ウォール街がプログラマー求む-名門大学の学位はいりません

グレゴリー・ファーロング氏(30)は、デラウェア州ウィルミントンの生家に近い家電量販店ベスト・バイで発送係として働いていた。同氏は時間があればマザーボードをいじるコンピューター好きだ。

  同氏は昨年、オンラインの研修・評価プラットホーム、ハッカーランクを利用した期間3カ月のプログラミング強化塾に参加した。そこでJavaを使った開発者として世界一のランキングを得た同氏は米銀JPモルガン・チェースに雇われた。

  ウォール街は今まで、スタンフォードのような名門大学の卒業生や既にシリコン・バレーで働いている人を雇っていた。しかし、ほかの大学の出身者やいわゆるドロップアウトの中にも良いプログラマーはいると採用担当者は話す。それに、銀行はあまりにも多くのプログラマーを必要としているので、名門大学だけでは十分に人を供給できない。

グレゴリー・ファーロング氏

Source: Zip Code Wilmington

  そこで、金融業界は今まで目を向けたことがなかった場所で人材を探そうとしている。コンピューターサイエンス専攻ではなく、人文やグラフィックデザイン、化学などの学位を持つ人も、テクノロジー業界でキャリアを築くことが可能だ。ハッカーランクやコディリティといったプログラマー専門の人材紹介会社はアルゴリズムを使ってプログラマーの能力を査定することで、世界に開発者を供給している。

  ハッカーランクの共同創業者ビベク・ラビサンカー氏(28)は「純粋に技術だけの問題だ」として、「本当に優秀なプログラマーの大半は独学でプログラミングを学びさらに技術をみがいていく。たぶん、本当に優秀なプログラマーというのは大学を中退したような人だ」と話した。

  米企業全体でも、これまでの履歴書と面接に基づいた採用から、データを重視した方法に移行しようとする流れがある。JPモルガンのグローバルテクノロジー担当マネジングディレクター、マイケル・ズブラナク氏は「別の経路で人材を見つけるということを、5年前にはやっていなかった」が、「うまくいくことが分かったので今はやっている」と話した。

  金融機関向けのテクノロジーコンサルタント、クリス・スキナー氏(ロンドン在勤)によれば、今や世界の銀行で働く技術者は50万人以上、そのうち約10%が退職などで毎年補充されるという。4万人超の技術者を抱えるJPモルガンは、退社した人の穴を埋めるために毎年数千人を採用している。

原題:Wall Street Coders Wanted, Elite College Degrees Not Necessary(抜粋)

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