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11月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが急伸、105円に接近-クリントン氏不起訴決定で

  ニューヨーク時間7日の外国為替市場ではドルが急伸。米大統領候補ヒラリー・クリントン氏のメール問題で、米連邦捜査局(FBI)が訴追なしとの結論に変わりはないと発表したことから、ドルは同氏の勝利後につけると予想されている水準に近づいた。

  ドルは一時、対円で1.5%高まで買い進まれた。専門家10人の予想によると、大統領選挙でクリントン氏が勝利した場合、ドルは24時間以内に105円25銭に上昇すると見込まれている。一方、トランプ氏勝利の場合、ドルは100円を割り込んで急落すると過半数が予想している。

  ウエストパック銀行の金融市場戦略責任者、ロバート・レニー氏 (シドニー在勤)は「クリントン氏が勝利し、ドルは堅調になって」12月の連邦公開市場委員会(FOMC)を迎えるというのが同社の基本予測だと述べた。同氏はクリントン氏勝利の場合のドル相場を105円と予想。「この日の市場は明らかにこの見方を共有しているようだ」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。ドルは対円で1.3%高い1ドル=104円46銭。対ユーロでは1ユーロ=1.1041ドルと、0.9%上昇。メキシコ・ペソは2.3%上昇し、主要通貨の中で値上がり率トップ。

  この日の為替市場に見られた反応は、6月の英国民投票前の変動と類似性がある。当時の通貨市場では予想外の欧州連合(EU)離脱選択で、世界的にボラティリティが4年ぶり高水準に向けて急伸した。前日のFBI発表前の段階ではトランプ氏に対するクリントン氏のリードは縮小しており、自由貿易に反対するトランプ氏の行動は投資家にとって予測が難しいとして、市場では不安が広がっていた。

  SVBフィナンシャル・グループ(マサチューセッツ州ニュートン)のシニアアドバイザー、スコット・ペトルースカ氏は「為替市場はドル・ロングに傾いており、トランプ氏勝利に備えていない。従って同氏勝利となればドルにはパニック売りが出され、安全通貨に買いが入るかもしれない」と述べた。

  同氏はトランプ氏勝利の場合、24時間以内にドルが99円50銭に下げると予想。クリントン氏勝利なら105円25銭に上昇するとみている。

  ただドル・強気派は短期的な損失を我慢すればいずれ報われるとの見方もある。ジュリアス・ベアとランド・マーチャント・バンクはトランプ氏が政策に挙げている減税やインフラプログラムなどがインフレ方向に作用し米国の金利上昇につながるため、ドルは長期的には上昇すると予想する。

  ランド・マーチャント・バンクのジョン・ケアンズ氏は「ドルはトランプ氏勝利で上昇するというのが論理的な見方だ」と指摘。「トランプ氏は税免除を承認する可能性が高く、そうなれば米国にかなりの量の資本が戻る」と述べた。
原題:Dollar Rally on FBI Has Market Close to Pricing Win for Clinton (抜粋) 

◎米国株:急反発、S&P500は10日ぶり上昇-FBI発表で安心感

  7日の米国株は反発。S&P500種株価指数は1980年以来最長の連続安を脱し、10日ぶりに上昇た。この日は銀行やテクノロジー、製薬が上げを主導。JPモルガン・チェースやマイクロソフトはいずれも急伸した。

  米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は6日、米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏による国務長官時代の私的な電子メール使用について、犯罪に相当しないという結論に変更はないと伝えた。7日の米国株式市場では安心感が広がった。

  ウェドブッシュ・セキュリティーズ(ロサンゼルス)の株式トレーディング担当マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「先週末まで9日続落だった。ドナルド・トランプ共和党候補が勝利する可能性が市場に強い警戒感をもたらしていた」と述べ、「クリントン候補の電子メール問題に関するFBIの発表で、警戒感はある程度取り除かれた。8日の投票に伴い、週内は強いボラティリティがみられることは確実に分かる」と続けた。

  S&P500種株価指数は前営業日比2.2%上昇の2131.52で終了。ダウ工業株30種平均は371.32ドル(2.1%)高い18259.60ドル。ナスダック総合指数は2.4%上昇した。

  FBIは10月28日、クリントン氏が国務長官時代に私的な電子メール・サーバーを使っていた問題をめぐり調査を再開したことを明らかにした。

  マックイーン・ボール・アンド・アソシエイツ(ペンシルベニア州ベスレヘム)の最高投資責任者(CIO)、ビル・シュルツ氏は「調査終了によって状況が若干明確になった」と述べ、「これで大統領選をめぐる主な不透明感の緩和、もしくは除去に近づいた。それが株式市場のポジショニングにも見て取れる」と続けた。

  企業の決算シーズンも終わりが近づいている。S&P500種採用企業のうち約85%がすでに決算を発表した。このうち売上高が予想を上回った企業は56%、利益が予想を超えたのは76%だった。アナリスト予想によれば、S&P500種企業の第3四半期決算は2.5%の増益。

  米食品流通大手、シスコは上昇。同社第1四半期の利益がアナリスト予想を上回ったことが好感された。
原題:Anxiety Drains From Market as S&P 500 Rallies After FBI Letter(抜粋)

◎米国債:下落、クリントン氏勝利の公算拡大で逃避需要が後退

  7日の米国債相場は下落。米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏が国務長官時代に私的な電子メールを使用していた問題で、米連邦捜査局(FBI)が再調査の結果、犯罪には相当しないとあらためて発表したことから、安全資産としての需要が後退した。

  2年債利回りは7営業日ぶりに上昇。クリントン氏勝利の可能性が高まったとの観測が背景にある。クリントン氏勝利の場合は米金融当局による12月の利上げの可能性が高まると、ストラテジストらは予想している。先物市場に織り込まれる年末までの利上げ確率は80%と、前週末の76%から上昇。

  MCAP(ニューヨーク)の債券取引責任者、マイケル・フランゼーゼ氏は「米金融当局は可能な限り政治に関わりたくないと考えている」とし、「クリントン氏が勝利すれば世界的に現状維持となる」と語った。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.83%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は14/32下げて97 3/32。

  米金融政策により敏感な2年債の利回りは3bp上げて0.82%。過去6営業日では10bp下げていた。

  米労働省が4日発表した10月の雇用統計では賃金の伸び加速が示され、市場では年内の利上げ観測が強まった。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの世界経済責任者、イーサン・ハリス氏は「金融当局が12月の利上げを強く望んでおり、現在から12月半ばまでに極めて衝撃的なことが起こらない限り当局の認識は変わらないということを市場は受け入れ始めている」と分析。「大統領選にばかり注目が集まっているが、そうした中で金融当局は12月利上げの可能性が極めて高いとのシグナルを静かに発している」と指摘した。
原題:Treasuries Lead Global Bonds Selloff After FBI Absolves Clinton(抜粋) 


◎NY金:反落、1カ月ぶり大幅安-クリントン氏勝利の観測強まる

  7日のニューヨーク金先物相場は大幅反落。米大統領選で民主党候補のヒラリー・クリントン氏が勝利に近づいているとの観測が強まる中、安全逃避資産から資金を引き揚げる動きが強まった。米連邦捜査局(FBI)はクリントン氏による国務長官時代の私的な電子メール使用について、犯罪に相当しないという結論に変更はないとの見解を示した。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「市場は既にクリントン氏の勝利を織り込みつつある」と指摘。「リスクテーク意欲が市場に戻ってきている」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比01.9%安の1オンス=1279.40ドル。10月4日以来の大幅下落となった。

  銀先物12月限は1.2%下げて18.151ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは下落、一方パラジウムは3月以来の大幅上昇。
原題:Gold Falls Most in a Month as FBI’s Late Twist Favors Clinton(抜粋)

◎NY原油:7営業日ぶりに上昇、クリントン氏勝利観測広がる

  7日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が7営業日ぶりに上昇。大統領候補ヒラリー・クリントン氏のメール問題で米連邦捜査局(FBI)が訴追しないとあらためて決定したことから、同氏当選の観測が広がり、金融市場は広く堅調となった。石油輸出国機構(OPEC)のバルキンド事務局長は減産合意について、ロシアも「同調している」と述べた。

  マクロ・リスク・アドバイザーズ(ニューヨーク)のエネルギー担当チーフストラテジスト、クリス・ケッテンマン氏は「米大統領選挙はあらゆる市場で最前列中央に位置する材料だ」と指摘。「ロシアがOPECと産油制限で協力する姿勢を固めたとの観測が週末に流れたが、30日の会議に焦点を移すのは、8日の投票結果を確認してからだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前営業日比82セント(1.86%)高い1バレル=44.89ドルで終了。ロンドンICEのブレント1月限は57セント(1.3%)上昇の46.15ドル。
原題:Oil Rises for First Time in Seven Days as Clinton Gets FBI Boost(抜粋)

◎欧州株:反発、クリントン氏勝利期待で-HSBCなど銀行株高い

  7日の欧州株式相場は反発。指標であるストックス欧州600指数は先週、2月以来の大幅安となっていた。米連邦捜査局(FBI)がヒラリー・クリントン氏の国務長官当時の私的な電子メール使用が犯罪に当たらないとの結論に変わりがないと明らかにし、大統領選での同氏勝利への期待からリスク選好の動きが強まった。

  銀行株が高く、英HSBCホールディングは4.6%上昇。7-9月期の調整後利益が予想上回ったことが買い材料。スイスの資源商社グレンコアとロンドン上場のチリの産銅会社アントファガスタが大きく上げるなど、鉱業株指数は業種別指数の中で上昇率首位となった。コモディティー相場上昇が手掛かり。オランダの郵送サービス、ポストNLは3.8%上げた。ベルギーの競合であるBポストが同社買収に向け再び接近した。

  ストックス600指数は前週末比1.5%高の333.84で終了。これは先月18日以来の大きな上げ。米大統領選の結果について懸念が強まり、同指数は前週末まで前日比変わらずを含め軟化局面が11営業日続いていた。

  オフィ・ジェスチョン・プリべ(パリ)の運用担当者ジャック・ポルタ氏は「FBIの発表を受けて欧州株が反発した」とし、「市場がクリントン氏を望んでいることを裏付けた。最近の下げの一部を取り戻すのを後押ししたが、何も確かではないため警戒感が非常に強い」と語った。
原題:European Shares Advance as FBI Exonerates Clinton, HSBC Surges(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が下落、クリントン氏勝利見込みで需要後退

  7日の欧州債市場では、ドイツ国債が下落。米連邦捜査局(FBI)がヒラリー・クリントン氏の国務長官当時の私的な電子メール使用が犯罪に当たらないとの結論に変わりがないと明らかにした。これを受けて、米国債や英国債など比較的安全とされる国債を求める動きが後退した。

  大統領選を翌日に控え、民主党候補クリントン氏が当選する公算はさらに強まったとの観測が流れている。ストラテジストらは同氏勝利で12月の米利上げ可能性が高まるとみている。金利先物市場は年内の利上げ確率を82%織り込んでおり、前週末の76%から上昇した。

  MCAP(ニューヨーク)の債券取引責任者、マイケル・フランゼーゼ氏は「米金融当局は可能な限り政治に関わりたくないと考えている」とし、「クリントン氏が勝利すれば世界的に現状維持となる」と語った。

  ドイツ10年債利回りは0.15%と、前週末から約1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。英10年債利回りは5bp上げ1.17%となった。
原題:Treasuries Lead Global Bonds Selloff After FBI Absolves Clinton(抜粋)

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