10月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、7カ月ぶり高値-米利上げ観測強まる

  27日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが3月以来の高値に上昇。米金融当局が年内に利上げするとの観測が強まった。

  ドルは主要通貨の大半に対して値上がり。先物市場に織り込まれる12月の米利上げ確率は74%に上昇した。ドルの動きを示す指数は、このままいけば月間ベースでは5月以降で最大の上げとなる。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の為替ストラテジスト、イアン・ゴードン氏(ニューヨーク在勤)は「きょうのドル上昇の主な要因は、12月および2017年の米利上げ期待がやや強まったことだ」と分析した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%上昇。一時3月16日以来の高水準を付けた。月初から2.5%上昇してきた。

  先物市場に織り込まれる米利上げ確率は、1週間前には68%だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は11月1-2日に次回会合を開催する。その翌週の8日は米大統領選の投票日。

  ブルームバーグが実施したエコノミスト予想の中央値は、28日発表される第3四半期の米実質国内総生産(GDP)は前期比年率2.6%増(前期1.4%増)。11月4日発表の10月の米雇用統計では、雇用者数の17万3000人増が見込まれている。前月は15万6000人増だった。

  ドルは対円で0.8%高の1ドル=105円29銭と、7月29日以来の高値に上昇。ジェフリーズ・グループ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、ブラッド・べクテル氏は、日米の金融政策の乖離(かいり)が広がる中で、ドルが年末までに1ドル=108円に上昇する余地があるとみている。

  べクテル氏は「ドルが強く、円に再び弱さが見られることから、1ドル=105円の突破は十分あり得る状況だ」とし、「12月の米利上げが近づくにつれてドルの上昇は落ち着く可能性があるが、円は日銀が新たな政策を打ち出す中で下落が続くだろう」と述べた。
原題:Dollar Advances to 7-Month High as Fed Rate-Hike Sentiment Grows(抜粋)

◎米国株:下落、大統領選挙や利上げ観測が重し-決算は材料視せず

  27日の米株式相場は下落。迫り来る大統領選挙と年内の利上げ観測を背景に売りが優勢になった。

  決算はここ6四半期で最も好調となっているが、3カ月間にわたり小康状態にある株式相場を動かすには至っていない。アルコアが決算を発表した後、15日間に発表された業績はアナリスト予想を平均6%近く上回っているものの、S&P500種株価指数はほとんど動いていない。値動きは2015年第1四半期以降で最小となっている。

  S&P500種株価指数は0.3%安の2133.04で終了。ダウ工業株30種平均は29.65ドル(0.2%)安い18169.68ドルで終えた。午後、小売株やメディア銘柄を中心に売りが出たため、下げ足が速まった。

  パーマネント・ポートフォリオ・ファミリー・オブ・ファンズの運用担当者マイケル・クジノ氏は選挙をめぐる不透明感から企業や投資家に熱意はないと指摘。「問題の答えが見つかるまで事業プロジェクトを進めたり、積極的に発展させるのを待つべきだとの全般的な認識があり、それがセンチメントを圧迫していると思う。米金融当局も不確定要因だ」と述べた。 

  大半の企業利益が予想を上回っているものの、選挙を控えた不安に加え、インテルや3M、アップルの見通しが明るさに欠け、株価の上値を抑えている。S&P500種は3日以上の連続高を5週間経験しておらず、このままいけば月間ベースで3カ月連続下げとなり、1月以来の大幅安に終わる。予想株価収益率(PER)は18倍と、2009年以来の高水準。

  ゴールドマン・サックス・グループのリポートによると、民主党が選挙で大勝して両院を制することになれば、S&P500種は最初の1カ月で2%下げ、3カ月間では4%下げる可能性がある。一方、そうでない場合は最初の3カ月で6%上昇する公算があるという。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、S&P500種構成企業のうち、これまでに261社が第3四半期決算を発表。平均で2.7%の増益となっている。アナリストはなお利益横ばいを予想している。

  この日はブリストル・マイヤーズやダウ・ケミカルが予想を上回る利益を発表し、楽観が強まった。一方、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)とサイモン・プロパティー・グループは下げた。債券下落を受け、公益事業や生活必需品など高配当銘柄も安い。 
原題:Election Paralyzes S&P 500 as Stocks Shrug Off Earnings Rebound(抜粋)

◎米国債:下落、10年債利回りは5月来の高水準-利上げ見通し強まる

  27日の米国債は下落。10年債利回りは5月以来の高水準をつけた。米金融当局が12月に利上げするとの見方が強まった。

  ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券取引責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は「良好な経済成長と金融政策に対する期待の変化が重なり合っている」と述べ、「投資家は各国の中銀がこれ以上の緩和策を講じるとの見方を後退させた。長期的な債券利回りは当社が予想していたほどは下がらないだろう」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上げて1.85%。終値ベースで5月25日以来の高水準だった。同年債(表面利率1.5%、償還期限2026年8月)価格は17/32下げて96 27/32。

  日本銀行の黒田東彦総裁は27日の参院財政金融委員会で、超長期の金利が現在よりも多少上昇してもおかしくはなく、直ちに引き下げに動く必要性もないとの考えを示した。

  ダンスケ銀行のチーフアナリスト、アンダース・モーラールムホルツ氏 (コペンハーゲン在勤)は「今の段階において各国中銀がどれほどの緩和策を講じることができるのか、それが再び世界的なテーマだ」と述べ、「多くの人はECBが緩和策を延長するとの見方で一致しているが、緩和策の規模がどこかの時点で縮小する兆候が示されるのではないかとの懸念はある」と続けた。

  ブルームバーグがまとめた先物データによると、トレーダーの間では年末までに米国の利上げが決定される確率を73%織り込んでいる。1週間前は68%だった。この算出は次回の利上げ後に実効フェデラルファ ンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

  11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定される確率は17%となっている。
原題:Bond Market’s Slide Deepens as Traders Waken From Stimulus Coma(抜粋)

◎NY金:反発、米経済指標に注目集まる-耐久財受注が低調

  27日のニューヨーク金先物相場は反発。経済の強さや金融政策引き締めに関する一段の手掛かりを得ようと、米経済指標が注目された。耐久財受注はコア資本財の受注が7カ月ぶりの大幅減となった一方、失業保険申請件数は減少した。

  シンクマーケッツUKのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏はリポートで、米耐久財受注統計は「弱さを示唆しており、米金融当局が利上げ見送りの口実に使うリスクがある」と指摘。金は「実際のところ、非常に狭いレンジで推移している」とし、「新しいトレンドを形成するにはこのレンジを抜ける必要がある」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.2%高の1オンス=1269.50ドルで終了。

  銀先物12月限も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは下落、プラチナは値上がりした。
原題:Gold Stuck in a Range as Traders Watch for Clues on U.S. Rates(抜粋)

◎NY原油:反発、湾岸諸国に減産の用意との報道で

  27日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。湾岸諸国には減産の用意があるとの報道を受け、買いが入った。

  サウジアラビアとその他の湾岸諸国が原油生産をピーク比で4%削減する用意があると、ロイター通信が事情に詳しい複数の関係者を引用して報じた。エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「それで十分かどうかを見極めることになる。市場では減産実現に懐疑的な見方が広がっており、相場は数週間ぶりの安値近辺にある」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比54セント(1.1%)高い1バレル=49.72ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント原油12月限は49 セント(約1%)高の50.47ドル。
原題:Oil Rises From 3-Week Low on Report Gulf Nations May Cut Output(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、決算まちまち-ノキア下落、バークレイズ上げる

  27日の欧州株式相場はほぼ変わらず。ABBやバークレイズなどが発表した業績が企業の健全性についてまちまちの状況を示唆したことが背景にある。

  電力システムを手掛けるスイスのABBは受注減少が嫌気されて6.6%安。フィンランドの通信機器メーカー、ノキアは7.6%急落。無線ネットワーク機器の需要低迷が今期売り上げを圧迫するとの見通しが嫌気された。一方、英銀バークレイズは増益を手掛かりに4.8%上昇した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比ほぼ変わらずの341.71で終了。この日は前日終値を挟んで上下0.5%のレンジで推移した。月間ベースで下げており、このまま行けば今年初の2カ月連続安となる。

  オフィ・ジェスチョン・プリべ(パリ)の運用担当者ジャック・ポルタ氏は「決算シーズン真っただ中に企業決算の力強さと質を基に相場が上下動する典型的なケースだ」とし、「経済状況を踏まえると、欧州企業の業績見通しは弱い。マクロ経済の先行きも米国ほど堅固ではない」と語った。

  個別銘柄では、スペインの通信サービス会社テレフォニカが1%安。英携帯電話部門の売却を実現できなかった同社は、減配方針を示した。オランダの半導体製造装置メーカー、ASMインターナショナルは3.6%下落。第3四半期売上高が落ち込んだことが嫌気された。一方、半導体メーカー、STマイクロエレクトロニクスは10%急伸。第4四半期の粗利益率見通しが予想を上回った。
原題:European Stocks Little Changed Amid Earnings From ABB, Barclays(抜粋)

◎欧州債:英国債が下落、7-9月GDPが予想上回る-世界的な債券安

  27日の欧州債市場では、英国債が下落した。先進国の主要中央銀行がどれだけ長期にわたり緩和策を維持するかについて再考する動きから、世界的な債券安となった。

  英国の7-9月(第3四半期)国内総生産(GDP)は予想を上回る伸びとなり、イングランド銀行(英中央銀行)が欧州連合(EU)離脱選択の影響を和らげるために利下げに踏み切るとの見方が後退した。日本銀行の黒田東彦総裁が国会での答弁で超長期の金利が現在よりも多少上昇してもおかしくないと発言したことも、国債相場を押し下げる要因となった。

  米当局が12月に政策を引き締めるとの見方が強まっているのを背景に、米10年債利回りは6月以来の高水準に達した。

  BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンジェン氏は「国債利回りは現行のレンジ上限に向かいつつある」とし、「注目されていた日銀総裁の発言と英GDPが予想を上回ったことが引き金となった」と語った。

  ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル・アグリゲート指数によると、債券は月間ベースで2014年9月以来の大きな下げとなりそうだ。欧州中央銀行(ECB)が資産購入プログラムの延長を年内に決定するとの観測の高まりにもかかわらず、欧州債は最近売りを浴び、ドイツ10年債利回りは約5カ月ぶりの高水準に達した。
原題:Global Bonds Slump as Traders Mull End to Central-Bank Stimulus(抜粋)

(米国株、米国債を更新します.)
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