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日本株は急反落、米大統領選の波乱警戒しリスク回避-内外需広く売り

更新日時
  • 為替は一時1ドル=103円60銭台、10月21日以来の円高水準
  • 業績下振れの住友電工やNTN、イビデンなど下落率上位

2日の東京株式相場は急反落。米国大統領選挙の波乱警戒からリスク回避の売りが優勢で、為替の円高推移も嫌気された。輸送用機器や機械など輸出株、非鉄金属など素材株、銀行など金融株中心に幅広く安い。国内企業の決算も業績下方修正が相次ぎ、住友電気工業NTNが急落した。

  TOPIXの終値は前日比24.75ポイント(1.8%)安の1368.44、日経平均株価は307円72銭(1.8%)安の1万7134円68銭。両指数の下落率は8月3日以来、3カ月ぶりの大きさ。

  三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジストは、「米国の政策が大きく転換する可能性のある共和党のトランプ候補はリスクの塊」と指摘。12月利上げへの不透明感から為替が円高傾向になり、「輸出企業の業績不安が高まる中、日本株にはリスク回避の売りが優勢になった」と言う。

Stock Market Illustrations As Japanese Stocks Swing Between Gains, Losses Amid High Turnover

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ABCとワシントン・ポスト紙が実施した調査によると、米大統領選で共和党のトランプ候補に対する支持率が民主党のクリントン候補を1ポイント上回った。トランプ氏がリードするのは5月以来。また、モンマス大学が実施した世論調査では、トランプ氏のミズーリ州での支持率が52%、クリントン氏は38%となった。トランプ氏のリードは10月の5ポイントから広がった。

  きょうのドル・円相場は、一時1ドル=103円60銭台と10月21日以来の水準までドル安・円高が進行。前日の日本株終値時点は104円84銭だった。1日の米国株はS&P500種株価指数が6日続落し、ニューヨーク原油先物も0.4%安の1バレル=46.67ドルと続落。米投資家の恐怖心理を示すシカゴボラティリティ指数(VIX)は、6月以来の水準に上昇した。きょうのシカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米S&P500種先物やアジア株市場では香港や台湾、韓国などが総じて下げ、世界的にリスク資産に対する敬遠ムードが広がっている。

  また、米国ではきょうまで金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。先物市場が織り込む今回の利上げ確率は16%。12月会合までの確率は1日時点で68%と、前日の71%から下がっている。SMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は、「市場は12月利上げを織り込んで上昇してきており、声明で少し強い文言が出たとしても、すぐに一段の円安ということにはなりにくい」とみている。

  国内の企業決算では、市場予想を下回るケースが相次いだ。2017年3月期の営業利益計画を下方修正した住友電工について、クレディ・スイス証券は円高による下振れを予想していた同証予想をも下回り、ネガティブとした。業績下方修正銘柄のNTN、イビデンともに東証1部の下落率上位に並んだ。

  朝方から下落基調にあったこの日の日本株は、午後に一段安。日経平均は一時361円安、下落率は2%を超えた。東京市場はあす3日が文化の日の祝日休場で、持ち高整理の売りが出やすかった上、米政治リスクや海外市場動向を懸念した先物へのヘッジ売りの動きも下げ足を速める一因になった。東証1部の売買高は20億5634万株、売買代金は2兆2079億円。上昇銘柄数は173、下落は1768。

米大統領選の支持率の推移と日経平均の動き
  • 東証1部33業種は非鉄金属、海運、保険、ガラス・土石製品、不動産、輸送用機器、銀行、精密機器、機械、証券・商品先物取引など31業種が下落。鉄鋼、食料品の2業種は上昇。

  • 売買代金上位ではトヨタ自動車やソフトバンク・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、KDDI、富士重工業、東芝、三井不動産、三井化学が安い。半面、7-9月期の営業利益が市場予想を上回ったヤフー、今期利益予想の据え置きが評価された新日鉄住金は買われ、日本ハムやローム、アルテック、昭和電工、ニチレイは高い。

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