超長期債が下落、黒田総裁の発言受けて売り優勢-2年入札結果は順調

更新日時
  • 新発20年債利回り一時0.38%と3営業日ぶり高水準
  • 少なくとも金利下がる方向に日銀はしたくない-バークレイズ証

債券市場では超長期債相場が下落。日本銀行の黒田東彦総裁が国会での答弁で超長期の金利が現在よりも多少上昇してもおかしくないと発言したことを受けて、売り優勢の展開となった。半面、2年債入札が順調な結果となり、同ゾーンは堅調に推移した。

  27日の現物債市場で新発20年物の158回債利回りは1.5bベーシスポイント(bp)高い0.37%で取引を開始。いったん0.365%に切り下げる場面もあったが、黒田総裁の発言後に売られ、一時0.38%と3営業日ぶりの水準に上昇した。新発30年物52回債利回りは2.5bp高の0.50%、新発40年物の9回債利回りは2.5bp高の0.585%と4営業日ぶりの高水準を付けた。

黒田総裁の国会答弁の詳細はこちらをご覧ください

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「フラットニングの流れで高値警戒感が強かった中、黒田総裁の発言を材料視して超長期セクターが弱含んだという感じ」と説明。「今のマイナス金利と国債買い入れのバランスでみると、どうしても20年を中心に長いところは金利低下圧力が掛かりやすいのは事実」とし、「少なくとも下がる方向に日銀はしたくないということ」と話す。

  長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは1bp高いマイナス0.06%で開始し、その後も同水準で推移している。

  長期国債先物市場で中心限月12月物は、前日比11銭安の151円77銭で取引を開始。いったん5銭安まで下げ幅を縮小していたが、黒田総裁発言を受けて、14銭安の151円74銭まで水準を切り下げた。午後は2年債入札が順調だったことを背景にやや下げ渋る展開となり、結局は8銭安の151円80銭で終了した。

2年債入札

財務省

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  財務省がこの日に実施した2年利付国債入札の結果は、最低落札価格が100円67銭5厘と、市場予想の100円67銭をやや上回った。応札倍率は4.41倍と前回の3.78倍から上昇。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は4厘と前回の1銭8厘から縮小した。

  2年物の369回債利回りは午後に1.5bp低いマイナス0.27%で取引を開始した後、マイナス0.275%まで買われ、14日以来の水準に低下している。

  日本相互証券によると、この日に入札された2年物の370回債利回りは一時マイナス0.245%を付けた後、マイナス0.24%で取引されている。

  バークレイズ証の押久保氏は、「2年債入札は結構強めだった」とし、「短いところが少し戻すと、先物もややつれ高となった」と指摘。ただ、「マイナス金利の深掘りや追加緩和観測が非常に後退している中ではここから買い急ぐようなことはあまりない」とみる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE