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豪中銀、金利据え置き-物価低迷より住宅価格リスクへの対応優先

更新日時
  • 政策金利を過去最低の1.5%に維持-大方の予想通り
  • 金融市場では2017年の利下げ観測が後退

オーストラリア準備銀行(中央銀行)は1日、政策金利の据え置きを決めた。ロウ総裁率いる中銀が不動産価格のさらなる上昇や家計債務の増加を回避するため、物価の低迷を容認する姿勢であることが示唆された。

  中銀は政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を過去最低の1.5%に据え置くことを決定した。ブルームバーグの調査ではエコノミスト28人のうち22人が今回の結果を予想。金融市場の予想とも合致した。ロウ総裁は緩和策が金融の安定性にもたらすリスクを警戒しており、トレーダーは来年の利下げを見込んだ取引を縮小させている。

  ロウ総裁は声明で、「経済は緩やかなペースで成長している」と指摘。「鉱業投資の大幅減少は、住宅建設や公的需要や輸出など他の分野の伸びで補われている」と分析した。

  インフレ率が目標を大きく下回る水準にとどまっていてもロウ総裁が自信を示しているのは、経済成長の勢いが強まっていることや、失業の低下のほか、商品価格の回復や主要貿易相手国である中国の見通し改善が理由だ。同総裁はすでに、自身を含む豪中銀当局者にはインフレへの執着がないと表明している。世界の中銀当局者の間では金融政策が限界に近づきつつあるとのコンセンサスが広がっており、豪中銀の今回の決定はそれにも沿ったものだ。

No Nutters Here

  ロウ総裁は「豪中銀の国内総生産(GDP)成長率とインフレ率の見通しは3カ月前とほとんど変わっていない」と指摘。「経済成長率は今後1年間は潜在成長率付近で推移し、その後徐々に強まっていくと予想されている。インフレ率は今後2年間で徐々に持ち直す見通しだ」と説明した。豪中銀は4日、成長率とインフレ率の新たな予想を発表する。

  オーストラリア・コモンウェルス銀行の証券部門シニアエコノミスト、クレイグ・ジェームズ氏は、「豪中銀はインフレが底入れし、経済が通常を上回るペースで成長する見通しだとしている。利下げは当面のところ議題から外れている」と指摘した。

  中銀の決定発表後、金融市場が織り込む来年の利下げの確率は3割程度に低下した。発表前は約42%だった。

原題:RBA Holds Cash Rate as ‘Brisk’ Housing Market Outweighs CPI (2)(抜粋)

(3段落目以降に声明の内容やコメントなどを追加して更新します.)
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