ホンダ:今期の利益予想増額、コスト削減など-市場予想は届かず

更新日時

ホンダは今期(2017年3月期)の営業利益や純利益予想を上方修正した。コスト削減効果や年金会計処理の影響などが円高の悪影響を吸収する。いずれも市場予想は下回った。

  31日の発表資料によると、今期の純利益予想は従来の3900億円から前期比21%増の4150億円に、営業利益は同6000億円から同29%増の6500億円にそれぞれ見直した。ブルームバーグが集計したアナリスト20人の純利益予想の平均は4918億円、営業利益予想の平均が6883億円だった。

  今期業績予想ではコスト削減や年金会計処理影響などが上方修正に寄与する。為替影響で従来比670億円のマイナス要因に対して、コスト削減効果などで480億円、品質関連費用を含む販管費の減少で120億円、年金会計処理の影響で840億円などがプラス要因にとなる。

  今期の為替前提は対ドルで従来の105円を103円とした。ブルームバーグデータによると、対ドルの円相場平均は7-9月で102円程度になっており、前年同期に対して20円弱の円高だった。

  今期のグループ世界販売計画は、四輪車が従来の491万5000台から前期比5%増の498 万台、二輪車は同1836万台から同7.1%増の1827万台に見直した。四輪車は北米や欧州で苦戦しているが、アジアなどでさらに拡大する。

倉石誠司副社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ホンダの倉石誠司副社長は決算会見で、自動車業界で相次ぐ提携に関して、ホンダとしては「ウイン・ウインで効率が上がるのであれば積極的にやるべきだと思う」と述べつつ、「現在、具体的なものはない」と話した。国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した英国での生産については、今のところ撤退するつもりはなく、輸出基地としての役割を持たせながら、現状の能力を維持していく考えを示した。エアバッグの不具合が大規模リコールにつながっているタカタの経営再建問題については「状況を注視しているところで、何も決まったものはない」と語った。

7-9月の純利益は市場予想上回る

  同時に発表した7-9月の純利益は前年同期比39%増の1771億円だった。ブルームバーグが集計したアナリスト10人の純利益予想の平均1138億円を上回った。営業利益は前年同期比38%増の2281億円、売上高が前年同期比9.9%減の3兆2630億円となった。円高などが響いて減収となったが、コスト削減効果などが寄与した。

  ホンダの二輪車をつくる熊本製作所は4月の熊本地震で被害を受けて稼働を一時停止し、その後は生産を段階的に再開してきた。国内大手自動車では、日産自動車が11月7日、トヨタ自動車が同8日に決算を発表する。

(第6段落に決算会見のコメントを追加しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE