米株式相場は続落。S&P500種株価指数は1980年以降で最長の連続安となった。経済指標を受けて年内の利上げ観測が高まったほか、大統領選を控え慎重な雰囲気も続いた。

  主要株価指数は午後に入り勢いを失った。消費関連や金融、エネルギー株が下げた。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)とアマゾン・ドット・コムの下落も重しとなった。保険のウィリス・タワーズ・ワトソンは5.6%安。通期収入予想の下方修正が嫌気された。ウェルズ・ファーゴは1.6%下落。また原油安に反応して石油・ガス関連株が売られた。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2085.18。一時0.5%高まで上げた。同指数はこれで9営業日続落となり、1980年以降で最長の連続安。ダウ工業株30種平均は0.2%安の17888.28ドル。

  エバーコアISIのシニアマネジングディレクター兼グローバルポートフォリオストラテジスト、デニス・ディバッシャー氏は「雇用統計は利上げ確率を高めドルを一段と押し上げるはずだが、大統領選を控えていることから、市場では何も起きていない」と指摘。「利上げ見通し、さらには市場の見通しは選挙をめぐる不確実性に抑えられている」と述べた。

  10月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は16万1000人増。前月は19万1000人増に上方修正された。賃金は前年比での伸びが2009年以降で最大となった。また失業率は4.9%に低下した。この統計を受けて、金融当局は12月利上げに向けた軌道を維持しそうだ。

  大統領選の世論調査で民主党候補ヒラリー・クリントン氏の共和党候補ドナルド・トランプ氏に対するリードが縮小する中、S&P500種は週間ベースでは4週続落。今週は1.9%下げた。期日前投票ではトランプ氏はアイオワ州とオハイオ州で強さを見せており、クリントン氏はノースカロライナ州とネバダ州で優勢な様子だ。ブルームバーグ・ポリティクスの分析が示した。

  大統領選が接戦となる中で、シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は過去最長の連続上昇となっている。

  ジュリアス・ベア・グループの調査責任者、クリスチャン・ガティカー氏は「市場では米大統領選は、口にしようとしないが誰もが認識しているイベントだ」と指摘した。

  ヘッジファンドマネジャーのダニエル・ローブ氏は、大統領選を控えてポートフォリオのリスクを減らしていることを明らかにした。サプライズが起きて金融市場が混乱する恐れがあるからだ。ローブ氏はこの日、サード・ポイント・リインシュアランスの決算会見で、「われわれはエクスポージャーを減らしている。一部ポジションを減らし、ヘッジを増やした」と説明。「理由は大統領選だけではない。下院と上院がどうなるかも同様に重要だ」と加えた。

  この日決算を発表した企業では、NRGエナジーが12月以降で最大の上げ。2016年通期の利益予想を引き上げた。床製品メーカーのモホーク・インダストリーズは7.8%上昇。一日の上昇率としては5年で最大となった。

原題:S&P 500 Extends Selloff to Longest Since 1980 as Election Looms(抜粋)

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