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ソフトバンク孫社長:テクノロジー業界のバフェット氏目指す

更新日時
  • 投資の意思決定や子会社間の調整が主な役割に-孫社長
  • 7-9月の純利益は市場予想上回る5121億円、国内堅調

10兆円規模の投資ファンド設立を発表したソフトバンクグループの孫正義社長は7日に行われた決算会見で、今後はファンドの投資決定や子会社間の調整が自身の主な役割になるとした上で、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏を目指していると述べた。

  孫氏は、オーケストラに例えて自らが演奏するのではなく、全体の調整をしていくとした上で「バイオリニストは誰にすべきか、ピアノは誰にすべきか、どこで音を鳴らすべきか、どこでエグジットすべきか」といったことを決めるのが「役割の中心になっていく」と話した。

Softbank Group Corp. CEO Masayoshi Son Announces Second-quarter Earnings

孫社長(7日)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  7日に発表した7-9月期の純利益は5121億円となり、市場予想を上回った。国内の通信事業から安定的に収益を上げた。アナリスト4人による予想平均は4469億円だった。会社が発表した営業利益は3347億円(市場予想3139億円)、売上高は2兆1453億円(同2兆1954億円)。また今後、数百億円以上の投資はファンドを通じて行うことや純有利子負債EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)倍率を数年以内に3.5倍(9月時点は4倍)に改善する方針を明らかにした。

  ソフトバンクは10月、テクノロジー分野への投資拡大を目指して1000億ドル(約10兆円)規模となる可能性のある投資ファンドを設立すると発表した。サウジアラビアの政府系ファンドが出資を検討しているほか、複数の大手投資家と協議している。9月には英半導体設計会社アーム・ホールディングスの全株式を総額約240億ポンド(約3兆3000億円)で買収した。

チャンスに向かう構え

  新ファンドは、孫氏がソフトバンクの資金力を超えた、より大きな規模の投資を行えるという意味を持つ。孫氏には中国最大の電子商取引企業のアリババ・グループ・ホールディングが新興企業だった時期に投資し、ソフトバンクに7兆円を超える含み益をもたらした実績がある。7月の発表によると、ソフトバンクはこれまでに7398億円をインターネット企業に投資し10兆1000億円の利益を得ており、年平均の利回りを示す内部収益率(IRR)は44%に上る。

  孫氏は会見で、コンピューターの知的能力が人間を超える時代が到来し、あらゆる事業が再定義されると説明。これまでは限られた資金で「技が小さくなっていた」が、今回のファンドによって「来るべきチャンスに向かう構えができる」と述べた。

  ソフトバンクは新ファンドに今後5年で250億ドル(約2兆6000億円)以上出資する。サウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は最大450億ドルの出資を検討しており、関係者によれば、アブダビ首長国やカタールの政府系ファンドも出資を考えている。ファンドはソフトバンクの連結対象となり、ファンドの業績や資産・負債は連結財務諸表に反映される。

  「10兆円投資するのであれば、アームを3つ買うことも規模的にはできる」とSMBC日興証券のアナリスト、菊池悟氏は述べた。今後、孫氏が行う人工知能やロボットなどへの投資が「業績にどういう影響があるかを見ていく必要がある」という。

  株価は8日の取引で続伸。一時、前日終値比2.2%高まで上昇し、午前9時51分現在、同2%高の6492円で取引されている。

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