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第一生命は純利益2割減、かんぽ生命は経常益半減-円高で利息配当減

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第一生命ホールディングス(旧第一生命保険)の4-9月期連結純利益は前年同期比22%減の1060億円となった。内外の金利低下により窓販事業を担う第一フロンティア生命で責任準備金の繰り入れ負担が発生した。通期予想は同傘下生保の保険料等収入の減少を見込み、経常収益が従来予想から1830億円減の6兆2770億円に変更したが、純利益は据え置きの1970億円。

  14日開示した資料によると、経常収益は同13%減の3兆1901億円、うち保険料等収入は同19%減の2兆2707億円。低金利環境を受けて一時払いの円建て貯蓄性保険の販売を抑制したことや、円高の進行により外国債券などからの利息配当金収入が減少した。経常利益は同9%減の2203億円だった。

  川島貴志取締役専務執行役員は同日の記者会見で、第一フロンティア生命の販売減少によるグループ損益への影響について、今後も慎重に見極めるものの「海外事業やヘッジ対応で利益はカバーできる」と述べ、現時点では据え置くとした。「低金利環境は日銀検証のあとも引き続き継続する可能性が高い」と述べた。

  米国の新大統領の選出については、世界的な経済停滞の長期化、低インフレ、低賃金など、低金利トレンドが転換に向かう可能性もあるとし、「中期的なトレンド転換のきっかけになった可能性がある」と指摘。ただ、短期的にはポジティブ、ネガティブの両方を織り込み、ボラティリティー上昇は確実と予想し「円高、株安の下値に対してはすでにヘッジの対応している」と述べた。

 企業価値を示すエンべディッド・バリュー(EEV)は、16年3月末から2230億円減って4兆4231億円となった。保険本業からの収益を示すグループ基礎利益は、第一生命保険の順ざや額が減少し前年同期比26.6%減の1962億円だった。傘下の国内生保3社合算の順ざや額は同164億円減の353億円だった。

かんぽ生命

  また、同日決算発表したかんぽ生命保険では、円高の進行により外国債券で売却損や評価損を計上し、経常利益は前年同期の約半分の1078億円となった。運用による損失を価格変動準備金で穴埋めし純利益は同12.3%減の425億円。

  通期予想に対する進捗(しんちょく)率は経常利益34.8%、純利益49.4%だが、堀金正章専務は記者会見で「市場動向によって大きく変わるため、変更する実情ではないと判断した」と述べ、業績予想を据え置いた。

  奈良知明執行役運用企画部長は、米新大統領誕生による運用計画変更の可能性について「新大統領が選挙前に掲げた政策が現実的な政策になるのか見極める必要がある」と述べた。現在の市場動向については「思惑が先行している可能性もあり慎重に対応する」との考えで、方針変更を言う段階にはないとした。

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