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英中銀、利下げバイアスを撤回-いずれの方向にも動き得ると総裁

更新日時
  • 目標を超えるインフレの許容には限度がある
  • 政策金利据え置きと量的緩和プログラム現状維持を全会一致で決定

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は3日、同中銀はインフレの動向次第で金融政策の引き締め、緩和の両面に対応する用意があると言明した。

  金融政策委員会(MPC)はこの日、政策金利を0.25%で据え置き、量的緩和(QE)プログラムも国債購入枠を4350億ポンド、社債を100億ポンドでそれぞれ維持することを全会一致で決めた。総裁は決定発表後の記者会見で「インフレ目標への持続的な回復を確保するため、金融政策は景気見通しの変化に応じいずれの方向にも動き得る」とし、「今後の政策に関するバイアスは中立だ」と述べた。

  ポンド安が予想以上にインフレを加速させたため、MPCは経済のニーズを均衡させる取り組みにこれが「悪影響を与えた」との認識を示した。8月には国民投票での欧州連合(EU)離脱選択の影響を懸念し利下げに踏み切ったが、その際に示した追加利下げの公算に関するガイダンスは「無効になった」とし、インフレ加速を許容するには限度があると表明した。

  総裁は、政府がEU離脱プロセスを開始する前に議会採決が必要としたこの日の裁判所判断に触れ、「このプロセスの特徴である不確実性の好例だ」と述べた。

  中銀は今や、インフレ率が来年の前半に目標の2%を超え、予測対象期間を通じて同水準を上回って推移するとみている。2019年終盤には2.5%になると予想、3年後についての予想で今までで最も大きく目標を超えると見込んでいる。カーニー総裁は当局者らが許容限度と考えるインフレ率の具体的な数字があるかどうかについて言明を避けた。

  ポンド安が続く場合に外為市場に介入するかとの質問に対しては可能性を排除せず、「中銀が目標とするのは為替相場ではなくインフレ率だが、為替相場に無関心だということはない。動く理由や、景気やインフレを動かす為替と他の要素との組み合わせに注意を払う」と述べた。

  MPCはインフレ率へのポンド相場の影響は一時的にとどまるとの見通しを示し、政策引き締めによって影響を完全に打ち消そうとすれば「生産と雇用の伸びに対して過度のコストとなるだろう」と分析した。

  中銀は今年の成長率見通しを2.2%、2017年を1.4%にそれぞれ引き上げた。18年についてはインフレが家計を圧迫することとEU離脱交渉をめぐる「不透明感の持続」を理由に、1.5%に下方修正した。

原題:BOE Drops Rate-Cut Signal as Inflation, Growth Outlook Rise (1)(抜粋)
Carney Says BOE Could Move Either Way as Inflation Picks Up (2)

(カーニー総裁のコメントを追加します.)
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