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NY外為:円が下落、逃避需要が後退-クリントン氏優勢の見方で

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8日のニューヨーク外国為替市場では円が主要通貨の全てに対して下落。米大統領選挙で民主党候補のヒラリー・クリントン氏が投票の初期で優勢に立っているとの見方から、円への逃避需要が弱まった。

  円は7月以来の安値に向かって下落した。クリントン氏はフロリダやアイオワ、ネバダを含む激戦州での投票の初期段階でドナルド・トランプ氏より多くの票を獲得したもようだと、ボートキャスターが分析した。トランプ氏はペンシルベニア州で優位に立っているという。

Yen Weakens

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興市場戦略責任者、ウィン・シン氏(ニューヨーク在勤)は「市場はクリントン氏の勝利を織り込みつつある。ボートキャスターの分析はその流れを少し加速させるものだ」と指摘した。  

Voters Cast Their Ballots For The 2016 U.S. Presidential Election

投票所を知らせる案内(オハイオ州)

Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg

  米連邦捜査局(FBI)が6日にクリントン氏の電子メール問題について、犯罪に相当しないとの結論を明らかにし、同氏がトランプ氏に対して再び優勢に立ったため、安全な逃避先とみなされる円が軟調となった。クリントン氏は現状維持の候補とみられる一方、トランプ氏は政治の経験がなく、自由貿易協定撤回などの政策を掲げ、市場を不安にさせている。
  
  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.7%安い1ドル=105円16銭。対ユーロでは0.5%安の1ユーロ=115円92銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比ほぼ変わらず。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.1026ドル。

  クリントン氏勝利の確率上昇が、7日にJPモルガン・チェースのグローバル通貨ボラティリティ指数が6月以来の大幅低下になった背景にあるとみられる。クリントン氏の勝利確率が低下した先週、同指数はほぼ2カ月ぶりの高水準を付けた。

  米大統領選への投資家センチメントを測る指標となっているメキシコ・ペソは、この日で4日連続上昇。新興市場20通貨から成る指数は9月以来の大幅な上昇となった。

  INGグループの通貨戦略責任者、クリス・ターナー氏は「新興市場は復活しつつある。クリントン氏の勝利はリスク資産と高利回り通貨にとって好材料だと認識されている」と語った。

  クリントン氏の勝利は早ければ来月の利上げに道を開き、ドルの一段高を誘う可能性がある。フェデラルファンド(FF)金利先物市場が示す年内の利上げ確率は86%。前日は80%だった。この確率の算出は利上げ後に実効FF金利が政策目標レンジの中央値で推移するとの仮定に基づく。

  米投資顧問会社BKアセット・マネジメントの為替マネジング・ ディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「クリントン氏勝利を見越した大量の取引が早くも動きだしていた感じだ」と述べた。

原題:Yen Weakens on Signs Clinton Has Early Edge in Presidential Vote(抜粋)

(第4段落以降を追加し、更新します.)
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