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米大統領選に備えるトレーダー、英EU離脱フラッシュバックに苦しむ

  • 市場は選挙結果に伴うボラティリティ増加と流動性窮迫に備える
  • 取引システム運営会社はシステムの負荷テスト実施、要員を増強

英国の予想外の欧州連合(EU)離脱選択が世界の金融市場を動揺させてから5カ月も経たないうちに、トレーダーらはまたもや眠れぬ夜を過ごすことになりそうだと身構えている。

  民主党候補ヒラリー・クリントン氏と共和党ドナルド・トランプ氏が対決する米大統領選挙が8日に迫る中、トレーディング各社は、金融面や政治面での大激変の可能性に備えて準備を進めている。8日に英EU離脱決定時のような動揺が起きた場合に備え、スタッフを増強し、取引システムの負荷テストを繰り返しているほか、取引に対してヘッジを行っている。

Inside Commerzbank's Trading Floor

トレーディングフロア

Photographer: Hannelore Foerster/Bloomberg

  フランク・キャピタル・パートナーズのポートフォリオマネジャー、ブライアン・フランク氏は「夜寝ている時に寝汗をかいているほか、英EU離脱決定時のフラッシュバックに苦しんでいる」と告白。「戦闘ヘルメットと飲料水を完備した防空壕を用意している」と話した。

  こうした話は単なる冗談にすぎないが、通貨や債券や株式のボラティリティ(変動性)は上昇している。シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は8営業日連続で上昇し、過去最長の上昇期間と並んだ。通貨と米国債のボラティリティはそれぞれ3カ月ぶり、7週間ぶりの高水準近辺となっている。世論調査では接戦が示されているため、投資家は万全の態勢を取っており、値動きの荒い取引に向け準備を進めている。

 UBSセキュリティーズ(ニューヨーク)の米株式デリバティブ戦 略担当エグゼクティブディレクター、ジュリアン・エマニュエル氏は、「こうした時には顧客から多くの要求が来るが、それこそがわれわれが作戦を立てている理由でもある。電話であれ電子取引であれ、顧客が取引したいことは分かっているため、こちらとしては準備する必要がある」と述べた。6月23日の英国民投票後の夜、エマニュエル氏は1時間程度眠った。今回の大統領選では、結果がはっきりするまで寝ないつもりだ。

  独立系ブローカーのICAPは、投票日当日夜に電子通貨取引プラットフォーム向けの顧客サポート要員を倍増すると、EBSブローカーテック・マーケッツ部門の共同責任者ダレル・フッカー氏が語った。同社はシステム容量の通常点検を繰り返し実施。外為取引プラットフォーム運営のファストマッチは、ボラティリティが増加すると予想して、システムの取引バンドを拡大した。

原題:Brexit Flashbacks Haunt Traders Bracing for Clinton-Trump Vote(抜粋)

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