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浅川財務官:過度な変動懸念、米大統領選後の円相場-インタビュー

更新日時
  • マクロ経済安定化に為替政策は有効、介入にはコメントせず
  • 日銀による低金利環境生かし、生産性高める未来への投資を推進
Masatsugu Asakawa, vice minister for international affairs at Japan's Ministry of Finance, listens during a Bloomberg Television interview in Tokyo, Japan, on Monday, Nov. 7, 2016. Japan is concerned about currency volatility after the U.S. presidential election and hasn't ruled out market intervention, Asakawa said. Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

Masatsugu Asakawa, vice minister for international affairs at Japan's Ministry of Finance, listens during a Bloomberg Television interview in Tokyo, Japan, on Monday, Nov. 7, 2016. Japan is concerned about currency volatility after the U.S. presidential election and hasn't ruled out market intervention, Asakawa said. Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

Masatsugu Asakawa, vice minister for international affairs at Japan's Ministry of Finance, listens during a Bloomberg Television interview in Tokyo, Japan, on Monday, Nov. 7, 2016. Japan is concerned about currency volatility after the U.S. presidential election and hasn't ruled out market intervention, Asakawa said. Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

財務省の浅川雅嗣財務官は8日に行われる米大統領選挙を受けた為替市場の動向について、過度な変動を懸念していると述べ、市場動向を注視する姿勢を示した。7日、都内でブルームバーグのインタビューに応じた。

Japan's Vice Finance Minister Masatsugu Asakawa Interview

浅川財務官

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  浅川氏は同選挙を受けた為替介入の可能性について「コメントできない」としながらも、一般論として「為替介入をしないと決めたわけではない。マクロ経済安定化のツールとして為替政策は有効だと思っている」との認識を示した。さらに、「為替の過度な変動、無秩序な動きが見られた暁には、気にせざるを得ないというのは変わらない」と述べた。

  接戦が予想される同選挙を目前に控え、為替相場は神経質な動きを見せている。先月末には民主党のクリントン候補の電子メール問題の再燃で、共和党のトランプ候補が勝利する「トランプリスク」から円が上昇。今月2日には一時103円63銭と10月21日以来の円高水準をつけた。トランプ氏が勝てば、安全通貨の円が買われ、100円を試すとの予想も出ている。7日は米連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の訴追はないと議会に報告、104円台で推移している。

  浅川氏は年初から続く円高の進行が日本経済の停滞につながっているとの見方に「そういう単純な話ではない」と否定する一方、現状について「これだけ労働市場がタイトで、企業収益が高いのに、それが経済の好循環に回っていない」と指摘。

  デフレ脱却と持続的な成長について確信が持てない限り企業の投資意欲は盛り上がらず、賃上げにも動かないと話し、「いよいよアベノミクス第3の矢が正念場に来た。勝負の時だということではないか」との見解を示した。

  さらに浅川氏は、日本銀行が9月会合で決定した金融政策の新たな枠組みの導入を歓迎するとともに、日銀が作った低金利環境の下で生産性を高める「未来への投資」を推進し、日本の潜在成長率の底上げを図ることを目指していると指摘。「金融政策と財政政策がうまくコラボレーションすればそういう道も開ける」と述べ、政府・日銀の連携強化を強調した。

米次期政権はTPP尊重を

  安倍晋三政権が「国家100年の計」と位置付ける環太平洋連携協定(TPP)関連法案と承認案は今臨時国会で審議中だ。発効には域内の合計国内総生産(GDP)の8割以上を占める日米両国が国内手続きを終えることが不可欠だが、米大統領選の両候補者は反対する姿勢を明確にしている。

  浅川氏は、インタビューに先立ってブルームバーグテレビジョンの質問にも英語で応じ、「自由貿易への政治的モメンタムは維持されなければならない。その意味でTPPは非常に大事だ」と指摘。今臨時国会で関連法案の早期成立を図る日本は、交渉参加国の中で最初に国内手続きを終える可能性が高いとの見通しを示し、「米国や他の国も後に続くことを願っている。それが米国の次期政権に期待することだ」と話した。両候補者への個別の言及は控えた。

  さらに浅川氏は、安倍首相がTPP参加を表明した後も支持率は上昇していると説明し、「全体として、日本には自由貿易を支持する基盤がある」と発言。今後の国会審議の見通しについては「それほど心配していない」と述べた。

(第3、4段落に市場動向、8段落以降に詳細を追加し更新します.)
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