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長期金利が1カ月半ぶり高水準、米債続落で売り優勢-20年には買いも

更新日時
  • 先物は23銭安の151円32銭で終了、長期金利は一時マイナス0.025%
  • ここまでの米金利上昇はちょっとやり過ぎの感-マスミューチュアル

債券相場は下落。長期金利は1カ月半ぶり水準まで上昇した。前日の米国債相場がトランプ次期政権による財政拡大観測を背景に大幅続落した流れを引き継ぎ、売りが優勢となった。利回り曲線にはスティープ(傾斜)化圧力が掛かったが、利回り水準が0.4%台に乗せた20年債には買いも入った。

  11日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.025%と9月21日以来の高水準で開始した。0.04%まで戻した後、マイナス0.035%を付けている。

  新発20年物の158回債利回りは2bp高い0.405%で開始後、買いが入って0.39%まで戻した。新発30年物の52回債利回りは2.5bp高い0.535%と9月21日以来の水準まで上昇した。

President Obama Meets With President-Elect Donald Trump At The White House

オバマ大統領との会談を終えホワイトハウスを出るトランプ氏

Photographer: Pete Marovich/Bloomberg

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、「トランプ氏勝利の場合、財政出動でスティープニングというのはある程度イメージされていた」と指摘。「ここまでの米金利の上昇はちょっとやり過ぎの感がある。相場的には米債市場は揺り戻しで、金利が低下するとみられる。円債も米債に振らされており、基本的には米金利の落ち着きどころを探っている」と述べた。

  20年債利回りについて、パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「各年限で金利がやや上昇している中では、20年債の強さが目立つ。0.4%という一つのめどになると、買いが湧いてくる。この水準は何度も上抜けたが、必ず買いに押されて戻ってきた経緯がある」と説明した。

  10日の米国債相場は続落。米10年債利回りは前日比9bp上昇の2.15%程度と1月以来の高水準で引けた。インフラ支出や減税を公約に掲げた共和党のドナルド・トランプ氏が大統領選で勝利したことで、米財政支出が拡大するとの観測を背景にした債券売りが継続した。

  パインブリッジの松川氏は、「米大統領選が予想外の結果となった今週は、日本国債にしてはエキサイティングな展開だったが、トランプ政権の『大きな政府』をにらんで世界中が債券売りに転換したのに比べると、ほぼ動いていないに等しい」と指摘。「海外が嵐だとすれば、日本は小雨どころか曇り空くらいにとどまっている」と述べた。

  この日の外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=106円台と7月以来の円安値圏で推移した。野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「円安に伴い日銀緩和期待を消す動き。超長期債は昨日の30年債入札結果を見ても、米独債に連れて単純にスティープ化と言うわけには行かないようだ」と指摘した。

  長期国債先物市場で中心限月12月物は、前日比25銭安の151円30銭で開始し、一時151円20銭まで下落。午後の取引開始後に151円43銭まで戻したが買いは続かず、23銭安の151円32銭で引けた。

長国先物の日中取引推移

  日銀が実施した今月4回目の長期国債買い入れオペ結果によると、残存期間「3年超5年以下」、「10年超25年以下」、「25年超」の応札倍率が前回から低下した。一方、「1年超3年以下」は小幅上昇した。

日銀長期国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

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