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日銀:物価2%超まで量拡大は「現実的でない」との声も-9月会合

  • 複数委員は評価、「物価目標に向けた強い意志示す有効な手段」の声
  • 必要が生じた場合には持てる手段総動員の構えを-ある委員

日本銀行は7日午前、金融緩和を強化する新たな枠組みを導入した9月の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。それによると、物価上昇率が安定的に2%を超えるまでマネタリーベース拡大方針を継続することについて、複数の委員が「適当」と述べた一方、「現実的ではない」と意見も出ていたことが分かった。

  この日の会合では、量の拡大について「物価目標に向けた強い意志を示す有効な手段」などと評価する声が複数の委員から出たが、1人の委員は「潜在成長力からみて現実的な目標設定ではなく、予想物価上昇率を引き上げる効果も期待できない」と指摘した。

  日銀は9月20、21両日開いた決定会合で、マネーの量を操作目標としてきた従来の量的・質的金融緩和の枠組みを、長短金利操作を行う「イールドカーブ・コントロール」と、物価上昇率が安定的に2%を超えるまでマネタリーベース拡大方針を継続する「オーバーシュート型コミットメント」を柱とする枠組みに変更した。

  ある委員はマネタリーベースをコミットメントの対象とすることについて、「マネタリーベースと予想物価上昇率の間には、為替レートを介した見かけ上の相関はあったかもしれないが、両者の長期的な関係は観察できていない」と述べた。一方、別の委員は「為替も株価もマネタリーな現象であり、長期的なマネーと物価の関係は理論的にも成立する」との見解を示した。

長短金利の操作

  イールドカーブ・コントロールについて、ある委員は「長期金利の水準を操作目標とすれば、国債買い入れ額について、経済・物価・金融情勢に応じたより柔軟な対応が可能となる」と指摘。その上で、長期金利の操作目標を実現するため、国債買い入れ額の増減は生じ得るが、「買い入れ額の変化自体は政策的なインプリケーションを持つものではないということを、しっかり説明していく必要がある」と述べた。

  追加緩和の手段として、長短金利の調整やリスク資産の購入に加え、状況に応じてマネタリーベー ス拡大ペースの加速を手段とすることについて、ある委員は「金利の大幅な低下を伴う可能性が高い」とした上で、「必要が生じた場合には、持てる手段を総動員できる構えとしておくことが必要である」と述べた。

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