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日本株3日ぶり反発、米大統領選の警戒後退と円安-輸出中心広く上げ

更新日時
  • 最新の世論調査で全国的にクリントン氏がリード
  • スズキやライオンなど好業績、株主還元銘柄に評価の動きも

7日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発。米国大統領選への警戒感が後退し、為替の円安推移も好感された。自動車や機械、精密機器など輸出株を中心に、銀行やガラス・土石製品株など幅広い業種が高い。利益計画と配当を増額したスズキ、ライオンなど好業績銘柄の急伸も目立った。

  TOPIXは前週末比15.76ポイント(1.2%)高の1362.80、日経平均株価は271円85銭(1.6%)高の1万7177円21銭。

  アストマックス投信投資顧問の山田拓也シニアファンドマネジャーは、米連邦捜査局(FBI)の民主党クリントン候補に対するメール問題の再調査をきっかけに、「悲観に傾き過ぎた分、ショートカバー中心にその反動が出た。時間外で米国株先物が上昇していることも安心感につながった」と言う。8日の米大統領選結果が出るまで動きにくいものの、「きょうの反発をみる限り、市場はほぼクリントン氏の勝利を予想している」と指摘した。

Singapore's ASX Bid 'High,' Unfavorable, Says Tokyo Bourse Head

東証

Photographer: Haruyoshi Yamaguchi/Bloomberg

  米大統領選の最新世論調査では、民主党のクリントン氏が全国的にリードを保っている。6日発表のABCニュースとワシントン・ポストの調査で、クリントン氏の支持率48%に対し共和党のトランプ氏は43%。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とNBCニュースの調査では、44%対40%でクリントン氏が優勢だった。一方、オハイオやフロリダを含む激戦州では接戦が続く。

  また、FBIのコミー長官は6日、米議員に送付した書簡で、クリントン氏の国務長官当時の私的な電子メール使用に関し、犯罪に当たらないとの結論に変わりがないことを明らかにした。前週の世界の株式・金融市場では、FBIのクリントン氏に対する調査再開を材料にリスク回避のムードが広がっていた。

  週明けの日本株は、米国の政治混迷リスクの後退と為替の円安推移を受け、朝方から見直し買いが先行。午前半ばにかけ伸び悩む場面もあったが、午後の日経平均はきょうの高値となる281円高まで上げるなど堅調な動きとなった。きょうのドル・円相場は午後に一時1ドル=104円50銭台までドル高・円安が進行、前週末の日本株終値時点は103円26銭だった。また、日本時間今夜の米国株の反発期待もプラス要因。シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のS&P500種指数先物は、基準価格に対し20ポイント以上上昇して推移した。

  丸三証券の服部誠執行役員は、これまでなかなか株価が下がらなかっただけに、「クリントン氏勝利で決まったら、買い場がなくなってしまうリスクがある」とし、日本株を買い遅れている向きの組み入れ需要発生の可能性に言及した。

  ただし、週初や米大統領選の重要イベント前という事情から、東証1部の売買高は17億6163万株、売買代金は1兆9717億円とともに前週末に比べ1割以上減るなど低調。代金は、6営業日ぶりに活況の目安となる2兆円を割れた。値上がり銘柄数は1489、値下がりは423。

日経平均株価の日中値動き
  • 東証1部33業種は輸送用機器、ガラス・土石製品、金属製品、機械、銀行、不動産、海運、精密機器、建設、ゴム製品など31業種が上昇。水産・農林、パルプ・紙の2業種のみ下落。

  • 売買代金上位では、業績計画と配当を増額したスズキとライオンが大幅高。ファーストリテイリングやマツダ、東芝、NTTデータ、LIXILグループ、ヤマハ発動機、日揮も高い。正午に発表した上期営業利益が前年同期比2倍以上増えた小野薬品工業は、午後に一段高した。半面、ソニーやNTTドコモ、カルビー、旭化成は安い。
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