10月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、月間ベースで5月以来の大幅安-政策相違で

  31日のニューヨーク外国為替市場でユーロが月間ベースで5月以来の大幅安となった。米当局が利上げ準備を進める一方、欧州中央銀行(ECB)は資産購入プログラムを延長するとの観測が背景にある。

  ユーロは対ドルで下落。月間ベースで主要16通貨のうち11通貨に対して下げた。

  ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの為替ストラテジスト、エリック・ビロリア氏(ニューヨーク在勤)は「12月に米国で利上げが実施されると仮定すれば、ユーロは今後数週間で一段と下げるとみている」と述べ、「ハト派的なECBと対照的だ。ECBは引き続き資産購入を通じて積極的に緩和策を行っている」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.1%未満下げて1ユーロ=1.0981ドル、月間ベースでは2.3%安となっている。対円ではほぼ変わらずの1ユーロ=115円10銭。

  ドラギECB総裁は10月20日、政策委員会は今回の会合で資産購入プログラムの延長もテーパリングも協議しなかったと発言。これを手掛かりにユーロは下げた。一方、米国では12月までの利上げ観測が高まっている。米金利先物動向によれば、年末までの利上げ確率は72%と織り込まれている。9月末時点では59%だった。

  クレディ・スイス・グループの為替ストラテジスト、アルビーゼ・マリノ氏はユーロに対して「当社は弱気だ」と述べ、「米金融政策当局は12月に利上げに踏み切る一方で、ECBはハト派に傾く」と予想、欧州の政治的動向がさらにユーロを圧迫するだろうと続けた。
原題:Euro Set for Biggest Drop Since May as Monetary Policies Diverge(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず-大型M&Aに反応も原油安でエネルギー株下落

  31日の米株式市場では、S&P500種株価指数がほぼ変わらず。 M&A(企業の合併・買収)の動きが好感された一方、エネルギー株が下落した。

  油田サービスのベーカー・ヒューズが安い。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と石油・ガス事業を統合することで合意したことに反応して朝方は上昇していたが、原油相場が1カ月ぶり安値に下落するにつれ、下げに転じた。ネットワークサービスを手掛けるレベルスリー・コミュニケーションズは上昇。ルイジアナ州の固定電話会社センチュリーリンクは、レベルスリーを現金と株式合わせて約340億ドルで買収することで同社と合意した。

  S&P500種株価指数は前週末比1ポイント未満下げて2126.15。ダウ工業株30種平均は0.1%安の18142.42ドル。

  米連邦捜査局(FBI)による28日の突然の発表を受けて大統領選が接戦となるなか、株式市場では投資家の不安が表れつつある。

  民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏が国務長官時代に私的な電子メールを使っていた問題で、FBIのコミー長官が調査を再開するとの報道を受け、株式相場の下落に備えたヘッジは即座に急増。シカゴ・オプション取引所(CBOE)の株式オプションのプット・コール比率は6月以来で最大の上昇となり、4カ月ぶり高水準に並んだ。

  フェニモア・アセット・マネジメントの調査ディレクター、ジョン・フォックス氏は「投票日が間近に迫っていること、最近になって不確実性が大きく高まったことを踏まえれば、機関投資家がヘッジを望むのは当然だ」と指摘。「個人投資家からも、11日の投票日を控えてヘッジしておきたいとの声が多く聞かれる。世論調査の通りとならない可能性があることを、われわれは英国の事例で痛いほどに学んだ」と続けた。

  CBOEの株式プット・コール比率は28日に0.78に上昇した。

  31日に発表された経済指標では、9月の米個人消費支出(PCE)がここ3カ月で最大の伸びとなり、個人所得も増加した。今週は製造業景況指数や雇用統計も発表される。先物市場に織り込まれる12月の利上げ確率は71%。11月の確率は16%となっている。

  スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト兼ポートフォリオマネジャー、ケビン・キャロン氏は「市場はファンダメンタルズを重視していると考えられる。ファンダメンタルズは比較的良好だ」と指摘。「週末発表される雇用統計では、経済が成長モードにあることが示されるだろう」と続けた。  
原題:Equity Investors Taking Hint to Hedge as Election Odds Adjust(抜粋)
原題:Bonds Climb as Oil Plunge Damps Inflation Jitters; Ruble Slumps(抜粋)

◎米国債:世界の国債、月間で大幅安-刺激策縮小観測で

  世界国債相場は月間ベースで6年ぶりの大幅安に向かっている。主要国中銀が景気刺激策をゆっくりと縮小する準備を進めているとの懸念から売りが膨らんだ。

  ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル・アグリゲート指数によれば、10月の世界国債のリターンは28日までの時点で約マイナス3%。同指数の時価総額はほぼ47兆ドル。別の指数では米国債のリターンはマイナス1.2%と、1年8カ月ぶりの大幅な下げとなった。

  経済指標を受けて米経済に対する楽観が強まったため、米国債はここ数週間、軟調に推移している。朝方発表された9月の米個人消費支出(PCE)はここ3カ月で最大の伸びとなり、個人所得も増加した。これを背景に年内の利上げ観測が強まった。

  ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン(ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリバン氏は「主要中銀が大規模な緩和策から突然手を引くとの見方に市場は反応している。米国の金融政策はさらに進んでおり、年末までに当局が動く可能性は高い」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して約1.83%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は97 3/32。利回りは28日に1.88%と、5月以来の高水準を付けた。

  利回りは10月全体で約0.23ポイント上昇と、2015年6月以来の大幅な上げ。10年債は10月に3日以上の連続高は経験しなかった。

  宏泰人寿保険の国債アナリスト、ソニア・チェン氏は「利回りは上昇するだろう。米経済は世界の他の国・地域より好調だ」と述べ、今後6カ月間に米10年債利回りが2%に近づく可能性があるとの見方を示した。

  ヌビーン・アセット・マネジメントのボブ・ドール氏は28日ブルームバーグテレビジョンで、国債の月間での下げについて、景気の堅調を一部反映していると指摘。「金利が少し上昇しているという事実は好ましい。それは全体的な環境が回復し、デフレリスクが後退していることを意味する。金利は長期的な底入れ過程にある」と話した。

  11月4日発表の10月の雇用統計について、エコノミスト調査では17万5000人の雇用者増が予想されている。実際にそうなれば7月以来の大幅な増加となる。

  ブルームバーグがまとめた金利先物のデータによれば、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では金利据え置き、12月会合での利上げが予想されている。12月の利上げ確率は約72%。
原題:Bond World’s October Tumble Shows Specter of Reduced Stimulus(抜粋)

◎NY金:3日ぶり下落、FOMC会合や大統領選めぐる不透明感が影響

  31日のニューヨーク金先物相場は3営業日ぶりに下落。米大統領選をめぐる不透明感の高まりや1、2両日開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明が意識されている。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「FOMCをにらみ一部市場参加者は早めに金のポジションを整える可能性がある。FOMCは12月の利上げを強く示唆するかもしれない」と指摘。「政治的な状況もこれらの市場に大きな影響を及ぼしている。5分おきに話が変わっているように感じられるためだ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.3%安の1オンス=1273.10ドルで終了。

  銀先物12月限は前週末比変わらずの17.796ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは下落、パラジウムは上昇した。
原題:Gold Slips as Investors Weigh Fed Meet, ‘Changing’ U.S. Election(抜粋)

◎NY原油:大幅続落-OPECの生産調整難航を嫌気

  31日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落し、1カ月ぶり安値で引けた。週末に開かれた石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による協議で減産合意の詳細を詰められなかったことから、売りがかさんだ。

  ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、「OPEC加盟国と非加盟国は減産の詳細で合意できないかもしれないとの不安が広がっている」と指摘。「減産への参加免除を要請する国があまりにも多く、結局はどこも減産できないのではないかとの疑問が生じてもおかしくない状況だ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前営業日比1.84ドル(3.78%)安い1バレル=46.86ドルで終了。終値ベースで9月27日以来の安値。月間では2.9%の値下がり。ロンドンICEのブレント12月限は1.41ドル(2.8%)下げて48.30ドル。同限月はこの日が最終取引。
原題:Oil Tumbles to One-Month Low as OPEC Accord Remains Unresolved(抜粋)

◎欧州株:ストックス600下落、原油安で石油・ガス安い-月間でも下げる

  31日の欧州株式相場は下落。原油安で月初来で上げていた石油・ガス株が売られる展開となった。

  英BPと英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルの下げが目立った。石油輸出国機構(OPEC)が28日の会議で供給抑制の合意に至らなかったことを受け、11月の総会で減産合意を実行に移せるかを疑問視する動きが強まった。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.5%安の338.97で終了。これは2週間ぶりの大きな下げ。月初から大きく上げていた業種の1つである石油・ガス株が売られたことは、欧州株を押し下げる要因のたった1つに過ぎない。決算が芳しくないほか、金融政策引き締めをめぐる観測で債券利回りが上昇したことが、ストックス600指数の重しとなっている。9月に4カ月ぶり高水準に達して以来、15ポイント前後のレンジ内で推移しており、10月は1.2%下げた。

  バークレイズのウェルスマネジメント部門欧州投資戦略責任者のウィリアム・ホッブス氏(ロンドン在勤)は「欧州株は必ずしも割高ではないが、決算が上向きとなる必要がある」とし、「債券市場は極めて激しい動きが続いている。株式市場はうまく乗り切っていると見受けられるかもしれないが、内部で起きているのは循環物色だ。利回り環境と循環物色に後押しされて欧州株が持続可能であるとわれわれは思い込んでいるが、短期的に利回り急騰の懸念が生じる恐れもある」と語った。

  個別銘柄では、アイルランドの製薬会社シャイアーが2.8%下落。スウェーデンの測定器メーカー、ヘキサゴンは9.9%安と急落。一方、英広告会社WPPは4.1%値上がりした。
原題:Declines in Energy Shares Cap Month of Worry for European Stocks(抜粋)

◎欧州債:イタリア国債、月間ベースで下落-国民投票めぐる不透明感で

  31日の欧州債市場ではイタリア国債が月間ベースで下落し、ユーロ参加国の中で最も大きな下げとなった。各種世論調査は政治改革が国民投票で否決される可能性の高まりを示し、政治の不安定化に対する恐れが強まっている。

  イタリア10年債利回りは一時、6月以来の高水準に達した。同国紙レプブリカの依頼で調査会社デモス&ピが実施した調査によると、12月4日に予定される憲法改正を問う国民投票に対し有権者の35%が賛成、39%が反対だった。調査結果は10月30日に公表された。10月に行われた26調査のうち、賛成が反対を上回ったのはわずか2調査だった。

  ブルームバーグ世界債券指数によれば、イタリア国債の月初から28日までのリターンはマイナス2.8%と、域内で最も悪かった。

  ラボバンク・インターナショナルのストラテジスト、マシュー・ケアンズ氏(ロンドン在勤)は、「レンツィ首相に改革を貫徹する能力があるかをめぐる不透明感」が同国債の重しとなっていると指摘。「野党勢力の大きな抵抗に加え、首相は与党内からも突き上げを食らっている」と付け加えた。

  ロンドン時間午後4時35分現在、イタリア10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.68%。一時は1.70%と、6月24日以来の高水準を付けた。同国債(表面利率1.25%、2026年12月償還)価格は0.21下げ96.10。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは0.16%で、ほぼ変わらず。同年限のスペイン国債利回りは2bp下げ1.21%となった。
原題:Italy’s Bonds Slump as Polls Show Nation Rejecting Renzi Vote(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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