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11月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルは一時の上げ失う、市場は米大統領選挙に注目

  4日のニューヨーク外国為替市場ではドルが一時の騰勢を失った。朝方発表された10月の米雇用統計で雇用増が示されたことを手掛かりにドルは一時買い進まれたが、市場の関心が来週の米大統領選挙に戻ると失速した。

  ドルは6日続落と、3月以来で最長の連続安。10月の米雇用統計では前月比16万1000人の
雇用増が示され、米金融政策当局による来月利上げの観測が強まった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値では17万3000人増が見込まれていた。 

  バークレイズの外為・金利ストラテジスト、アンドレス・ジェイム氏は「8日の米大統領選投票日を考えれば市場参加者は動きづらいだろう」と述べ、「利上げ確率がかなり織り込まれていることから、雇用統計は既に織り込まれている内容を裏付けたに過ぎない」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%低下。一時は0.2%上昇していた。ドルはユーロに対して0.3%下げて1ユーロ=1.1141ドル。対円で0.1%上げて1ドル=103円12銭となっている。

  雇用統計によれば、10月の平均時給は前月比で0.4%増、前年比では2.8%増加した。前月は2.7%の増加だった。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の外為ストラテジスト、イアン・ゴードン氏は「統計内容は12月の利上げ論拠を強く後押ししている。利上げへのハードルはなお非常に低い」と述べた。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、トレーダーは12月までの利上げを76%織り込んでいる。10月28日時点は69%だった。世論調査を集計するファイブサーティエイトによれば、ヒラリー・クリントン米民主党候補の当選確率は65%に低下。1週間前は82%だった。
原題:Dollar Rally Proves Short-Lived Post-Jobs as U.S. Election Looms(抜粋)

◎米国株:S&P500が80年以降で最長の連続安、利上げ警戒

  米株式相場は続落。S&P500種株価指数は1980年以降で最長の連続安となった。経済指標を受けて年内の利上げ観測が高まったほか、大統領選を控え慎重な雰囲気も続いた。

  主要株価指数は午後に入り勢いを失った。消費関連や金融、エネルギー株が下げた。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)とアマゾン・ドット・コムの下落も重しとなった。保険のウィリス・タワーズ・ワトソンは5.6%安。通期収入予想の下方修正が嫌気された。ウェルズ・ファーゴは1.6%下落。また原油安に反応して石油・ガス関連株が売られた。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2085.18。一時0.5%高まで上げた。同指数はこれで9営業日続落となり、1980年以降で最長の連続安。ダウ工業株30種平均は0.2%安の17888.28ドル。

  エバーコアISIのシニアマネジングディレクター兼グローバルポートフォリオストラテジスト、デニス・ディバッシャー氏は「雇用統計は利上げ確率を高めドルを一段と押し上げるはずだが、大統領選を控えていることから、市場では何も起きていない」と指摘。「利上げ見通し、さらには市場の見通しは選挙をめぐる不確実性に抑えられている」と述べた。

  10月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は16万1000人増。前月は19万1000人増に上方修正された。賃金は前年比での伸びが2009年以降で最大となった。また失業率は4.9%に低下した。この統計を受けて、金融当局は12月利上げに向けた軌道を維持しそうだ。

  大統領選の世論調査で民主党候補ヒラリー・クリントン氏の共和党候補ドナルド・トランプ氏に対するリードが縮小する中、S&P500種は週間ベースでは4週続落。今週は1.9%下げた。期日前投票ではトランプ氏はアイオワ州とオハイオ州で強さを見せており、クリントン氏はノースカロライナ州とネバダ州で優勢な様子だ。ブルームバーグ・ポリティクスの分析が示した。

  大統領選が接戦となる中で、シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は過去最長の連続上昇となっている。

  ジュリアス・ベア・グループの調査責任者、クリスチャン・ガティカー氏は「市場では米大統領選は、口にしようとしないが誰もが認識しているイベントだ」と指摘した。

  ヘッジファンドマネジャーのダニエル・ローブ氏は、大統領選を控えてポートフォリオのリスクを減らしていることを明らかにした。サプライズが起きて金融市場が混乱する恐れがあるからだ。ローブ氏はこの日、サード・ポイント・リインシュアランスの決算会見で、「われわれはエクスポージャーを減らしている。一部ポジションを減らし、ヘッジを増やした」と説明。「理由は大統領選だけではない。下院と上院がどうなるかも同様に重要だ」と加えた。

  この日決算を発表した企業では、NRGエナジーが12月以降で最大の上げ。2016年通期の利益予想を引き上げた。床製品メーカーのモホーク・インダストリーズは7.8%上昇。一日の上昇率としては5年で最大となった。
原題:S&P 500 Extends Selloff to Longest Since 1980 as Election Looms(抜粋)

◎米国債:上昇、注目は雇用統計から大統領選挙にシフト

  4日の米国債相場は上昇。10月の雇用統計が雇用者数の増加や賃金の伸び加速を示し、年内の利上げ観測が強まったものの、市場の注目は8日の大統領選挙に移り、買いが優勢になった。

  投票日を控えた逃避で米国債に買いが集まり、10年債利回りは低下した。米金融政策の見通しに最も敏感な2年債は長期債ほど上昇しなかった。賃金は前年比で2009年以来の大幅な伸びを示した。

  BNPパリバの米国ストラテジスト、ティモシー・ハイ氏は雇用統計について、「ほぼ予想通りだったが、それほど強いわけでもない。雇用統計の発表が終わったことを考えると、注目は来週の選挙という不確実性に移る。不確実性は国債買いをもたらすだろう」と述べた。  

  大統領選の世論調査で民主党のヒラリー・クリントン候補と共和党のドナルド・トランプ候補の支持率が拮抗してきたことから、長期債は週間ベースで上昇。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.78%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)は10/32上昇し97 17/32。

  10月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は16万1000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は17万3000人増だった。雇用者数は8、9両月で合計4万4000人上方修正された。時給は前年比で2.8%増。

  TDセキュリティーズの世界金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏は「大統領選挙で予想外のことが起こり、金融情勢がタイトにならない限り、この統計は12月利上げにつながる内容だ」と語った。

  金利先物市場が示す12月までの利上げ確率は約76%。1週間前は69%だった。この確率は実効フェデラルファンド(FF)金利が利上げ後の政策目標レンジの中央値になるとの仮定に基づく。
原題:Treasuries Advance as Focus Shifts to Election After Jobs Report(抜粋)

◎NY金:小幅上昇、利上げ観測より選挙への不透明感が影響

  4日のニューヨーク金先物は小幅上昇。米雇用統計を受けて利上げ観測が強まったものの、金市場にとっては米大統領選挙をめぐる不透明感の方が大きかった。週間ベースでは7月以降で最長の4週連続高となった。

  ロズランド・キャピタルのシニア経済アドバイザー、ジェフリー・ニコルズ氏は電話インタビューで「今の環境では雇用に関する経済ニュースの重要性は薄れてしまった」と指摘。「金相場をいずれの方向にも動かしているのは選挙をめぐるセンチメントであり、トランプ氏当選の可能性に対する市場の判断だ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.1%高い1オンス=1304.50ドル。週間では2.2%値上がりした。

  銀先物は下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナは値上がりした。
原題:Gold Investors’ Big Dilemma: Who’s Scarier, Trump or Yellen(抜粋)

◎NY原油:週間で1月以来の大幅安-OPEC減産期待が後退

  4日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落。石油輸出国機構(OPEC)が具体的な減産合意をまとめられないとの不安が広がり、週間ベースでは約10カ月ぶりの大幅下落となった。ロイター通信によると、サウジアラビアは同国以外の産油国が減産で合意しないなら増産に踏み切ると示唆。バルキンドOPEC事務局長はサウジからそうした意思表示はなかったと発言し、これを受けて原油相場は下げ渋った。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「OPEC合意への道筋はまったく見えない。サウジ以外のOPEC諸国は生産を大幅に拡大し、減産合意を機能させるためにサウジや同盟湾岸諸国に過大な負担を要求している」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比59セント(1.32%)安い1バレル=44.07ドルで終了。終値ベースで9月20日以来の安値。週間では9.5%値下がりした。ロンドンICEのブレント1月限は77セント(1.7%)下げて45.58ドル。
原題:Crude Oil Trades at Five-Week Low as Global Glut Seen Expanding(抜粋)

◎欧州株:下落、低迷は11営業日連続に-売られ過ぎ感が台頭

  4日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は前日比変わらずを含め軟化局面が11営業日続き、反発が近いことを示すテクニカル水準に接近した。

  ストックス600指数は前日比0.8%安の328.80と、4カ月ぶりの安値で終了。米大統領選の結果についての懸念が強まったことなどを受け、週間ベースでは2月以来の大きな下げとなる3.5%安を記録した。

  この結果、相対力指数(RSI)は29前後まで低下し、買いシグナルとされる30を下回った。RSIが前回この水準まで下げたのは欧州連合(EU)離脱・残留を問う英国民投票が行われる直前の6月で、ストックス600指数はそこから9月に4カ月ぶり高値を付けるまで9.4%上昇した。バンク・オブ・アメリカ(BofA)がまとめたリポートによれば、欧州株からの資金流出は今週ようやく止まった。前週まで過去最長の38週連続流出となっていた。

  サクソバンクのロンドン在勤トレーダー、ピエール・マーティン氏は電話で、米大統領選に関する「世論調査でクリントン氏とトランプ氏の支持率が接近して以来、株式市場のセンチメントはリスクオフとなっている」とし、「売られ過ぎの領域に入った。欧州の投資家らは米国の状況がもう少し明らかになり、多少確信を持てることを期待している。短期的にはクリントン氏が勝利すれば、ある程度の安堵(あんど)感がもたらされるだろう」と語った。

  個別銘柄では、銀行株が安く、オーストリアのエルステ・グループ・バンクは7%下落。ドイツのコメルツ銀行は1.4%値下がりした。一方、高級ブランドを展開するスイスのフィナンシエール・リシュモンは5.2%上昇。最高経営責任者(CEO)職の廃止を含む経営陣刷新を明らかにしたことが好感された。
原題:After 11 Days Without Gains, European Stocks Hit Oversold Level(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ国債が週間ベースで上昇-支援策への期待で

  4日の欧州債市場では、ギリシャ国債が週間ベースで7月以来の大幅高となった。同国救済プログラムの検証作業が間もなく終了するとの楽観が背景にある。

  ギリシャ10年債利回りは今週に入り8%を切り、6月以来の低水準を付けた。欧州連合(EU)の当局者によれば、全て予定通りに進めば12月5日のユーロ圏財務相会合で債務軽減措置を検討し、国際通貨基金(IMF)もギリシャ救済プログラムに関与できるようになる。債務の持続可能性をめぐる疑念のため、ギリシャは起債市場から2年余りにわたり締め出されている。

  ADMインベスター・サービシズ・インターナショナル(ロンドン)のストラテジスト、マーク・オストワルト氏は「楽観が高まっている」と述べ、IMFが関与するとなれば、IMFの主な要求の1つである「債務減免が行われ、ギリシャの負担が和らぐだろう」と続けた。

  ロンドン時間午後4時30分現在、ギリシャ10年債利回りは前週末比61ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の7.79%。これは7月1日終了週以来の大きな低下。同国債(表面利率3%、2026年2月償還)価格は73.49。
原題:Greek Bonds Post Their Best Week Since July on Bailout Optimism(抜粋)

(NY外為と米国株、米国債を更新します.)
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