ヘッジファンドの相次ぐ撤退で「ミスターコッパー」が歩む孤独な道

  • 投資家減少でLMEの取引は少なくとも2008年以来の低水準に
  • 金属業界関係者、来週LME年次会合でロンドンに集結

「ミスター・コッパー」は、あまり踏み固められていない道を歩んできた。

  ミスター・コッパーの異名を持つマイケル・ファーマー氏(71)は、銅取引に長年携わった後、2005年に金属ヘッジファンドのレッド・カイト・グループを共同創業。かつては1件の取引で市場を揺るがすことができた金属ヘッジファンド業界の革新者の一人だった。

  今では、主要ファンドのほとんどが世界的な銅供給過剰の犠牲となって姿を消し、中国の需要鈍化とパフォーマンス低迷を背景に投資家は資金を引き揚げている。

  資産規模22億ドル(約2300億円)のレッド・カイトは運用を続けているが、ヘッジファンド8000本余りが登録されている調査会社イーベストメントのデータベースで非鉄金属に重点を置くヘッジファンドは3本のみ。ブルームバーグが集計した統計によると、ヘッジファンドの撤退などにより、世界最大の金属取引所であるロンドン金属取引所(LME)の取引は、年間ベースで少なくとも08年以降で最大の落ち込みを示すと予想される。

  7億5000万ドルを商品に投資するティベリウス・アセット・マネジメントのクリストフ・エイブル最高経営責任者(CEO)は、「ファンド業界は寂れている。5年前にあった著名ファンドの大半はもはや存在しない」と指摘する。

  この業界を追跡するのは至難の業だが、ヘッジファンドや上場投資信託(ETF)などの非鉄金属資産は10年以降、今年9月までにほぼ半減し、約170億ドルになったとバークレイズは推計している。

  レッド・カイトのファーマー氏は11月1日に開かれるLMEの夕食会で金属生産者や実需業者、ブローカー、投資家ら約2000人を前に講演し、業界の将来について語る予定だ。

原題:Hedge Fund Exodus Sets Mr. Copper’s Metals Firm on a Lonely Road(抜粋)

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