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ドル・円、一時106円接近後に反落-トランプ次期大統領の政策見極め

更新日時
  • 一時105円96銭と7月27日以来の高値付けた後、105円台割れの場面も
  • トランプ米次期大統領の政策を見極めていく時間帯-SBI証

10日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が一時1ドル=106円に接近した後に反落。ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利で前日に強まったリスク回避の動きが米国市場で巻き戻され、ドル高・円安が進んだ流れを引き継いで始まったが、その後は上値の重い展開となった。

  午後3時50分現在のドル・円相場は前日比0.3%安の105円40銭。朝方に一時105円96銭と7月27日以来の高値を更新した後は伸び悩み、104円97銭まで水準を切り下げる場面も見られた。前日は東京市場で105円台から約1カ月ぶりの安値101円20銭まで急落した後、米国時間に一時105円89銭まで急反発した。

  SBI証券市場金融部の相馬勉部長は、「トランプ次期大統領の政策について先が全く見えない状況なので、発言などを見極めていく時間帯。一方的にドル高が進むわけでもない」と説明。「これまで保護主義やドル安志向を示していたが、詳細を見極めたい」と語った。

  サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は9日、政策金利や金融政策の調整は数年を要する「漸進的プロセス」になるだろうとの見解を示した。

ドル・円相場の推移

  10日の東京株式相場は大幅反発。日経平均株価は前日比1092円88銭高の1万7344円42銭で取引を終えた。前日は1000円超下落する場面もあった。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は同時刻現在、0.2%安の1213.69。朝方には一時1216.88と3月10日以来の高水準を付けた。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、昨日の海外時間のドル・円反発について「基本的には米金利上昇によるドル高を受けたもの。トランプ氏の財政拡張的な政策への期待や意外と理性的だった勝利宣言を受けた」と分析。半面、「米10年債利回りが2.0%を超える中で、さらに金利が上昇するようだと株価にとってマイナスとなる。ドル高も景気にとってはマイナス。長期拡大後の景気が再加速することが難しい中で、今の金利上昇やドル高が持続的とは思えない」と述べた。

  9日の米国市場では、トランプ氏の勝利演説を受けてリスク回避の動きが後退。ドルが大幅高となり、7月27日以来の高値を付けた。米国株は上昇し、S&P500種は1.1%上昇の2163.26で終了。一方、米国債は急落。10年債利回りは20ベーシスポイント(bp)上昇の2.06%で引けた。

  豪ドルは同時刻現在、対ドルで0.5%高の1豪ドル=0.7673米ドル。ニュージーランド(NZ)ドルは対ドルで0.4%安の1NZドル=0.7250米ドル。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)は10日、政策金利を過去最低水準の1.75%に引き下げるとともに、インフレ率が来年加速するとの予想を明らかにした。
  

Republican Presidential Nominee Donald Trump Hosts Election Night Party

U.S. President-elect Donald Trump.

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%高の1ユーロ=1.9038ドル。前日に一時1.1300ドルと8月26日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた後、1.0907ドルまで戻す場面があった。

  SBI証の相馬氏は、ユーロ・ドルについて、「ECBは緩和を止めるわけではない。日銀と一緒で、ECBも当面は現状維持だろう。輸出を考えれば、自国通貨安・ドル高を希望していると思う」と指摘。「中国が波乱要因だろう。ドル高で資金流出して外貨準備も減っている。人民元は最安値近辺。米国ばかり見ていて、気が付いたら中国にやられることに注意」とも語った。

  中国人民元はこの日、一時1ドル=6.7990元と2010年9月以来の安値を付けている。

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