資産家のスタン・ドラッケンミラー氏は、米大統領選挙の開票が進んでいた8日夜、保有していた金を全て売却した。成長加速と金利上昇の見通しに賭け、世界の債券についてのポジションもショートにした。

  「ここ数年、金を保有してきた理由が全て消えつつあるるように思われる」と同氏は10日のCNBCとのインタビューで語った。同氏は5月に、金への資金配分を高くしているとし、株式の強気相場は行き着くところまで行き着いたと述べていた。金は過去2年で約10%上昇してきたが、米大統領選挙を受けて勢いを失った。投資家の目は米金融政策に向き、12月の利上げ観測が強まっている。

  ドラッケンミラー氏は米大統領選挙についていずれの候補への支持も表明していなかったが、トランプ次期政権が規制緩和と「真剣な」税制改革をもたらし、成長を加速させることを楽観していると語った。これらの利点は保護主義的な貿易政策に関する懸念を上回るものだとの見方を示した。

  「急進的な金融政策のみが問題解決の手段だったこの4年間は非常にストレスがたまった。『規制緩和と税制改革を試みることはできないのか』と問いかけ続けた。米経済には規制が多過ぎる」と語った。

  ドラッケンミラー氏は財政赤字は拡大するだろうが、自身の債券投資はそれよりも成長加速見通しを反映していると述べた。米、英、ドイツ、イタリア債をショートにし、「株式市場で成長に反応する分野」および特に対ユーロでドルを選好しているという。

  新大統領が所得の不平等を是正できるならば、米国の「分断は今が頂点となり、加速傾向をたどることはないだろう」とも語った。
  

原題:Druckenmiller Sold Gold on Election Night in Bet on Growth (1)(抜粋)

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