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トランプ氏、米金融当局に意外な援軍となるか-インフレ期待上昇開始

米大統領選はドナルド・トランプ氏勝利で幕を閉じた。これに対する金融市場の当初の反応は、米金融当局にとって最大の問題でありながら、対処の鈍かったある問題が近く解消される可能性を示唆している。その問題とは、低いインフレ期待だ。

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  債券市場で投資家のインフレ期待を示す指標とされるブレークイーブン・レートは、トランプ氏の当選が決まった9日から急騰した。減税や軍事・インフラ支出拡大など同氏が選挙期間中に行った公約を守るため、新政権が拡張的な財政政策を採用するとの見込みが背景にある。

  この市場の動きは、米金融当局者には朗報だろう。当局者はこれまで低いインフレ期待の影響に懸念を示しつつ、米国の労働市場が完全雇用に近いとの判断からインフレ期待を押し上げる措置の実施を見送っていた。インフレ期待の上昇は利上げにつながるはずで、米当局が近い将来に金利を再びゼロに戻さざるを得なくなる可能性も後退する。

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  ミシガン大学が11日公表した5-10年先のインフレ期待値速報値は2.7%。大半の調査が8日の大統領選前に終わっていた今回の数値は10月の2.4%から上向いたが、10月は37年ぶりの低水準だった。このインフレ期待の低さは、米当局が利上げに鈍い姿勢を続けている一因でもある。

  だが、トランプ氏勝利で景気とインフレが上向くと考える投資家の見方が正しければ、消費者も最終的に追随する可能性がある。

  セントルイス連銀のブラード総裁は10日、講演後の質疑応答で「選挙結果がどのような意味を持つのか、市場は見定めようとしている」と発言。さらに、トランプ氏当選が「経済運営方法をめぐり大きな不満の種であり続けたワシントンの行き詰まり打開になるのは間違いない。少なくとも過去6年にわたり、米国の政府は分裂していた」と語った。

  

原題:Trump May Play Unexpected Role in Fed Escape from Zero Rates (1)(抜粋)

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