【個別銘柄】ガイシやアルプス電が安い、コンテナ船統合の海運は上昇

更新日時

31日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  日本ガイシ(5333):前営業日比11%安の1928円。2017年3月期営業利益計画を600億円から前期比33%減の540億円に下方修正する、と28日発表。市場予想の660億円を下回った。前提為替レートを円高方向に見直したことに加え、がいしの海外大口案件が来期へ繰り延べ見込みになったため。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、会社計画の達成確度は高いと予想していたため、通期計画の下方修正はネガティブサプライズとの見方を示した。

  アルプス電気(6770):3.7%安の2520円。17年3月期営業利益計画を465億円から前期比27%減の380億円に下方修正する、と28日に発表。市場予想の439億円を下回った。みずほ証券では、上期業績は同証想定通りの印象とする一方、第1四半期決算後の株価リバウンドによりアップサイドが縮小したとし、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。株式市場の期待値がすでにある程度高いうえ、スマ-トフォン市場での在庫調整リスクもあるとみる。

  海運株:日本郵船(9101)が6.4%高の215円、商船三井(9104)が5.6%高、川崎汽船(9107)が0.4%高。3社は31日午前に定期コンテナ船事業を統合すると発表した。市況の低迷が続く中、競争力を高め収益の安定的確保を目指す。来年7月に3社で新会社を設立。スケールメリットなどで年間約1100億円の統合効果を見込んでいる。メリルリンチ日本証券ではシナジー効果はやや懐疑的と指摘。統合発表で株価が急騰したが午後は上げが縮小した。

  東京エレクトロン(8035):4.8%高の9488円。17年3月期営業利益計画を1240億円から前期比20%増の1400億円に上方修正、市場予想の1355億円を上回った。主力の半導体製造装置(SPE)事業の受注が堅調。ジェフリーズ証券では、業績は上振れ傾向で、受注に力強さがあると評価。SPE市場は中期的に安定成長の公算が大きく、同社の高い粗利益率などを踏まえると、相対的に強い利益成長が見込まれるとみて、投資判断「買い」を継続した。

  SUMCO(3436):9.1%高の1102円。メリルリンチ日本証券は、独シリコンウエハー大手Siltronicの現地時間27日の電話会議では、タイトなウエハー需給から値上げは可能と同社CEOが自信を示したと指摘。ユーロ安の恩恵を大きく享受して相対的には値上げの必要性が薄いとみられるSiltronicの値上げスタンスは、SUMCOや信越化に追い風とみる。信越化学工業(4063)は2.4%高。

  日本ゼオン(4205):5.7%安の961円。31日午後0時30分発表した4-9月期営業利益は前年同期比20%減の132億円と従来計画135億円を2.1%下回った。合成ゴムなどエラストマー素材事業、高機能材料事業がいずれも減益となった。17年3月期営業利益計画は前期比6.2%減の280億円で据え置かれた。市場予想は285億円だった。

  三菱重工業(7011):3.5%安の449.4円。17年3月期営業利益計画を3300億円から2400億円に下方修正すると31日午後1時30分に発表。前期比6.6%の増益計画は一転、23%の減益となる見込み。市場予想は3183億円だった。円高の影響で売上高が減少するほか、交通・輸送セグメントで民間航空機や商船の採算悪化が見込まれるという。

  住友化学(4005):3.5%安の498円。17年3月期営業利益計画を1400億円から前期比27%減の1200億円に下方修正する、と28日発表。円高や情報電子化学での販売価格下落などが響き、市場予想の1302億円を下回った。野村証券は、情報電子化学ではテレビ向け偏光フィルムの販売価格下落が厳しく、健康・農業関連事業ではメチオニンの市況下落や海外農薬の出荷減が影響するなど、両事業が想定以上に不振と指摘した。

  TIS(3626):13%安の2379円。7-9月期営業利益は不採算案件が響き前年同期比25%減の54億600万円となった。野村証券では、不採算案件が予想以上に発生しネガティブサプライズと指摘。同業他社の不採算案件が軒並み減少する中、プロジェクトマネジメント力の低さが露呈したとし、目標株価を3800円から3500円に引き下げた。

  OKI(6703):10%安の1371円。17年3月期営業利益計画を200億円から前期比19%減の150億円に下方修正する、と28日発表した。ゴールドマン・サックス証券は、ATMは販路正常化の前に中国需要が再び踊り場を迎えている上、プリンタは競争環境悪化で円高の恩恵が顕在化していないと指摘。今期営業利益見通しを165億円へ13%減額するとともに、目標株価を1550円から1400円に変更した。

  トリドールホールディングス(3397):8.1%安の2437円。31日午前に発表した4-9月期営業利益は前年同期比2.1%減の43億6300万円だった。主力のセルフうどん業態「丸亀製麺」などの新規出店で売上高は伸びたが、カフェ「コナズ珈琲」など出店を積極化しているその他分野の損失継続などが影響、販売・一般管理費も増えた。

  大同特殊鋼(5471):4.3%安の446円。17年3月期営業利益計画を220億円から前期比14%減の210億円に下方修正すると午前11時に発表。上期実績や最新の受注動向、原燃料市況を反映した。市場予想は225億円だった。

  大阪チタニウムテクノロジーズ(5726):6.3%安の1407円。17年3月期営業利益計画を20億円から13億円に下方修正すると31日午後2時に発表。市場予想は16億5000万円だった。今後も円高基調で推移すると見込まれるほか、チタン事業で一般産業用展伸材の需要が想定を下回ることが響く。

  三越伊勢丹ホールディングス(3099):7.5%安の1062円。SMBC日興証券では28日午後1時発表した通期利益計画の下方修正後に株価が上昇したことについて、再下方修正リスクがないのか現時点では自信が持てていないと指摘。他社よりも強かった伊勢丹新宿店の売り上げが免税店の影響を除いても弱く、衣料品不振がついに「ファッションの伊勢丹」にまで及んだ可能性もあるとした。

  東和薬品(4553):5.1%安の3920円。17年3月期営業利益計画を105億円から前期比35%減の72億円に下方修正する、と28日に発表。4月の薬価改定による製品価格低下の影響を営業努力では補い切れず売上高が従来想定を5.5%下回ることが響く。

  ファンケル(4921):4.6%安の1587円。28日発表の4-9月期営業損益は6億100万円の赤字と、前年同期の1億1600万円の黒字から悪化した。同時に17年3月期売上高計画を1025億円から990億円に下方修正した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、売り上げ成長を重視し、広告宣伝投資を行う戦略が評価されていたが、今回の売上高計画の下方修正などで実現性が不透明となったため、印象はネガティブと指摘した。

  日本特殊陶業(5334):5.4%高の2076円。17年3月期営業利益計画を425億円から471億円に上方修正すると31日午後2時に発表。市場予想は457億円だった。上期に自動車関連事業が計画を上回ったことを反映させたほか、年度後半も自動車関連事業は好調と見込んだ。

  関西電力(9503):4.6%高の1004.5円。4-9月期経常利益は前年同期比3.7%減の1609億円だった、と28日発表。通期計画は引き続き未定とした。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、上期経常利益は通期の市場コンセンサスを既に上回り、株価にポジティブと評価した。

  日立製作所(6501):5.1%高の559.2円。4-9月期営業利益は前年同期比15%減の2328億円だった、と28日に発表した。一方、通期の営業利益計画は5400億円を据え置いた。SMBC日興証券では、上期営業利益が300億円上振れたことに加え、為替前提を円高に見直したにもかかわらず通期計画が据え置かれた点はポジティブな印象と指摘。企業体質改善が着実に進展していることも評価したいとした。

  大和証券グループ本社(8601):3.1%高の627.7円。7-9月期純利益は前年同期比25%増の304億円だった、と28日発表。株式取引の低迷を背景にリテール部門の委託手数料などが減少したものの、債券などのトレーディング収益や投資案件の売却益が寄与した。同時に株主還元策として発行済み株式総数の1.77%、金額で200億円を上限とする自社株買いも発表した。クレディ・スイス証券は、この時期の自社株買いの発表はサプライズと指摘した。

  メガチップス(6875):14%高の2109円。28日発表した4-9月期の営業損益は3000万円の赤字に転落したが、計画の6億円の赤字より改善した。会社側は17年3月期営業利益予想は12億円を据え置いたが、みずほ証券では2年前に買収した米SiTimeのMEMSタイミングデバイスの出荷数量見込みを上方修正、上振れ余地ありとの印象だとした。

  MCJ(6670):5.7%高の946円。17年3月期営業利益計画を53億5300万円から前期比36%増の70億2100万円に上方修正すると31日正午に発表。利益率の高い高付加価値、特化型製品の販売堅調が寄与する。配当性向を20%から25%に変更、年間配当予想も14円50銭から25円27銭に引き上げた。

  白鳩(3192):100円(19%)高の624円でストップ高。小田急電鉄(9007)に第三者割当増資で96万3400株を発行すると31日午後発表。小田急は一連の取引終了後に同社議決権の20.2%を保有する筆頭株主になる見込み。業務提携では小田急グループの信用・ブランド力と同社のEコマース事業でのノウハウの相互活用を計画している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE