任天堂:ポケモンGO、円高に勝てず業績修正-株価は持ち直す

更新日時
  • 為替レート1ドル=110円から100円に、1ユーロ=125円から115円に
  • 新型ゲーム機「スイッチ」の出荷200万台織り込む

任天堂は26日、今期(2017年3月期)の営業利益予想を下方修正した。資産売却やスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」が純利益を押し上げるが、本業では予想を上回る円高が響く見通し。

  27日の株価は一時、前日比4.1%安の2万3515円まで売られ、9月7日以来、1カ月半ぶりの安値となった。午後には持ち直し、同1.5%高の2万4885円で取引を終えた。

  発表資料によると、営業利益予想を300億円(従来450億円)、売上高予想を4700億円(同5000億円)に引き下げた。一方、米大リーグのシアトルマリナーズ関連の資産売却や持ち分法適用会社のポケモンからの収益が増加したことにより、純利益予想は500億円(同350億円)に引き上げた。

  前提為替レートは、1ドル=110円から100円に、1ユーロ=125円から115円と円高方向に変更した。上半期の海外売上高比率は7割を超えており、前提為替レートの変更が収益予想を押し下げた。またポケモンGOの開発に携わったポケモンから120億円の投資利益を得たほか、マリナーズ運営会社の持ち分の一部売却から627億円の特別利益を計上した。同時に発表された7-9月の純利益は628億円(市場予想58億円)、営業損益は8億円の赤字(同33億円の黒字)、売上高は748億円(同849億円)だった。

  任天堂は来年3月に新型ゲーム機「スイッチ」の発売を控えており、スマホゲームにも積極的に進出している。家庭用ゲーム機WiiUと携帯型ゲーム機3DSは販売の最盛期を過ぎており、スイッチには収益立て直しの期待がかかる。12月には人気ゲーム「スーパーマリオ」を米アップル「iPhone(アイフォーン)」向けに配信予定。

赤字では売らない

  SMBC日興証券のアナリスト、前田栄二氏は26日付リポートで、驚きのない決算発表で「短期的には悪材料出尽くしとなる可能性が高い」と分析した。ポケモンGOについては、同社の「想定を上回る可能性が高まった」と記載した。

  君島達己社長は会見で、今期のスイッチの想定出荷台数は200万台だと明らかにし「非常に面白い新しいものができたと思っているし、皆さんにも受け入れられると思っている」と述べた。価格については「赤字では売らない」とした上で、顧客からの期待を考慮すると話した。またスイッチは3DSとは異なるものだとして、今後も3DS向けのソフト開発を続けると述べた。

  スイッチについての詳細は、来年1月13日に発表する。日本や米国、欧州などで体験会を開く予定。国内では同月14ー15日に東京ビッグサイトで開催する。

  20日に公表された映像では、マリオやマリオカート、スプラトゥーンなど任天堂の人気ゲームで遊ぶ様子が紹介された。協力企業には、カプコンやバンダイナムコホールディングスなどのゲーム制作会社のほか、音楽配信を手掛けるレコチョクや映像制作を行うワーナー・ブラザースが含まれる。

  ゲーム総合情報メディアのファミ通グループ代表、浜村弘一氏はスイッチについて、高機能のゲーム機を「携帯のように外に持ち運べる遊びの提案をしてきている」と指摘。また任天堂の提案は「作品があって初めてすべてが見える」とした上で、まだ隠されているものがあり「ここから驚きが出てくる」と述べた。

(株価終値を追加しました.)
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