野村HD:第2四半期、3割増益の612億円、海外リストラも寄与

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  • 海外事業では4-9月に900人の削減完了、約14年ぶり利益水準を確保
  • 債券売買などトレーディング収益が9割増と押上げ、リテールは低調

野村ホールディングスの7-9月(第2四半期)連結純利益は前年同期比31%増の612億円となった。株式関係の手数料収入は減少したが、債券などのトレーディング収益が大きく伸びたほか、再構築を進める海外事業が黒字体質を固めつつあることが寄与した。

  純利益はブルームバーグ・ニュースが集計したアナリスト4人の予想平均値450億円を36%上回った。黒字は2四半期連続。海外事業は232億円の黒字と地域別税前損益を開示した2002年4ー6月以降最高益となった。4ー9月の累計純利益は前年同期比6.3%減の1080億円だった。

  北村巧最高財務責任者(CFO)は決算会見で海外事業について、人員削減を伴う事業の再構築が進み「コスト削減の効果がかなり顕在化してきた」と指摘。その上で「収益が上げられており、ビジネス基盤がしっかりしてきた。サステイナビリティは以前より確度が高まっている」と語った。

  野村は永井浩二最高経営責任者(CEO)の下、16年3月期まで6年間通期で赤字を続けていた海外事業の収益改善に着手。欧州株関連の中核ビジネスを閉鎖したほか、米国株でも一部業務を縮小し、大規模な人員削減に踏み切った。関係者への取材によると、海外では4ー9月の間に900人の削減を完了した。

フィクストインカム

  野村が27日開示した7-9月の収益合計は同2%増の4261億円。海外収益の押上げ要因にもなったトレーディング損益は同90%増の1188億円だった。欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国の国民投票(ブレグジット)の結果を受け、顧客のポートフォリオ入れ替えに伴うフィクストインカム商品の売買注文が膨らんだ。

  第2四半期の海外事業の税引き前損益は3地域そろって黒字で合計232億円(米州69億円、欧州79億円、アジア・オセアニア83億円)となった。2四半期連続で黒字を確保した。前年同期は458億円の赤字、直前の4ー6月は169億円の黒字だった。9月末の海外人員数は半年前に比べ671人減の1万2111人。

  一方、同四半期の委託・投信募集手数料は同33%減の746億円、投資銀行業務手数は同48%減の234億円、アセットマネジメント業務手数料は同10%減の521億円と振るわなかった。国内リテールを中心とした営業部門の収益は26%減の862億円にとどまった。

 ブルームバーグのデータによると、今年の野村HDは現在のところ国内の株式関連の引き受け総額が首位、円債の引き受けは4位。日本関連のM&Aは8位と昨年の2位から後退している。

  東京証券取引所によると、7-9月の1日当たりの株式売買代金(第1部、2部、マザーズ合計)は約2兆5377億円と前年同期(約3兆1408億円)より減少した。同期間の日経平均株価は約5.6%上昇した。

(全体に詳細を追加しました.)
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