日本株反発、105円台円安と決算評価-金融中心買い、売買代金3兆円

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  • TOPIX、日経平均はともに半年ぶり高値を更新
  • 浮動株比率変更のリバランス日、SMBC日興調べで630銘柄

28日の東京株式相場は反発。米国の年内利上げ観測で1ドル=105円台まで進んだ円安、国内企業決算の内容を評価する買いが優勢となった。野村ホールディングスなど証券、保険や銀行、その他金融株と金融セクターが業種別上昇率の上位を占有。機械など輸出株、鉄鋼など素材株も高い。

  TOPIXの終値は前日比10.4ポイント(0.8%)高の1392.41、日経平均株価は109円99銭(0.6%)高の1万7446円41銭。TOPIXは4月25日、日経平均は同22日以来の高値を更新。

  第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは、「良好な経済指標の発表が続くとみられる上、金融市場の安定からFRBが年末に利上げをしない理由はない。ドル高・円安トレンドは不変であることが日本株の押し上げ要因」と指摘。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、「12月利上げが強く示唆されることを見込んだポジション構築の動きが続く」の見方を示した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ドル・円相場は、27日の海外市場で7月29日以来となる1ドル=105円台のドル高・円安水準に振れた。同日発表された22日終了週の米新規失業保険申請件数は前週比3000件減少、年内の米利上げ観測が強まったためだ。日本時間今夜には7ー9月の米国内総生産(GDP)の発表も控える中、きょう午後の東京市場では105円37銭までさらに円安が進んだ。

  日本アジア証券グローバル・マーケティング部の清水三津雄次長は、「投資心理が改善しているため、米国株安というマイナス材料よりも、買い材料である円安に反応しやすい」と言う。ブルームバーグがまとめたエコノミストによる米7ー9月期GDPの予想は、前期比年率で2.6%増となる見込み。前四半期は1.4%増だった。

  為替動向を好感し上昇して始まったこの日の日本株は、午前後半にやや伸び悩んだが、午後は大引けにかけじり高展開となった。上昇のけん引役は金融セクターだ。業種別上昇率トップの証券では、野村HDが続伸。トレーディング収益の好調で7-9月期純利益が拡大、市場予想も上回った。保険や銀行などは、米国の長期金利が5月以来の水準に上昇、収益改善期待が出てきた上、日本時間前日午後に明らかになったドイツ銀行の四半期決算が予想外の黒字となり、欧州の銀行懸念の後退も支援材料となった。

  岡三証券の小川佳紀シニアストラテジストは、「銀行株の年初来パフォーマンスが最悪であるほか、保険や証券といった金融セクターが相対的に出遅れていたため、見直し買いが入った」とみていた。仏銀BNPパリバが日本時間きょう午後2時公表した第3四半期の純利益は、18億9000万ユーロと予想の16億9000万ユーロを上回った。

  東証1部の売買高は26億2881万株、売買代金は3兆1331億円。代金は前日に比べ61%増と膨らみ、7月29日以来の3兆円乗せとなった。この日は1-3月決算企業のTOPIX浮動株比率のリバランス反映日で、SMBC日興証券によると、比率変更は630銘柄。買いインパクトが最も多いと試算されたTBSホールディングスの売買高は前日に比べ4.7倍となった。値上がり銘柄数は1370、値下がりは510。

  • 東証1部33業種は証券・商品先物取引、保険、銀行、その他金融、空運、非鉄金属、機械、鉄鋼、繊維、石油・石炭製品など27業種が上昇。不動産や電気・ガス、陸運、サービス、情報・通信、食料品の6業種は下落。

  • 売買代金上位では野村HDのほか、任天堂やデンソー、三井住友フィナンシャルグループ、オリックス、第一生命ホールディングス、第一三共、オムロン、セイコーエプソン、SUMCOが高い。半面、通期業績計画の据え置きがアナリストからネガティブ視された花王が大幅安。利益見通しを引き下げた富士フイルムホールディングスも下げ、サイバーエージェントやリコー、日野自動車、ALSOKも安い。
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