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11月8日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円が下落、逃避需要が後退-クリントン氏優勢の見方で

  8日のニューヨーク外国為替市場では円が主要通貨の全てに対して下落。米大統領選挙で民主党候補のヒラリー・クリントン氏が投票の初期で優勢に立っているとの見方から、円への逃避需要が弱まった。

  円は7月以来の安値に向かって下落した。クリントン氏はフロリダやアイオワ、ネバダを含む激戦州での投票の初期段階でドナルド・トランプ氏より多くの票を獲得したもようだと、ボートキャスターが分析した。トランプ氏はペンシルベニア州で優位に立っているという。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興市場戦略責任者、ウィン・シン氏(ニューヨーク在勤)は「市場はクリントン氏の勝利を織り込みつつある。ボートキャスターの分析はその流れを少し加速させるものだ」と指摘した。  

  米連邦捜査局(FBI)が6日にクリントン氏の電子メール問題について、犯罪に相当しないとの結論を明らかにし、同氏がトランプ氏に対して再び優勢に立ったため、安全な逃避先とみなされる円が軟調となった。クリントン氏は現状維持の候補とみられる一方、トランプ氏は政治の経験がなく、自由貿易協定撤回などの政策を掲げ、市場を不安にさせている。
  
  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.7%安い1ドル=105円16銭。対ユーロでは0.5%安の1ユーロ=115円92銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比ほぼ変わらず。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.1026ドル。

  クリントン氏勝利の確率上昇が、7日にJPモルガン・チェースのグローバル通貨ボラティリティ指数が6月以来の大幅低下になった背景にあるとみられる。クリントン氏の勝利確率が低下した先週、同指数はほぼ2カ月ぶりの高水準を付けた。

  米大統領選への投資家センチメントを測る指標となっているメキシコ・ペソは、この日で4日連続上昇。新興市場20通貨から成る指数は9月以来の大幅な上昇となった。

  INGグループの通貨戦略責任者、クリス・ターナー氏は「新興市場は復活しつつある。クリントン氏の勝利はリスク資産と高利回り通貨にとって好材料だと認識されている」と語った。

  クリントン氏の勝利は早ければ来月の利上げに道を開き、ドルの一段高を誘う可能性がある。フェデラルファンド(FF)金利先物市場が示す年内の利上げ確率は86%。前日は80%だった。この確率の算出は利上げ後に実効FF金利が政策目標レンジの中央値で推移するとの仮定に基づく。

  米投資顧問会社BKアセット・マネジメントの為替マネジング・ ディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「クリントン氏勝利を見越した大量の取引が早くも動きだしていた感じだ」と述べた。
原題:Yen Weakens on Signs Clinton Has Early Edge in Presidential Vote(抜粋)

◎米国株:S&P500種は続伸、大統領選挙の開票結果待ち

  8日の米国株式相場は続伸。S&P500種株価指数の2日間での上昇幅は6月以降で最大となった。接戦が予想される大統領選挙の開票結果が待たれている。

  S&P500種は0.4%上昇の2139.56で引け、2週間ぶり高値。0.4%安と0.7%高の間を高下した。ダウ工業株30種平均は73.14ドル(0.4%)高い18332.74ドル。ナスダック総合指数は0.5%上昇した。

  マックイーン・ボール・アンド・アソシエイツ(ペンシルベニア州ベスレヘム)の最高投資責任者(CIO)、ビル・シュルツ氏は「大幅高となった前日の後でもまだリリーフラリーが続いている」と指摘。「クリントン氏当選は変化が少ないことを意味し、同氏にとっての朗報はマーケットにも朗報だ。見通し不透明感が消えるのは常に歓迎だ」と述べた。

  この日のS&P500種株価指数は過去最高値を2.5%下回る水準で引けた。ジョーンズトレーディング・インスティテューショナル・サービシズのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は「きょうの相場の動きから多くを読み取るのは本当に難しい」と話す。「エネルギー株の売りが優勢になるにつれ、相場全体も少し勢いを失った。しかしまだ様子見モードだ。伸び悩んだ動きを拡大解釈するのは避けたい。50日移動平均と10日移動平均で抵抗線に出会った。従ってテクニカル要因が作用している可能性もあるし、利益確定の売りが入った可能性もある」と述べた。

  クリントン氏勝利の観測は12月利上げ観測の台頭につながった。ブルームバーグがまとめた金利先物市場のデータによると、市場が織り込む年末までの利上げ確率は86%。先週末4日の76%から上昇した。

  スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンランダー氏は「この先は激しい揺れが予想されるのでシートベルトを締めた方がよい」と話す。「この後投票が締め切られると、次々と入る情報を先取りしようと混沌(こんとん)とした状況になるだろう」と述べた。

  政治ドラマが佳境を迎える中、決算シーズンは静かに終わりつつある。S&P500種企業の7-9月期決算について、アナリストらは平均2.5%の増益を予想。月初の時点では1.6%の減益が予想されていた。今週はメーシーズやコールズ、ノードストロムなど小売企業が決算を発表する。

  個別の銘柄ではプライスライン・グループが6.6%上昇。決算を好感し上場来最高値。通期調整後利益の予想レンジを引き下げたCVSヘルスは、7年ぶりの大幅安。ハーツ・グローバル・ホールディングスは23%の急落。四半期利益は市場予想を大きく下回り、同社は通期利益見通しを下方修正した。
原題:S&P 500 Futures Little Changed as Election Takes Center Stage(抜粋)

◎米国債:下落、大統領選の初期分析がクリントン氏の優勢を示唆

  8日の米国債相場は下落。投票が始まった米大統領選の初期分析で、民主党候補ヒラリー・クリントン氏が重要な激戦州で優勢になっている可能性が示唆されたことが手掛かり。10年債利回りは5月以来の高水準となった。

  全米各地で大統領選の投票が進む中、国債利回りは全ての年限で2日連続で上昇。世論調査では共和党候補ドナルド・トランプ氏に対するクリントン氏の優勢が示されている。この日は期間が短めの債券のパフォーマンスが長めの債券を下回ったことから、イールドカーブはフラット化した。

  オンライン誌「スレート」のボートキャスターの初期段階の投票分析によれば、フロリダやネバダを含む州でクリントン氏の得票数がトランプ氏を上回っている可能性が高いことが示された。ブルームバーグ・ニュースがプライマリーディーラーを対象に実施した調査では、クリントン氏が勝利した場合は米国債利回りは上昇し、トランプ氏が勝った場合は急低下すると見込まれている。

  BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンジェン氏は「市場は今回の選挙に強く注目しており、選挙に関して入ってくる情報は、たとえ小さなもので重要な意味を持たないとしても、その関連性を認識せざるを得ない状況だ」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.85%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は1/4下げて96 27/32。     

  5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)は約129bpに縮小した。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場に織り込まれる12月の利上げ確率は約84%と、前日の80%から上昇。この算出は利上げ後の実効FF金利が新たな政策目標レンジの中央値になるとの仮定に基づく。

  TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「クリントン氏については広く理解されている。同氏は非常に詳細な要綱を公表している」とした一方、「トランプ氏の勝利は全般的にリスクオフのイベントとみられている。未知の部分が多くあり、リスクセンチメントにとっては広くネガティブに捉えられるだろう」と述べた。

  この日実施された3年債入札(発行額240億ドル)では、投資家の需要を測る応札倍率が前回から低下し、2009年以来の低水準に並んだ。
原題:Treasuries Fall as Early Election Analysis Signals Clinton Edge(抜粋)

◎NY金:続落、逃避需要が減退-世論調査でクリントン氏が僅差リード

  8日のニューヨーク金先物相場は続落。米大統領選の投票前に実施された世論調査で、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が共和党候補ドナルド・トランプ氏をリードしていることが手掛かり。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「投票終了後は開票結果が出るにつれ、金の値動きはますます大きくなるだろう」と指摘。「今から24時間後には、12月利上げの有無が皆の関心事になる。誰もがこれまでの生活に戻る」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.4%安の1オンス=1274.50ドル。続落はほぼ1カ月ぶり。

  銀先物12月限は1.1%高の18.356ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がり。
原題:Gold’s Haven Appeal Wanes as Polls Show Narrow Lead for Clinton(抜粋)

◎NY原油:小幅続伸、45ドル付近-大統領選挙の結果待ち

  8日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小幅続伸し、バレル当たり45ドル付近で引けた。米大統領選挙の投票が始まり、開票結果が待たれている。世論調査では民主党候補のヒラリー・クリントン氏が優勢とされている。石油輸出国機構(OPEC)のバルキンド事務局長は、産油国が生産制限で協調できなければ不安定な相場は長引くと警告した。

  USバンクのプライベート・クライアント・グループで地域投資マネジャーを務めるマーク・ワトキンス氏(ユタ州パークシティー在勤)は、「クリントン氏勝利の場合は市場にとって中立、もしくはややポジティブというところだろう」と話す。「OPECは合意への地ならしに取り組んでいるようだ。今月30日の会議では意味のある進展がみられ、そこから市場を支える成果が生まれることを確認しなくてはならない」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比9セント(0.20%)高い1バレル=44.98ドルで終了。ロンドンICEにブレント1月限は11セント上昇の46.04ドル。
原題:Crude Oil Trades Near $45 as Americans Cast Votes for President(抜粋)

◎欧州株:続伸、米大統領選の結果に注目-鉱業株と銀行株に買い

  8日の欧州株式相場は続伸。鉱業株と銀行株の上げが目立った。米大統領選の投票結果が注目されている。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.3%高の334.91で終了。米大統領選の結果について懸念が強まり、同指数は前週末まで前日比変わらずを含め軟化局面が11営業日続いていた。ブルームバーグがまとめたデータによると、ユーロ・ストックス50指数の下落に備えたオプション費用に連動するVストックス指数は過去2週間で50%余り上昇し、英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決定して以来の高水準に達した。

  6月の英EU離脱決定に不意を突かれた投資家らは、米大統領選を控えて積極的に新たなポジションを築くのを控えている。この日の出来高は30日平均を12%下回る水準だった。大半の世論調査では民主党候補ヒラリー・クリントン氏が共和党のドナルド・トランプ氏をリードしている。米連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の国務長官当時の私的な電子メール使用が犯罪に当たらないとの結論に変わりがないと明らかにし、前日は株高となっていた。

  BGCパートナーズ(ロンドン)の市場ストラテジスト、マイケル・イングラム氏は「薄商いは多くの資産運用担当者がコミットに消極的なことを示す」とし、「再び世論調査に惑わされ、大けがする事態に対する不安が依然ある」と語った。

  個別銘柄では、仏銀クレディ・アグリコルが5.6%上昇。英食品小売りのアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは5.8%上げた。一方、鉄鋼メーカーのアルセロール・ミタルが4.3%下落。石炭価格の急伸が10ー12月(第4四半期)の利益を圧迫するとの見通しを示した。英小売りのマークス・アンド・スペンサー(M&S)は5.2%値下がり。
原題:Cost of Hedging Europe Stocks Rises to Brexit High as U.S. Votes(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債、ほぼ変わらず-米大統領選の投票結果に注目

  8日の欧州債市場ではほぼ変わらずで、ドイツ10年債利回りは0.15%となった。米大統領選の投票結果が注目されている。

  ルーミス・セイレスのダン・ファス副会長は、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が勝利する可能性が最も高いと予想。そうなれば米金融当局は来年11月までに利上げを最大で3回実施することが可能になり、米10年債利回りは2.6%前後に達するだろうと指摘した。

  大統領選の投票日前最後のブルームバーグ・ポリティクスの全米世論調査によると、2大政党以外の候補を含めた4者の支持率比較でクリントン氏は共和党候補のドナルド・トランプ氏を44%対41%でリード。2者の直接対決でもクリントン氏がトランプ氏を3ポイント上回った。
原題:Loomis Sees 2.6% Treasury Yield in a Year With Clinton Victory(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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