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経済学者370人「反トランプ」表明-トランプ氏の経済顧問は反論

更新日時
  • 370人が連名の書簡を公表しトランプ氏以外の候補への投票呼び掛け
  • 通商協定が失業を招く実態を把握していないとナバロ氏が反論

370人の経済学者が1日、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏を次期大統領に選出すべきでない理由を列挙して他候補への投票を呼び掛ける連名の書簡を公表した。これに対し、トランプ氏の経済アドバイザーを務める経済学者は、誤った通商協定が失業を招いている実態を彼らは把握していないと直ちに反論した。

  同書簡については先に米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じていた。経済学者らはトランプ氏が「有権者を欺いて」おり、「実行可能な経済政策の選択肢を慎重に評価することよりも、魔術的思考や陰謀説に傾かせている」と指摘した。

Republican Presidential Nominee Donald Trump Holds Iowa Campaign Rally

トランプ氏のイラスト

Photographer: Daniel Acker/Bloomberg

  一方、トランプ氏の経済アドバイザーであるカリフォルニア大学アーバイン校のピーター・ナバロ教授はこの書簡は「経済学者の企業オフショアリング(自社業務の海外への委託・外注)賛成派の恥」だとした上で、トランプ氏の経済プランは成長加速や賃金上昇、新たな税収をもたらすと述べた。

  経済学者の間で批判の応酬が行われたこの日、ABCとワシントン・ポスト(WP)紙の最新世論調査でトランプ氏の支持率がクリントン氏を逆転したことを受け、米株は下落し、金相場は上昇した。トランプ氏の経済アドバイザーが反論したことにより、経済学界の主流派はトランプ氏が当選した場合は米経済の成長見通しが悪化すると認識しているものの、全員が同意見ではないことが示された。

  「反トランプ」の経済学者らは同書簡で、「トランプ氏は米国にとって破壊的かつ危険な選択だ」とした上で、「大統領に選ばれれば、民主制度や経済制度に加え、米国の繁栄を脅かす唯一無二の存在になる」と指摘した。これら経済学者のグループには数人のノーベル経済学賞受賞者も加わっている。

  トランプ氏は成長支援に向け減税と北米自由貿易協定(NAFTA)脱退を公約している。一方、クリントン氏は経済プランとして、通商上の執行措置の強化や富裕層増税のほか、従業員への利益配分を容認する企業に見返りを与える案を打ちだしている。

原題:Top Economists Spar Over Trump as Tighter Race Sinks U.S. Stocks(抜粋)

(3段落目以降に背景や書簡の内容などを追加して更新します.)
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