【今週の債券】超長期中心に金利上昇か、再度の日銀オペ減額に警戒感

  • 買い入れ減額なら長期金利0%まで上昇する可能性も-メリル日本証
  • 長期金利の予想レンジはマイナス0.08%~マイナス0.03%

今週の債券市場では超長期債利回りを中心に上昇すると予想されている。日本銀行が11月以降の長期国債買い入れオペの運営方針で、超長期ゾーンの購入額を10月に続いて減らすとの警戒感が根強いことが背景にある。

  ブルームバーグが前週末に市場参加者4人から聞いた新発10年物国債利回りの予想レンジは全体でマイナス0.08%~マイナス0.03%となった。28日には一時マイナス0.045%と1カ月ぶりの高水準を付けた。日銀の黒田東彦総裁の国会での発言を受けて、超長期債利回りが軒並み上昇し、長期ゾーンもつられて水準を切り上げた。

日銀の黒田総裁の発言内容はこちらをご覧下さい。

黒田日銀総裁

Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg

  日銀が11月1日に発表する当面(11月)の長期国債買い入れの運営方針では、減額されるとの観測が根強い。日本の超長期債は需給が良好で底堅く、イールドカーブが日銀の方針に反してフラット(平たん)化圧力が掛かりやすくなっていることが背景だ。前回は10月最初のオペから、残存期間「10年超25年以下」と「25年超」の超長期債が前回より100億円ずつ減額された。

予想レンジと相場見通し

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◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
先物12月物=151円30銭-152円00銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.08%~マイナス0.03%
  「11月1日に日銀国債買い入れ額が発表されるが、一部にはそこで減額があるのではないかという話も聞こえる。黒田日銀総裁の発言で少しそう思う人が増えたのかなという気がする。物価が上がってきたりとかすれば、そういうことも、もっとはっきり言えるだろうが、あの時点でもう少し金利が上がってもいいという発言をしたということはそれなりにインパクトがあった。買い入れ減額をすれば、長期金利が0%まで行ってしまう可能性もある」

◎アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長
先物12月物=151円40銭-151円80銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.07%~マイナス0.03%
  「今週は材料が多いが、日銀決定会合は無風だろう。米連邦公開市場委員会(FOMC)も今回は動かないとみているが、声明文次第。12月利上げを追認するような内容になっているかどうかに注目している。海外では金利が上昇し、国内金利にも影響を及ぼしている。為替が1ドル=105円台に乗せてきて、日本株も堅調推移となっており、長期金利もどちらかと言えば、やや上昇圧力が掛かりやすいとみている」

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
先物12月物=151円40銭-151円90銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.07%~マイナス0.03%
  「黒田総裁の国会での発言は驚きだったが本音なのだろうという気もしている。先週も20年債利回りで0.35%以下は買いに慎重だった。11月の日銀買いオペ方針については、総裁発言から考えても、超長期ゾーンを小幅減額するとみている。ただ、月間で大きな減額にならないのなら急速な利回り上昇にもならないのではないか。日米の金融政策決定会合はノーケア。もっとも、米連邦準備制度理事会(FRB)は12月の利上げに向けた発言があるだろう」

◎大和証券の山本徹チーフストラテジスト
先物12月物=151円45銭-151円85銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.07%~マイナス0.03%
  「日銀の長期金利ゼロ%という目標は低め誘導ではなく、高め誘導だと考えている。お金を貸したい人と借りたい人がいる時、お金を借りたい人がお金を借りてその資金で投資をすると、将来リターンが得られているはずと考えると、将来プレミアムを付けて返しますよ、となる。そのプレミアムが金利。 緩和的政策が長期間必要となる中、長期金利を高め誘導しているのだから、運用は適切なリスク管理の下で貸し出しや有価証券投資でリスクテークするという結論になる」
*T

今週の主なイベント

11月1日日銀金融政策決定会合の結果発表
11月1日当面の長期国債買い入れ運営について発表
11月2日流動性供給入札実施(発行額は2000億円程度)

28日配信の債券週間展望はこちらをご覧下さい。

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