カナダの医薬品メーカー、バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルは、胃腸薬を手掛けるサリックス部門を武田薬品工業に売却する方向で交渉している。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の先の報道によれば、サリックス部門は最大100億ドル(約1兆400億円)で売却される可能性があり、他にも少なくとも1社が買収に関心を持っている。取引には85億ドル以上の現金と将来のロイヤルティーの支払いが含まれる見込みという。

  バリアントは、資産売却に向けて協議中であることを確認したが、交渉相手の名前は明らかにしなかった。同社は1日の発表資料で、「当社は現在、さまざまな資産売却について複数の第3者と協議しており、これはサリックスに限定されない」と説明。協議が正式な契約につながるかどうかは分からないとした。

バリアント社のロゴ
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Photographer: Ron Antonelli/Bloomberg

  武田の広報担当リンダ・カランドラ氏は「武田は常に機会の評価を行っているが、業界のうわさについては臆測しない」とコメントした。

  1日のニューヨーク株式市場でバリアント株は34%高の23.86ドルで終了。1日の上げ幅としては過去最大を記録した。前日は、米検察当局が前最高経営責任者(CEO)と前最高財務責任者(CFO)を同社の不正会計疑惑をめぐる捜査の焦点としていると、ブルームバーグが報じたことで株価が急落していた。

  バリアントは昨年3月、サリックスを買収することで合意。100億ドルでの売却となれば、買収で支払った111億ドルを下回る額で手放すことになる。サリックス部門の主力製品は下痢止め薬「キシファクサン」で、第2四半期の売り上げは2億ドルだった。

  株価が昨年の高値から90%強下落したバリアントは、資産売却や債務300億ドル強の一部返済を迫られていた。事情に詳しい複数の関係者によれば、米検察当局は捜査の照準をマイク・ピアソン前CEOとハワード・シラー前CFOに合わせ、数週間以内に訴追手続きに踏み切る可能性がある。

原題:Valeant Said to Be in Talks for Sale of Salix to Takeda (2)(抜粋)

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