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北米自動車市場はピークか、日産自に続きトヨタも今後に慎重な見方

トヨタ自動車日産自動車は最大の市場でここ数年の収益をけん引してきた北米の自動車需要がピークに達し、今後については慎重な見方をしている。

  トヨタの伊地知隆彦副社長は8日の決算会見で、北米市場についてガソリン安を背景に総じて堅調に推移しているとしながら、「やや弱含みの動向で注意深く見守る必要ある」と述べた。一方、SUVやトラック系モデルに需要が急激にシフトしており、乗用車系の競争は激化。主力の「カムリ」や「カローラ」では適切なレベルの販売奨励金(インセンティブ)を投入してシェアを上げていると話した。SUVやトラックは供給が追い付かない状況で、今年の販売は昨年実績をやや下回るレベルを想定しているとした。

  日産自の西川廣人共同最高経営責任者(CEO)も7日の決算会見で、北米市場は「これ以上の成長はないでしょうし、少しずつピークアウトしている」とみていると話した。需要がセダンからSUV系にシフトする中、今下期は商品ラインアップが充実してきて「かなり販売は伸ばせると思っている」とした上で、インセンティブが急速に上昇しないよう注視したいと述べた。

  北米市場は日本の主要自動車メーカーにとって主戦場で、トヨタの前期販売台数は284万台と連結販売台数の約3分の1を占め、日産自では前期世界販売に占める割合が37%に達した。自動車調査会社、オートデータによると、年初から10月までの北米での1台当たりのインセンティブは3262ドル(約34万円)と前年同期比で13%上昇した。トヨタと日産自のインセンティブの上昇率は業界平均を下回っているものの、それぞれ平均2270ドル、3607ドルを投入しているという。

  ジェフリーズの中西孝樹アナリストは7日付の英文リポートで日産自について、米国でのインセンティブ増加は大きなネガティブ要因で同国での収益性がピークに達したことを再確認したと指摘。「米国事業の収益性懸念を払しょくするポジティブなトレンドは見えない」とした。

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