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11月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが5日続落、7月来で最長-米大統領選に不透明感

  3日のニューヨーク外国為替市場ではドルが5日続落。ここ4カ月で最長の連続安となった。通貨のボラティリティを示す指数は2カ月ぶりの高水準に迫った。来週投票日を迎える米大統領選挙の結果をめぐり不透明感が強まっている。

  JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数は2日に10.39へ上昇した。これは9月14日以来の高水準だ。大統領選挙戦では民主党候補ヒラリー・クリントン氏と共和党候補ドナルド・トランプ氏の支持率の差が狭まり接戦が続いている。ドルは3日、英ポンドに対して下落した。英国の欧州連合(EU)離脱の手続きについて裁判所が議会承認が必要と判断した。

  ドイツ銀の外国為替調査の共同世界責任者、アラン・ラスキン氏(ニューヨーク在勤)は「政治が世界市場を動かす最大の要因であると主張していることは明らかだ」と述べ、トレーダーは「売ることもしなければ、ドルへのロングポジションを取り戻すこともない。シナリオがこれほど変わってしまったのは異例だ」と続けた。

  世論調査を集計するファイブサーティエイトによれば、クリントン氏の当選確率は66%に低下。1週間前は82%だった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%低下。ドルは対円で0.3%安の1ドル=102円98銭。

  ソシエテのグローバル・ストラテジスト、キット・ジャックス氏は「選挙運動の全て、そして世論調査のあらゆる小さな動きも見逃さない」と述べ、「ドルは支援材料が何もない。選挙前の神経質な展開が市場のムードを支配している」と続けた。
原題:Dollar Posts Longest Losing Streak Since July on Election Angst(抜粋)

◎米国株:下落、前例のない大統領選は株式市場にも異変もたらす

  2016年の米大統領選はこれまでに例を見ない展開となり、評論家を困惑させているが、異変は米株式市場でも起きている。過去の例を見ると、米株式相場は大統領選の直前の数日間はほぼ必ず上昇していたが、今年は下落している。

  ブルームバーグとビスポーク・インベストメント・グループがまとめたデータによると、過去22回の大統領選のうち20回で、S&P500種株価指数は投票日前の5日間に上昇している。1928年の大統領選までさかのぼると、同指数は投票日前5日間で平均1.9%上昇したが、今回は10月31日以降に1.8%下落している。8日の投票開始までに残された株式市場の営業日は、この日11月3日を含めてあと3日しかない。

  3日の市場では、S&P500種株価指数は前日比0.4%安の2088.66。ダウ工業株30種平均は0.2%下げて17930.67ドル。

  大統領選が接戦となる中でS&P500種株価指数は8営業日続落と、2008年以降で最長の連続安となった、またシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は過去最長の連続上昇となっている。

  ブリンマー・トラストのアーニー・セシリア最高投資責任者 (CIO)は、「確実性か不確実性かがすべてであり、これが唯一相場を動かしている」と指摘。「最近の下落は、世論調査で接戦となりつつある状況が影響している部分が大きい。市場はドナルド・トランプ氏が大統領になる可能性をこれまで織り込んでいなかった」と続けた。

  既に多くの不確実性を抱える株式市場を、予想困難な大統領選がさらに不安にしている状況だ。

  S&P500種構成企業では大半の決算が市場予想を上回っているが、企業利益に関する明るいニュースも大統領選をめぐる投資家の不安を払拭(ふっしょく)するには不十分だ。相場の下落に備えたオプション取引は先週、4月以来の高水準に達した。

  3日の株式相場では企業決算によるプラス寄与はほとんどなかった。フェイスブックは2月以降で最大の下げ。同社は増収率の低下とコスト増加を予想した。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は4カ月で最大の下落。営業利益が市場予想を下回った。

  S&P500種構成銘柄のうち約80%が決算発表を終えており、うち56%で売上高、76%で利益が予想を上回った。

  この日発表された経済指標では、先週の米週間新規失業保険申請件数は市場予想に反して前週比で増加し、ほぼ3カ月ぶりの高水準となった。また米供給管理協会(ISM)が発表した10月の非製造業総合景況指数は前月から低下し、市場予想も下回った。4日には10月の雇用統計が発表される。
原題:Election Disrupts Another Market Maxim as Stocks Drop Into Vote(抜粋)

◎米国債:利回り曲線、スティープ化が進行-インフレ加速見通し

  3日の米国債市場では利回り曲線のスティープ化が進行し、利回り差は6月以降で最大。市場のインフレ期待を示す指標は1年4カ月ぶりの高水準近辺を維持した。債券市場と米金融当局はともにインフレが加速するとの見通しを描いている。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は2日に政策金利を据え置いたものの、インフレ率は「今年のより早い時点から幾分か上昇してきている」と指摘し、物価判断を引き上げた。

  当局が物価の上昇を認めたことに加え、4日発表の雇用統計で雇用者の伸びが加速すると予想されているため、FOMCは二大責務の達成に近く、年末までに利上げに動くとの認識が債券市場で強まっている。金利先物市場が示す12月の利上げ確率は78%。1週間前は70%弱だった。

  ウエスタン・アセット・マネジメント(カリフォルニア州パサデナ)の運用担当者、ジョン・ベロウズ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「FOMCは最近の経済・物価指標を歓迎している」と指摘。これを受けて「政策当局は調整し、大方、12月利上げの軌道に乗ることになろう」と述べた。
  
  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.81%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)は2/32下落し97 7/32。

  30年債は3bp上昇の2.6%。一方、5年債は前日比ほぼ変わらずの1.26%。5年債と30年債の利回り差は約1.33ポイントと、終値ベースで6月24日以来の最大を付けた。

  通常の10年債とインフレ連動国債(TIPS)10年物の利回り差は今週1.74ポイントに拡大。終値ベースで2015年7月以降で最大となった。

  金融政策当局がインフレ指標として重視している個人消費支出(PCE)のコア価格指数は9月に前年比1.7%上昇した。

  かつてリッチモンド連銀総裁を務めたアルフレッド・ブローダス氏は2日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「インフレがやや勢いづいている可能性を示す根拠が一段と明確になっているようだ。そのため、12月の利上げ観測が強まりそうだ」と述べた。

  9月の失業率は5%。同水準あるいはその近辺を多くのエコノミストは持続可能な最低水準とみている。ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によると、10月の非農業部門雇用者数は前月比17万3000人増と予想(中央値)されている。平均時給の予想は前年比2.6%上昇。
原題:Bond Market and Fed Are on Same Page About U.S. Inflation Pickup(抜粋)

◎NY金:トランプ・リスクで値動き荒い、スポット上昇-先物は下落

  3日のニューヨーク金相場は上下に振れる展開。スポット相場は上昇した一方、先物は下落で引けた。米大統領選が接戦になりつつあることから、逃避需要が膨らみ、一時は0.8%上昇する場面もあった。

  UBSウェルス・マネジメントの商品・為替担当エグゼクティブディレクターを務めるウェイン・ゴードン氏は、「来週の選挙でトランプ氏が勝利すれば、金は1400ドル近辺まで上昇。クリントン氏が当選すれば、20ドル、30ドル下落する可能性がある。明らかに上方向に傾斜している」と述べた。

  ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク時間午後2時1分現在、金スポット相場は前日比0.3%高の1オンス=1300.64ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.4%安の1オンス=1303.30ドルで終了した。

  銀相場は0.7%下げて、10月26日以降で初の下落。プラチナのスポットは上昇、パラジウムは値下がりした。
原題:Trump Angst Sets Gold Price on Windy Road Toward $1,400 an Ounce(抜粋)

◎NY原油:5日続落、世界的な供給過剰が一段と進む兆し

  3日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が5日続落。世界的な供給過剰が一段と進行しつつあるとの見方から売りが続いた。ブルームバーグがまとめたデータによると、12月の北海油田産油量は約4年ぶりの高水準が見込まれている。

  IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の調査ディレクター、カイル・クーパー氏は「強気派は気を落としているに違いない」と話す。「数週間続いた強気な在庫統計を無視ししていた市場は、先週の在庫統計が弱気な数字だったことを嫌気して急激に下げた。石油輸出国機構(OPEC)内の不協和音はますます強まっており、今月の会合では何も有益な決定は出ないかもしれないという不安が広がっている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比68セント(1.50%)安い1バレル=44.66ドルで終了。終値ベースで9月23日以来の安値。ロンドンICEのブレント1月限は51セント(1.1%)下げて46.35ドル。
原題:Oil Drops to Five-Week Low Amid Signs of Expanding Global Glut(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、英EU離脱への懸念緩和で下げ止まる

  3日の欧州株式相場はほぼ変わらず。指標のストックス欧州600指数は9営業日ぶりに下げ止まった。一部銀行の決算内容が予想を上回ったことや、英国の欧州連合(EU)離脱の手続きについて裁判所が議会承認が必要と判断したことで、EU離脱が予想ほど厳しくならないとの楽観が強まった。

  ストックス600指数は331.56で終了。2年にわたるEU離脱交渉を開始するリスボン条約50条発動について、英裁判所が事前に議会で採決し承認される必要があるとの判断を下したたため、一時0.8%上げた。メイ政権は上訴する意向を表明した。ただ、10月の米非製造業総合景況指数が発表されると、上げ幅を削った。同指数は活動の拡大を示したが、ペースは前月から減速し、市場予想も下回った。

  コゲフィ・ゲション(パリ)のファンドマネジャー、バースレミー・デブレー氏はEU離脱手続きに関する法判断について、「この日は目先の見方に基づき市場は反応したが、予見できない多くの事柄の一つだ」と発言。「政府にとって決して容易になることはなく、これは周知のことだ。法判断で明確さが増すだろうが、議会がEU離脱に反対するとは限らない」と続けた。

  イングランド銀行(英中央銀行)はもはや年内の利下げを見込んでいないことを示唆。これを手掛かりとしたポンド高で、英FTSE100指数は0.8%下げた。

  個別銘柄では、デンマークのバイオテクノロジー企業ジェンマブが11%高の急伸。スイスの免税店運営のデューフライは6.8%値上がり。一方、廃棄物や水処理などの環境サービスを手掛ける仏ヴェオリア・エンバイロメントは6.3%安。独スポーツ用品メーカー、アディダスは6.3%下げた。
原題:European Shares Close Unchanged After Worst Losing Run Since ’14(抜粋)

◎欧州債:総じて下落-供給増加や金融政策見通しに警戒感

  3日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落し、複数の国の10年債利回りが数カ月ぶりの高水準に接近した。投資家は供給増加に備えるとともに、異例の金融緩和が解消された後の世界を見据えている。

  この日はイングランド銀行(英中央銀行)がもはや年内に利下げしないとの見通しを示し、欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)プログラムの最終的な停止時期が投資家の関心事に浮上した。スペインとフランスはそれぞれ国債入札を実施。結果はまちまちだった。

  SEBのシニア金利ストラテジスト、マリウス・ダハイム氏(フランクフルト在勤)は、「英中銀がタカ派的なシグナルを送っている。これは国債市場にとって明らかにマイナスだ」と語った。

  ロンドン時間午後4時25分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.16%。先月28日には0.22%と、5月以来の高水準を付けた。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格はこの日、0.301下げ98.431となった。

  スペイン10年債利回りは3bp上げて1.24%。今月初めに付けた4カ月ぶり高値の1.31%が意識された。この日は年限の異なる国債を計30億ユーロ発行。10年債の応札倍率は2.03倍と、前回入札時を上回った。
原題:Euro Bonds Fall as Investors Look to Brave New World Without QE(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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