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米国債:下げを埋める、FOMC声明や大統領選挙控えて逃避需要

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1日の米国債相場は下げを埋める展開。世界的な国債安を背景に売りが先行したが、2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表や来週の米大統領選挙を控え、安全な資産を求める動きになった。

  米株式相場の下落を背景に、国債利回りは浮動した。金利先物市場が示唆する12月のFOMC会合までの利上げ確率は70%を割り込んだ。この日は一時75%まで上昇した。

  米大統領選挙の投票日までちょうど1週間となり、市場は予想外の結果に終わることを警戒している。6月の英国民投票では欧州連合(EU)離脱が選択され、不意を突かれた経緯がある。ABCとワシントン・ポスト(WP)紙が実施した世論調査によると、共和党候補トランプ氏に対する支持が46%で、民主党候補クリントン氏の45%を上回った。これを受けて米国債や金、スイス・フランなど安全とみなされる資産が買われた。

  ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コミスキー氏は「最新の情報を受けて大統領選の結果に疑問が生じてきた。それまではクリントン氏の勝利が確実視されていた」と指摘。トランプ氏勝利にはまだ懐疑的だとしながらも、「不明な点が多く、8日にかけて不透明感が強まれば、市場の流動性は低下し、ボラティリティが高まるだろう」と述べた。

Investors Elect Safety

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.83%。一時は5月31日以来の高水準となる1.88%まで上昇した。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は97 2/32。

  10月の中国製造業購買担当者指数(PMI)が予想外に上昇したため、世界経済の先行きをめぐる楽観が強まり、世界的な国債安になった。この流れを引き継いで米国債は当初、下落した。米供給管理協会(ISM)が1日発表した10月の製造業総合景況指数は51.9と、前月の51.5からわずかに上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は51.7だった。

  同時にインフレ期待も高まった。通常の10年債とインフレ連動国債(TIPS)10年物の利回り差は1.74ポイントと、終値ベースで2015年7月以降で最大。

  DZバンクの債券ストラテジスト、ビルギット・フィゲ氏は「世界経済に対する非常に悲観的な市場の見方は反転した」と指摘。先週の米英経済指標が良好で世界的にインフレ率が上昇したことはこの認識を裏付けていると語った。

原題:Treasuries Erase Losses as U.S. Election Spurs Safe-Haven Flight(抜粋)

(第6段落以降を追加し、更新します.)
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