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米金融当局、1年半で首脳陣など様変わりも-トランプ次期政権で

更新日時
  • 2018年にはイエレンFRB議長、フィッシャー副議長が任期切れ
  • 上下両院を支配する共和党は金融当局の独立性を狙い撃ちか

米連邦準備制度の首脳陣、権限、政策は今後1年半で様変わりする可能性がある。

  トランプ次期大統領は、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の4年の任期が切れるまで、同議長を更迭することはできない。だが、トランプ氏は2018年半ばまでにFRBの首脳陣の一部を交代させ、金融政策策定の枠組みや規制政策を変更させることも考えられる。上下両院を支配する共和党議員の一部は、政治的な影響からの米金融当局の独立性を狙い撃ちするかもしれない。

Board Of Governors Of The Federal Reserve System Holds Open Meeting

FRBの首脳陣交代か

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg *** Local Caption *** Janet Yellen; Stanley Fischer

  米ブルッキングズ研究所のアーロン・クライン研究員は「トランプ氏は米国の中央銀行を大幅に刷新する能力を持つことになる」と指摘した。

  ただ、変革の可能性をめぐる議論には一つの重大な警告が伴う。トランプ氏がどのような人物をFRB理事に指名することになりそうかや、どんな規制面の手法を好むかについてさえ、FRBウオッチャーの誰として予測するだけの確信がないように見受けられる。トランプ氏は選挙戦で、米国内で運営する銀行への制限を大幅に増やした10年制定の金融規制改革法(ドッド・フランク法)を批判した。しかし、同氏はその一方で、銀行貸し出し業務と証券引き受け業務を再び切り離す考えを示した。

広範な選択肢

  米ジョージ・ワシントン大学のサラ・バインダー教授(政治学)は「トランプ次期大統領に関する会話には、必ず予測不可能の星印が付く」と語った。

  FRB理事(議長、副議長を含め定員7人)の顔ぶれ変更は、2人の空席を埋めることからスタートすることになるかもしれない。

  FRBの報道官は取材に対する返答を控えた。

  また、18年2月にイエレン議長、同年6月にはフィッシャー副議長が任期切れを迎えるため、トランプ氏はこれら2つのトップ人事の指名の機会を持つ。トランプ氏は選挙戦を通じ、オバマ大統領がホワイトハウスを去るまで低金利を維持して景気てこ入れを図っているとしてイエレン議長を非難してきた。

  エコノミストの多くは、イエレン議長がトランプ次期大統領の下で進んで辞任する可能性に否定的だが、トランプ氏が同議長ないしフィッシャー副議長を再指名すると見込むエコノミストはほとんどなく、次期大統領は自身が好む後任候補に広範な選択肢を得る。

  JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・フェロリ氏(ニューヨーク在勤)は次期政権のFRB首脳人事に関し、このところの連邦公開市場委員会(FOMC)声明で「説明されてきたような漸進的な進路をたどる公算が小さい人々が起用される可能性がある」と語る。

  ジェフリーズのチーフ金融エコノミストを務めるウォード・マッカーシー氏(ニューヨーク在勤)はこうした見方にもっと懐疑的だ。マッカーシー氏は「民主党候補ヒラリー・クリントン氏をイエレン議長が助けようとしていると、トランプ氏が受け止めていた時には、同氏は恐らく議長にとても批判的だった」とした上で、「トランプ氏が大統領に就任すれば、好景気を望むであろうため、金融当局が緩和的な姿勢を取ることにもっと共感を抱くだろう」との考えを示した。

原題:Fed Faces Overhaul as Washington Braces for Trump-Led Shakeup(抜粋)

(10段落目以降に金融政策の見通しなどを追加し更新します.)
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