【個別銘柄】野村HD高い、半導体関連上昇、リコーや日野自は下落

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28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  野村ホールディングス(8604):前日比5.2%高の527.1円。2016年7ー9月期純利益は前年同期比31%増の612億円だったと27日に発表、市場予想450億円を大きく上回った。ゴールドマン・サックス証券は、決算は想定以上と評価。好調の要因はフィクストインカムで、もう1つの驚きはリテール事業でのコスト削減と分析した。

好決算の野村HD

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日立ハイテクノロジーズ(8036):3.8%高の4330円。17年3月期営業利益計画を400億円から465億円に上方修正すると27日に発表。従来30円としていた中間配当を35円とした。野村証券は半導体製造装置は3D-NAND向けの電子顕微鏡の応用装置が好調、今後も韓国最大手の大型投資などで強い需要が見込めると分析。目標株価を4130円から4893円に引き上げた。

  東京応化工業(4186):14%高の3795円。17年3月期営業利益計画を77億円から94億円に上方修正すると27日に発表。市場予想は89億円だった。上期にエレクトロニクス機能材料のプロダクトミックスが改善。

  SUMCO(3436):8.4%高の1010円。岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは、半導体材料フォトレジストを手掛ける東応化(4186)が通期利益計画を上方修正したことを受け、ウエハーの使用量が同じように増えているという連想が働いたと指摘、日立ハイテを含めた半導体関連企業の好決算発表で株価が動意付いたとみている。

  カルソニックカンセイ(7248):300円(29%)高の1330円とストップ高。日産自動車(7201)が米ファンド大手のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)にカルソカンを売却する方針を固めたと28日付の日本経済新聞朝刊が報道。KKRは株式公開買い付け(TOB)で全株取得を目指しているという。報道によると、日産自の保有分を含め買収総額は4000億円規模になる可能性があり、時価総額を大きく上回る価格での買収となることからTOB価格が高く設定されるとの期待感が広がった。

  リコー(7752):4.4%安の858円。17年3月期営業利益計画を550億円から400億円に下方修正すると27日に発表。市場予想は542億円だった。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「イコールウエート」から「アンダーウエート」に、目標株価を900円から660円に引き下げ。業績計画のコンビクション(信頼性)の低さに加えて、今期より実施を計画する構造改革の規模は小さく、来期の営業赤字リスクが高まったと分析した。  

  日野自動車(7205):2.2%安の1137円。17年3月期営業利益計画を800億円から前期比39%減の600億円に下方修正すると27日に発表。海外トラック・バス市場は新興国で需要回復に時間を要すると見込んだほか、米国の市場拡大に一服感があるとした。中間配当は11円(前年同期20円)、年間配当予想は22円(前期38円)。クレディ・スイス証券は、新業績計画、配当ともに期待値を大きく下回る内容でネガティブと指摘。

  アンリツ(6754):8.3%安の556円。27日に17年3月期営業利益計画を72億円から22億円に下方修正、22%の増益予想は一転、63%の減益となる見込み。クレディ・スイス証券は大幅下方修正の主因を研究開発用計測機器の需要低迷と分析、同要因は来期も続くとみられ、事業環境改善が期待しづらいとの見方を示した。

  花王(4452):5.7%安の5418円。27日発表の1ー9月期営業利益は前年同期比13%増の1312億円だったが、通期計画1840億円は据え置いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、消費環境などのリスクを織り込み通期計画を据え置いたことはネガティブな印象とした。

  日立マクセル(6810):17%高の1922円。4-9月期営業利益は29億円と従来計画22億円を33%上回った。成長分野製品の増収効果やプロダクトミックス改善効果があった。SMBC日興証券は、熊本地震の影響が懸念されたが上期営業益は会社計画を上回りポジティブと評価。

  カプコン(9697):13%高の2677円。7ー9月期営業利益は前年同期比約3倍の24億4100万円だった。メリルリンチ日本証券では同証予想3億円を大幅に上回りポジティブ・サプライズと評価、12月以降、「デッドライジング4」など大型作品を投入する予定で、下期以降の収益回復が一段と加速すると予想した。

  セイコーエプソン(6724):6.6%高の2124円。27日に17年3月期営業利益計画を700億円から600億円に下方修正したが野村証券では主因は円高だと指摘。上期決算では大容量タンクモデルのインクジェットプリンターで期初計画以上に売り上げを伸ばすなど、市場環境の悪化を努力で相殺していると評価し、投資判断「買い」を継続した。目標株価は2249円から2252円に引き上げ。

  オムロン(6645):6.3%高の4060円。7ー9月期営業利益は前年同期比3.2%減の161億円だった。みずほ証券では、同証予想115億円を大きく上回り想定以上に健闘、第一印象はポジティブと指摘。通期では営業外でバックライト事業の減損損失を計上しており、同事業での一歩踏み込んだ収益改善施策は評価するとした。

  日立物流(9086):5.8%高の2189円。27日発表の4-9月期営業利益は前年同期比12%増の145億円と従来計画130億円を上回った。国内の作業生産性が向上、海外でも3PL(物流一括請負)事業の収益性向上などが寄与した。17年3月期計画は280億円から285億円に上方修正。メリルリンチ日本証券は、上期利益は同証予想を上回りポジティブと指摘。外注費などコスト抑制や不採算物流センターの損益改善、料金値上げが主因と分析した。

  きもと(7908):11%高の270円。一時80円(33%)高の323円ストップ高まで買われた。航空宇宙機器開発の米ボーイングと「次世代高精度プリントシステム」のコンサルティング契約を結んだ、と27日に発表。航空機の製造過程で使用される。

  大阪製鉄(5449):8.9%高の1976円。シンガポールのヘッジファンド、エフィッシモ ・キャピタル・ マネジメントが同社株を5%保有していることが27日に提出された大量保有報告書で分かった。エフィッシモCは東京鉄鋼(5445)の株式も保有している。

  富士電機(6504):5.4%安の494円。17年3月期営業利益計画を470億円から前期比横ばいの450億円に下方修正すると27日に発表。市場予想は468億円だった。SMBC日興証券は、通期下方修正はネガティブな印象とし、パワエレ機器の構造改革進捗が遅れている可能性に言及した。
 
  富士フイルムホールディングス(4901):2.5%安の3970円。17年3月期営業利益計画を2200億円から1920億円に下方修正すると27日に発表、円高による売上高の下振れが背景。クレディ・スイス証券では、上期の進捗を考えると、下方修正された通期計画のハードルは高く見えると指摘、同証としては今期営業利益は1913億円にとどまると見込んだ。

  日清紡ホールディングス(3105):4.2%安の1011円。27日に17年3月期営業利益計画を160億円から70億円に下方修正、前期比27%の増益予想は一転、45%の減益となる見込み。野村証券ではエレクトロニクス事業に含まれる連結子会社の日本無線(6751)は造船や海運市況の低迷を受け海上機器事業で苦戦していると指摘、造船・海運市況の構造的な改善が見えない中、短期的な回復が見込みにくいと分析した。

  野村総合研究所(4307):3.4%安の3655円。17年3月期営業利益計画を620億円から590億円に下方修正すると27日に発表。市場予想は620億円だった。ゴールドマン・サックス証券は保険向けビジネスの伸びの鈍さ、だいこう証券の事業構造改革費用などを織り込み、同証による今後の営業利益予想を引き下げ、目標株価も3350円から3300円に変更。

  サイバーエージェント(4751):2.1%安の3050円。17年9月期営業利益計画は前期比24%減の280億円と27日に発表。インターネットテレビ「amebaTV」など動画事業への先行投資を強化する。SMBC日興証券はamebaTV関連の先行投資が市場のイメージ以上に増加、長期化する印象と指摘。短期的にはネガティブに捉えられる可能性が高い、とした。

  東邦チタニウム(5727):5.6%安の705円。27日発表の4-9月期営業利益は前年同期比38%減の10億6200万円と従来計画16億円を下回った。主力の金属チタン事業で一部ユーザーの在庫圧縮に伴う販売減少や円高などが響いた。据え置かれた17年3月期計画30億円に対する進捗率は35%。

  富士紡ホールディングス(3104):2.2%高の3285円。17年3月期の営業利益計画を55億円から前期比77%増の64億円に上方修正すると28日午前11時30分に発表。上期に半導体デバイス、一般工業用途など研磨材事業の受注が想定を上回ったことを踏まえた。

  オリックス(8591):4.1%高の1686円。ドイツ証券は27日に投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。目標株価は1900円を継続。08年以来となる自己株取得の再開で新たな還元ストーリーができたことを評価。17年3月期EPS予想を195円から206円に引き上げた。

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