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タカタ:私的整理の再建希望、安定供給のため-純利益予想を増額

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エアバッグ問題から再建を目指すタカタは、製品の安定供給を続けていくため、私的整理による再建策を世界規模で希望している。出資者(スポンサー)の選定については年内の予定に変更はないとした。

  タカタの経理財務本部長で最高財務責任者(CFO)の野村洋一郎氏は4日、都内で決算会見し、希望する再建策として「当初から私的整理がいい」との考えであると述べた。製品の安定供給を継続するためには「これ以外に手段はない」とし、日本のみならず世界的な規模で私的整理による再建を希望しているという。一方、法的整理による再建では事業継続が厳しくなるとみている。

野村洋一郎氏が会見

Source: Bloomberg)

  タカタは経営再建に向けて、複数のスポンサー候補から提案を受けており、提案内容は自動車メーカーと協議していると、決算資料で明らかにした。野村氏は「スポンサーを年内に決めるというスケジュールが遅れていることはない」と記者団に話した。こうした中、日本経済新聞は4日付の朝刊で、タカタが米子会社について、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用を申請する方向で調整しているとし、日本のタカタ本社については私的整理による再建を探る考えと報じていた。

  事情に詳しい関係者への取材によると、9月の入札で5陣営がスポンサー候補として名乗りを上げ、全陣営が日米での法的整理を提案していた。一方、10月下旬に開催したニューヨークでの関係者会合では米投資ファンドのKKRがスポンサー候補から外れ、残った候補4陣営のうち3陣営が日本で法的整理を伴わない再建策を提案した。

  残ったスポンサー候補のうち、中国部品メーカー傘下で米自動車部品のキー・セーフティ・システムズ(KSS)、米自動車部品のフレックス・エヌ・ゲート、エアバッグ最大手のオートリブが日本で私的整理を前提とした再生シナリオを提案した。タカタにインフレータを供給しているダイセルと米投資ファンドのベインキャピタルの連合は日米双方での法的整理を前提とした提案だったという。

  タカタは4日、今期(2017年3月期)の純利益予想を上方修正した。米国子会社の一部を売却したことによる特別利益などが寄与する。決算資料によると、今期の純利益見通しは従来の130億円から200億円に見直した。前期は131億円の赤字だった。今期の営業利益は従来の330億円から前期比17%減の350億円、売上高が同6700億円から同14%減の6200億円の予想とした。

  タカタは経営再建に向け、中核事業以外の売却を進めている。9月末には米国子会社が保有する内装部品のアービン・オートモーティブの全株式を売却するなどで、今上期に関係会社株式売却益112億円を特別利益に計上した。

  タカタ製エアバッグのインフレータ(膨張装置)をめぐっては、異常破裂する恐れがあり、米国を中心に死傷者が出ている。自動車メーカーは搭載車のリコールを拡大しており、その費用が巨額に上るとみられるほか、米国などで被害者による集団訴訟も提起されている。

  決算資料によると、4日現在で、タカタ製エアバッグ製品は米国で約4500万個、日本で約1500万個、カナダで約400万個がリコール対象となっており、今後は米国で約1700万個、日本で約300万個が追加されると各国当局が公表しているとした。タカタは自動車メーカーと、タカタグループの費用負担割合や負担額を協議するとしている。

(会見や発表情報を加えて書き換えました.)
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