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ドイツ銀審査、EBAの懸念を国家レベル当局が覆す-議長書簡

  • 基準に反し、未完了の華夏銀行株売却による自己資本底上げ認定
  • 各国当局者で構成するEBA理事会がスタッフ指摘を押し切って承認

今年の欧州連合の銀行ストレステスト(健全性審査)で、欧州銀行監督機構(EBA)の理事会メンバーに名を連ねる国家レベルの監督当局責任者が、専門家の意見を覆しドイツ銀行に特例を認めた。

  これによりドイツ銀は審査対象期間内に完了していなかった中国の華夏銀行の持ち分売却を組み入れ、みなし売却での自己資本算定が可能になった。この特例はEBAのスタッフが疑問視したにもかかわらず、EBAで議決権を持つ各国監督当局の責任者によって承認された。EBAのエンリア議長が欧州議員宛ての書簡で明らかにした。

  この決定はEBAの文書の脚注で開示されていた。それでも7月に発表された審査結果でドイツ銀の自己資本比率は底上げされ、欧州の監督当局が国家レベルの当局に依然影響されるという実態を浮き彫りにした。健全性審査と銀行監督への政治的介入についての懸念が高まりそうだ。

  緑の党に所属するドイツの欧州議員、スベン・ギーゴルト氏は、「このようなアプローチでは、EBAは健全性審査結果への信頼と欧州銀行システムの安定を台無しにする」と電子メールでコメントした。

  ドイツ銀は華夏銀行株売却で2015年12月28日に合意したが、まだ完了していない。EBAはストレステストで、15年末までに合意しただけでは不完全で、完了した取引についてのみ資本への参入を認めることを基準としていた。

原題:EBA’s Deutsche Bank Test Concerns Brushed Aside by Board Members(抜粋)

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