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米国債:下落、30年債入札で需要低下-トランプ次期政権を警戒

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10日の米国債相場は下落。財務省が10日実施した30年債入札(発行額150億ドル)では、米国債に対する投資家の需要低下が再び示された。トランプ次期大統領が景気てこ入れに向けて歳出を増やし、財政赤字の拡大とインフレ高進につながるとの見方が広がっている。

  30年債入札では投資家の需要を測る応札倍率が2.11倍と、2月以来の低水準となった。外国の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は2015年以来の低水準。前日の10年債入札でも投資家の需要は09年以来の低い水準だった。米大統領選でのトランプ氏勝利に反応し、前日の米国債相場は急落した。

30-Year Treasury Auction Results

  トランプ氏は減税を実施し、最大5000億ドルをインフラに投じる方針を示している。前日の米国債市場では10年債利回りが1月以降で初めて2%を超えた。

  シーポート・グローバル・ホールディングスで政府債トレーディング戦略を担当するマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏は、トランプ氏の外交・財政政策が詳細を欠いていることに懸念が広がり、信頼感が低下する中、世界の投資家は一歩離れて状況を見ていると分析した。国債への需要低下が根強く続けば、トランプ氏の計画は骨抜きになりかねない。

President Obama Meets With President-Elect Donald Trump At The White House

米議会を訪れたトランプ氏

Photographer: Pete Marovich/Bloomberg

  ディガロマ氏は「市場はトランプ氏がどのような政策を準備しているのかあまり分かっていないことから、米国債は基本的に売られている」とし、「売っているのは大半が海外の投資家だ。トランプ氏についてよく理解されていない」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.15%。同年債(表面利率2%、2026年11月償還)価格は約7/8下げて98 21/32。

  30年債利回りは入札後に上げを拡大、11bp上昇の2.95%となった。前日は23bp上昇していた。

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)やTIAAグローバル・アセット・マネジメントなどは、大統領選でのトランプ氏勝利後の米長期債利回り急上昇がインフレ加速の前兆だと考えている。

  資産家のスタン・ドラッケンミラー氏は10日、CNBCのインタビューで、金利が上昇すると予想し、各国の債券をショートにしていると説明。同氏は、財政赤字は拡大するだろうが、自身の債券投資はそれよりも成長加速見通しを反映していると述べた。

原題:Bond Investors Again Step Back From U.S. Debt on Trump Policies(抜粋)

(第7段落以降を追加し、更新します.)
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