AT&T会長、献金は共和党偏重-ワーナー買収で民主党支持必要か

  • スティーブンソン会長は過去に281対1の割合で共和党に多く献金
  • 2011年にTモバイルUSA買収が民主党政権に阻止されていた

米AT&Tのランドール・スティーブンソン会長兼最高経営責任者(CEO)は2011年に自身が推進したTモバイルUSAの買収が民主党政権に阻止された後、共和党に3万800ドル(現在のレートで約320万円)と、自身としては数十年で最も多額の献金を行った。

  これをきっかけにスティーブンソン氏は献金を頻繁に行うようになり、共和党への個人献金はこれまでに総額28万1100ドルに達した。非営利の政治資金監視団体「センター・フォー・レスポンシブ・ポリティクス(CRP)」がまとめた選対本部開示データで明らかになった。一方、民主党への個人献金はケンタッキーの党団体への1000ドルだけだった。

  タイムワーナー買収で合意したAT&Tは今後、米当局から承認を得る必要がある。当局の審査は来年まで続く見通しであり、世論調査で民主党候補のヒラリー・クリントン氏がリードしていることから、買収が実現するかどうかはクリントン氏が指名する監督当局トップの判断に委ねられる可能性がある。

スティーブンソン会長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg *** Local Caption *** Randall Stephenson

  米公共政策シンクタンク、ニュー・アメリカの政治改革プログラム上級研究員、リー・ドラットマン氏は「CEOがある問題に関して民主党の助けを必要とするなら、281対1の割合で共和党に多く献金するのは極めて愚かと言えるだろう」と、電子メールで指摘した。

  スティーブン氏はクリントン氏にも共和党候補のドナルド・トランプ氏にも個人献金はしていない。AT&Tの広報担当マイケル・バルモリス氏に電話と電子メールでコメントを求めたが返答はなかった。

  390億ドルでのTモバイルUSの取得を目指していたAT&Tは、オバマ政権下の司法省と米連邦通信委員会(FCC)の反対に遭い、11年12月に買収を断念した。スティーブンソン氏は12年2月に共和党全国委員会(RNC)に3万800ドルを献金している。

原題:AT&T Chief Who Favors Republicans May Need Democrats to Win Deal(抜粋)

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