均は21.03ドル(0.1%)上げて18868.69ドルと、3営業日連続で最高値を更新した。小型株で構成するラッセル2000指数は1.3%上昇し、2015年6月に付けたこれまでの最高値を上回った。

  FEDモデルはその有効性が全方面から支持されているわけではないが、S&P500種の株価収益率が20倍を超える中、株価の割安感を示す残り少ない手法の一つだ。株価が業績の伸びを上回っても、債券相場がそれを上回る上昇を示せば、株式保有が正当化されるという議論だ。

  ジェフリーズの調査アナリスト、 スティーブン・デサクティス氏は「トランプ氏は国債増発や借り入れ増などインフレを煽(あお)るような政策を打ち出しており、債券利回りが急上昇している。そのため、バリュエーションが非常に複雑化している。インフレ状況は重要だ。株式と債券の間で資金の循環が起こっているかどうかの判断にはまだ少し早いが、われわれは週間ベースでファンドの資金を追っており、現実に何が起こっているか把握することは可能だ」と語った。

  FEDモデルでは、10年債利回りが過去最低の1.36%を付けた7月、S&P500種の益回りは約5%。その差は2000年以降の約70%の期間のスプレッドよりも大きかった。現在は2.7ポイントと、ほぼ3年ぶりの小幅なスプレッドとなっている。

  銀行株は6営業日続伸。JPモルガン・チェースは3.7%高。インフラ投資拡大の思惑からUSスチールは8%上昇して、ほぼ2年ぶりの高値となった。トランプ政権の貿易政策で利益が圧迫されるとの懸念からアップルやIBMなどハイテク株は軟調。
原題:Bond Rout Eats Into the One Remaining Valuation Case for Stocks(抜粋) 

◎米国債:下落、利回りは10カ月ぶり高水準-ボラティリティが上昇

  14日の米国債相場は下落。米国債のボラティリティを示す指数は2月以来の高水準となった。トランプ次期米大統領が財政支出を拡大し、経済成長とインフレ加速を促すとの見方が広がっている。

  10年債利回りは2.26%と、終値ベースで年初来の最高水準となった。同利回りはわずか4カ月前には過去最低の1.318%まで下げていた。今年1月時点でアナリストらは年末の同利回りを2.75%と予測してた。

  トランプ氏の選挙戦勝利に反応して世界的に国債が売られ、先週の世界債券市場では過去最大の1兆2000億ドルが吹き飛んだ。投資家の間では共和党が財政出動による景気刺激策を講じるとみられている。2年債利回りはこの日一時、今年1月以降で初めて1%を上回った。米金融政策当局が来月利上げに踏み切るとの観測が強まっている。

  ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券取引責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は「トランプ次期政権の政策をめぐる詳細が不足していることを考えると、ボラティリティは不確定要因によるものだ。不透明感が強い」と述べ、「適切な水準を見極める上で、相場が変動している」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.26%。同年債価格(表面利率2%、2026年11月償還)は31/32下げて97 21/32。2年債利回りは9bp上げて1%、30年債利回りは8bp上昇して3.01%と、1月1日以来の最高だった。

  CBOE/CBOT10年債ボラティリティ指数は4日連続で上昇し、2月以来の高水準となった。

  10年債利回りの相対力指数(RSI、期間14日)は約83と、1990年以降の最高に上昇。同指数が70を上回ると、利回りの上昇が大き過ぎ、かつペースも速過ぎる可能性を示唆する。

  ブラックロックは米国債投資家にインフレ連動債(TIPS)を推奨している。10年債と同年限TIPSの利回り差は最大で1.97ポイントと、2015年4月以降で最も大幅。

  ブラックロックのロンドン在勤グローバル最高投資ストラテジスト、リチャード・ターニル氏はウェブサイトに掲載したコメントで、「選挙が終わってリフレーション傾向が見られるようになった。また米金融政策当局がインフレ加速の容認に前向きであることも長期債への圧力となっている」と述べ、「通常国債よりはTIPSを選好する」と続けた。

   ブルームバーグのデータによれば、TIPSのリターンは年初来約5.8%。通常国債は約2.3%となっている。

  ブルームバーグがまとめた金利先物動向によると、来月の利上げ確率は約92%。11月11日時点では84%だった。

  ルーミス・セイレスの運用者、マット・イーガン氏は「債券市場でパラダイムシフトが起きつつある」と述べ、「トランプ氏の政策は少なくとも額面通り受け止めると、景気のスラックが実際に引き締まりつつあり、積極的な金融政策を講じている中においてはインフレ的だ」と続けた。
原題:Treasury Rout Sends Yields to 10-Month High as Volatility Surges(抜粋)

◎NY金:続落、米利上げ観測によるドル高を嫌気

  14日のニューヨーク金先物相場は続落。トランプ次期米大統領のインフラ支出拡大公約に続いて、金融当局が利上げを実施するとの観測から、ドルが上昇したことが背景。

  コメルツ銀行はリポートでドル高や債券利回り上昇、金ファンドを通じた保有量減少に言及し、「金は引き続きかなりの向かい風に直面している」と指摘。「投機筋が金から相当な資金を引き揚げた可能性が高く、価格を圧迫していることも間違いない」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.2%安の1オンス=1221.70ドルで終了。ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク時間午後2時50分現在、金スポット相場は0.8%下げて1217.84ドル。

  銀スポットは3.1%下落の16.8322ドル。プラチナスポットも値下がり、パラジウムは上昇した。
原題:Gold Bulls Confounded as Prospect of Rate Increase Extends Rout(抜粋)

◎NY原油:続落、8週ぶり安値-イラン増産とドル上昇を嫌気

  14日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落し、8週間ぶり安値。イランの増産を嫌気した売りが出た。ドルが2月以来の高値に上昇したことも、売りを加速させた。

  トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)のシニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「今の市場で注目されているのは需給ファンダメンタルズの弱さだ」と指摘。「イランが西部油田の産油量を日量25万バレルに引き上げたとのニュースは、供給拡大を物語る最新の兆候に過ぎない。石油輸出国機構(OPEC)が減産の詳細な合意をまとめられないかもしれないという不透明感で、原油価格は10月の上昇分をすべて失った」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前営業日比9セント(0.21%)安い1バレル=43.32ドルで終了。終値ベースで9月19日以来の安値。ロンドンICEの北海ブレント1月限は32セント(0.7%)下げて44.43ドル。
原題:Oil Falls to Eight-Week Low Amid Iran Output Boost, Dollar Surge(抜粋)

◎欧州株:銀行と鉱業中心に上昇、石油・ガス安い-次期米大統領に期待

  14日の欧州株式相場は上昇。石油・ガス株が下げたものの、ドナルド・トランプ氏の次期米大統領就任で恩恵を受けるとの楽観から銀行株や鉱業株が買われ、指標のストックス欧州600指数を押し上げた。

  トランプ氏が規制緩和に動くとの観測からスイスのUBSグループと英HSBCホールディングスが大きく上げ、銀行株指数は3月以来の高水準に達した。金属相場の値上がりを手掛かりに、スイスの資源商社グレンコアと英豪系鉱山会社BHPビリトンが買われた。

  一方、原油相場が3カ月ぶり安値まで下げたことを受け、フランスのトタルやイタリアのENIが売られた。ドイツの電力会社RWEが3.5%下落するなど公益事業株も値下がりし、ストックス600指数の業種別指数の中で最も下げた。

  ストックス600指数は前週末比0.2%高の338.23で終了。一時は1.3%上げていた。先週は11日に0.4%下げたものの、週間ベースでは7月以来の大幅高となった。トランプ次期大統領が企業寄りの政策を追求し、銀行に対する規制を緩和するとの見方が広がった。この日の出来高は30日平均を約17%上回る水準だった。ユーロ圏の株価下落に備えたオプション費用に連動するVストックス指数は続伸し、この日は1.1%上昇した。

  スタンダード・ライフ・インベストメンツのグローバル・テマティックストラテジスト、フランシス・ハドソン氏(エディンバラ在勤)は、「目先は不透明感が相場を左右する大きな材料となるだろう。これはボラティリティが時折高まることを意味する」とし、「楽観主義者は先行きへの関心を強めており、企業寄りの大統領が恐らく企業の投資拡大を促すとみている」と語った。

  個別銘柄では、聴覚ヘルスケア・ソリューション・ メーカーのソノバ・ホールディングが1.1%上昇。英住宅建設のテイラー・ウィンピーは3.1%値上がり。アイルランドの複合企業DCCは2.8%上げた。通期利益が市場予想を上回るとの見通しが好感された。
原題:European Stocks Rise as Bank Support Outweighs Oil Declines(抜粋)

◎欧州債:ドイツ10年債、6日続落-米国の財政拡大路線観測で

  14日の欧州債市場ではドイツ10年債がここ1年半で最長の連続安となった。ドナルド・トランプ次期米大統領が景気支援のため財政拡大路線を歩むとの観測から、世界的に債券が下落している。

  米大統領選でトランプ氏が勝利して以来の世界的な債券安がユーロ参加国の国債利回りを押し上げており、これまで国債相場を支えてきた欧州中央銀行(ECB)の月800億ユーロ規模の資産購入プログラムの効果を無力化している。イタリア10年債利回りは2015年7月以来の高水準、同年限のスペイン国債利回りは英国の欧州連合(EU)離脱が決定的となった6月24日以来の高水準にそれぞれ達した。

  利回り上昇でECBの購入対象となる国債が増えるものの、借り入れコストの上昇が経済を圧迫し得る。ECBは次回の政策決定会合を12月8日に行う。

  コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュナウツ氏(ロンドン在勤)は「トランプ氏が12月会合への期待を高めた」とし、「ECBは外部要因による国債利回り上昇を歓迎しないだろう。国債相場を圧迫しており、12月会合でどのような措置が講じられるかが注目されている」と語った。

  ロンドン時間午後4時10分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.36%。一時は0.4%と、1月以来の高水準となった。同国債(表面利率0%、2026年8月償還)価格は0.436下げて96.607。30年債利回りは5月以降で初めて1%を突破した。

  イタリア10年債利回りは一時21bp上昇し2.23%、同年限のスペイン10年債利回りは1.66%まで上げた。英10年債利回りは1.49%に達した後、8bp上昇の1.45%となった。
原題:European Bond Rout Endures as Trump Effect Neutralizes ECB QE(抜粋)

(米国株、米国債を更新します.)
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