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日経平均9カ月ぶり高値、トランプ次期政権の現実策期待-GDP良好

更新日時
  • ドル・円は一時1ドル=107円60銭台、5カ月ぶり円安
  • 7-9月期の国内GDPは年率2.2%増、予想は0.8%増

14日の東京株式相場は3日続伸し、日経平均株価はおよそ9カ月ぶりの高値。トランプ次期米大統領が現実的な政策運営を行うとの期待が広がる中、1ドル=107円台へのドル高・円安進行が好感された。電機やゴム製品など輸出株や海運株、証券や保険など金融株中心に幅広い業種が高い。

  TOPIXの終値は前週末比21.72ポイント(1.6%)高の1400、日経平均株価は297円83銭(1.7%)高の1万7672円62銭。TOPIXは4月25日、日経平均は2月2日以来の高値水準を回復した。

  大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、「米金利上昇に伴う円安と日本株高という『トランプラリー』が継続する中、日本のGDPが市場予想を大幅に上回ったことがプラスアルファとなった」と話した。

Tokyo Stock Exchange and Stock Boards As Japan Shares Dip With Banks As Volatility Returns to Markets

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  17日に予定される日本の安倍晋三首相との会談でトランプ氏は、アジアでの中国の影響力拡大をけん制するため、日本に支援を求める可能性があるとロイター通信が12日に報じた。選挙期間中に撤廃を主張していた医療保険制度改革法(オバマケア)についても同氏は、13日放送予定のCBSニュース番組のインタビューで、好評な2つの特徴を維持する考えを示すなど軌道修正している。

  また、首席補佐官に共和党全国委員会のラインス・プリーバス氏を指名。しんきんアセットマネジメントの藤原直樹運用部長は、「割と現実路線の人なので安心感が出ている」との見方を示した。

  国内景気の回復期待も相場を後押しした。内閣府が取引開始前に公表した7ー9月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率2.2%増と市場予想の0.8%増を大きく上回った。3四半期連続のプラス成長。SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、うるう年要因を調整したベースのGDP統計は、15年10ー12月期のマイナス成長をボトムに徐々に成長が加速していると指摘。「日本経済の底離れの動きは確かなもの」とみている。

  米新政権の財政出動、景気刺激観測を背景に米利上げペースが加速するとの見方が広がる中、週明けの日本株は上昇して開始。時間外取引での米10年債利回りの上昇を受け、午前9時30分すぎ以降に為替がドル高・円安基調を強めると、日経平均も上げ幅を拡大。午後の取引では一段高の場面があり、一時322円高の1万7697円まで買われた。きょうのドル・円は、午後の取引で一時1ドル=107円60銭台と、6月7日以来のドル高・円安水準に振れた。11日の日本株終値時点は106円52銭。金利先物市場が織り込む米12月の利上げ確率は直近で84%となっている。 

  野村証券の松浦寿雄チーフストラテジストらは13日付のリポートで、日本で大型経済対策が決まったのに続き、米国でも新大統領誕生を皮切りに財政政策積極化の道に歩みだそうとしていると指摘。「低成長時代からの脱却」「グローバルリフレーション」の可能性が浮上したことが市場では最重要視されている、との認識を示した。恩恵業種には資源や海運、金融を挙げた。東証1部の売買高は25億2766万株、売買代金は2兆6449億円。値上がり銘柄数は1622、値下がりは295。

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  • 東証1部33業種は海運、証券・商品先物取引、ゴム製品、鉱業、保険、不動産、鉄鋼、パルプ・紙、非鉄金属、その他製品など30業種が上昇。医薬品や食料品、水産・農林の3業種は下落し、相対的にディフェンシブセクターが安い。

  • 売買代金上位では任天堂、野村ホールディングス、ファーストリテイリング、第一生命ホールディングス、ブリヂストン、日産自動車、東京海上ホールディングス、マツダ、アルプス電気、SUMCOが上げ、上期増益の三井不動産も高い。半面、業績計画を下方修正した東洋ゴム工業が急落。アナリストの目標株価引き下げが相次いだイオンフィナンシャルサービスのほか、JTやスズキ、ヤフー、塩野義製薬、ブイ・テクノロジーも安い。
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